2009年07月21日
終戦直後~現在の日本:恋愛結婚と離婚率の増加の関係
少々間があきましたが、前回では終戦直後の結婚観について紹介しました。
恋愛結婚した女性でも出会った当初は「恋愛」を全く意識しないという点は、興味深い内容でした。
続いて、終戦直後の日本の性意識を調べていく中で、結婚様式の変化(恋愛結婚の増加)と離婚率には関係があるようです。
基礎データー
『日本人の性生活』 著者:篠崎信男 氏 文芸出版(昭和28年10月25日発行)、厚生省「人口動態統計」、13回出生動向基本調査 結婚と出産に関する全国調査 夫婦調査の結果概要 国立社会保障・人口問題研究所
をもとに紹介します。
■結婚様式の変化
13回出生動向基本調査 結婚と出産に関する全国調査 夫婦調査の結果概要 国立社会保障・人口問題研究所 http://www.ipss.go.jp/ps-doukou/j/doukou13/chapter1.html#12b
戦前に約7割を占めていた見合い結婚は一貫して減少を続け、1960年代末に恋愛結婚と比率が逆転した後、90年代半ば以降は1割を下回っている。
■離婚率の動向
転写:昭和18年以前は内閣統計局「日本帝国統計年鑑第38回」及び「日本帝国人口動態統計」、昭和22年以降は厚生省「人口動態統計」http://www1.mhlw.go.jp/toukei/rikon_8/repo1.html
戦後~1963年まで減少しつづけた離婚率は、昭和40年代にはいって、1973年の、「第2次婚姻ブーム」を経て、1983年まで上昇し続けた。それ以降も現在まで上昇し続けている。
■セックスの回数
(昭和28年)
『日本人の性生活』 妻の年齢別性交回数より
昭和28年の統計では、週平均1.5回セックスをし,地域により回数に差があることがわかる。
山の手・下町≪農村・山村
(現在)
※2006年 某製薬会社のアンケート調査より 対象:30~69歳の既婚男女
http://www.mw-personal.jp/fufunosei.html
現在の統計では、週平均1回セックスをしている割合は10%と少なく、大局的には1年以上していない割合が33%と一番多い。
■考察
大局的にみれば戦後から見合い結婚の減少→恋愛結婚の増加に影響をうけるように離婚率も増加しています。
また、昭和28年と現在の性回数も比較してみましたが、現在は明らかに減っていることがわかります。
今回の調査から明らかになったことは、恋愛価値観念がもたらす幻想観念が離婚(=集団形態の崩壊→自己中化)といった社会問題に影響を与えたのではないかということです。
性の満足度を調べないとわからないですが、少なからず性に与えた影響は大きいようです。
次回も、基礎データーをもとに性の意識について紹介していきます。
- posted by Hikaru at : 2009年07月21日 | コメント (9件)| トラックバック (0)
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comments
>全体を通し興味深いのは、初期人類の性が、私権を残す我々にも同化できるということ。
こうして読んでみると極限時代の人類の男女引力はすごく高かったし、お互いがお互いの性を100%肯定視していることがわかりますね。
現在の冷え切った?男女関係とはずいぶん違います。
ところでこの時代の男女の性交渉はどんなだったのでしょう?いまのような特定のパートナーとの関係だったのでしょうか?
>ところでこの時代の男女の性交渉はどんなだったのでしょう?いまのような特定のパートナーとの関係だったのでしょうか?<chai-nomさん
初期人類の男女の性関係についての資料は当然ありません。やっと700万年前の骨(チャド)が発掘された状態ですから・・・
ここは、論理整合性で考えるしかないと思います。
まず人類へ進化するサル時代の雄雌関係がどうだったのか?
