2010年11月18日
現在、世界の婚姻形態は、どう成っているのでしょう?
日本では、男女がどんどん結婚しなくなって、子供も産まないので出生率が急低下。
「草食男子」とか言って女性に消極的な男子が多いらしい。
相手にめぐり合える機会が無いので「婚活」が、当たり前?
「バツイチ」と言って離婚も当たり前となり急増中?
同棲カップルは、子供が出来たのでやっと結婚するとも聞く。
このように、日本の「結婚」の概念は、数十年で随分と変わってきている。著しい変化ともいえる。
今後どのようになって行くのでしょうか?
本ブログでは「未開民族の多様な婚姻性」を調べたり、「日本の婚姻史」など歴史を遡ってきましたが、今回シリーズでは、「世界の婚姻制度、どう成っているのでしょう?」をテーマに、主に「先進国の婚姻制度の現状」
①イギリス ②フランス ③ドイツ ④スウェーデン ⑤イタリア ⑥アメリカ ⑦イランなど
を順次投稿を行い、日本に於ける婚姻制度の将来の参考としたいと思います。
ご期待ください。
まずはポチット
まず最初は、「イギリス」の婚姻です。
イギリスは欧州の中でも離婚率が高いそうです。
実質的な離婚率で、イギリスの離婚率は52.7%。結婚後平均約11年で離婚に至っているという。ちなみに日本は離婚率33.1%で、離婚に至るまでは平均約10年。最多離婚率の国はベルギーで59.8%、平均最短離婚年数の国はアメリカで約7年。(経済社会データランキング)
イギリスの離婚率が高いのは、キリスト教の影響が大きいらしい。
キリスト教(特にカトリック)は原則的に離婚を禁止しているのだが、イギリスだけは特別? その理由は、イングランド国協会の発生に原因がある。
それは、16Cに王権と教皇権の争い関係の中で、ヘンリー8世の離婚の許可要請をローマ法王が認めなかった為に、二者は決裂。ヘンリー8世がイングランド国教会のトップに君臨して離婚を実現し、さらには協会財産の思うままにした。
最近では、チャールズ(ウェールズ大公)の最初の妻:ダイアナと1996年に離婚したのは有名です。
■離婚が多いだけなく、イギリス若者は、近年で結婚