以下、「サル時代の婚姻様式」より
http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=600&t=6&k=0&m=2014
>原猿は概ね原モグラと同じで、1匹の首雄に2~3匹のメスが集中する首雄集中婚が主流ですが、同時に注目しておくべきことは、原猿集団は首雄と数匹のメスとその子供たちによって構成される生殖集団であるという点です。<
>言うまでもなく、真猿集団は闘争共認によって統合された闘争集団です。しかし、戦力にならないメスたちは、その闘争集団の中央に、あくまでも原猿と同じ雌雄充足共認の世界(=生殖集団)を形成し続けます。つまり、メスはあくまでも生殖集団を拠点とし(メスの生殖収束)、首雄との雌雄充足共認を存在の武器とし続けました(メスの首雄収束)。この様に、真猿も首雄と雌たちの雌雄充足共認によって形成された生殖集団(原猿と本質的に同じもの)を核として、その土台の上に(核の外側に)雄たちの闘争集団を構築したのです。<
サルは、原猿も真猿も、性闘争→序列闘争により統合されています。その中で婚姻形態は序列による首雄集中婚です。
ここが、人類とは一番違う部分です。極度に過酷な自然外圧の中で、初期人類は、性闘争を封鎖し共認機能をもとに集団を統合しています(性闘争どころではない状況)。
この状況の中でどのような男女の性関係だったのか?私達人類が子孫として現在生き残っているわけで、何らかの方法でこの過酷な状況を乗り越えたのでしょう。
洞窟の中に逃げ隠れる住む初期人類集団にとって、強い種を残していくと言う生物としての課題を実現するのは、哺乳類やサル以上に過酷だったと考えられます。
恐らく、初期人類集団は、性闘争を封鎖し、共認機能を軸とし、能力を中心とした首雄集中婚をとったと考えられます。形態はサル時代と同じですが中身が全然違う。あくまでも集団の維持、種の保存を第一としています。
仮に現在のペア(一対婚)だったなら、とてもこの過酷な状況は乗り越えられなかったでしょう。一対婚の中心は、自我・独占欲ですから、集団は解体され私達は、現在、存在していないかも知れませんね。
>恐らく、初期人類集団は、性闘争を封鎖し、共認機能を軸とし、能力を中心とした首雄集中婚をとったと考えられます。形態はサル時代と同じですが中身が全然違う。あくまでも集団の維持、種の保存を第一としています。(yootenさん)
う~ん、首雄集中姻をとったと言うのは、論理的な仮説としては解るのですが、それだとその他の男達は全く性充足がない状態ってことですか??
僕は、ボス集中と言うよりは、全員婚と言うか、だれ彼かまわず交じる乱婚状態なんじゃないかなあと考えるのですが・・・。
その方がみんなで充足できるじゃないですか!
僕のような弱い男は、ぜひとも乱婚であって欲しいなあと率直に思います。ボスばっかりだとずるい!とオモッテシマウ。。
そう書くと、論理的仮説と言うか、願望のようになってしまいますが、論理的にもボス以外の男は性交渉無しと言うのは、どうもスッキリしません。。
性の充足が最大の活力源であったという、今回の記事の内容から考えても、初期人類の性は全員婚だったのではないかと思います。
>首雄集中姻をとったと言うのは、論理的な仮説としては解るのですが、それだとその他の男達は全く性充足がない状態ってことですか??。(MAXIMUMさん)
確かに。充足が得られない集団では、男女の不全がたまり統合感も弱くなりそうですが、例えば”チャネリングセックス”によって男女間で性充足が得られていたと考えてはdouでしょうか??
チャネリングセックスについては、代々木忠の解説本がお勧めです。
>Hikaruさん
“チャネリングセックス”というのはどのようなものなのでしょうか?
紹介してくださっている代々木忠の解説本というのを読めばいいのでしょうが、よろしければ簡単に教えてください。
>tomさん
“チャネリングセックス”というのは、相手や仲間、自然への同化、同期によって、期待や性的イメージをキャッチすることですね。
詳しくは、次回の記事で紹介したいと思います。
チャネリングセックスって、だれでもできるのかなぁ・・・
>詳しくは、次回の記事で紹介したいと思います。
楽しみにしています☆
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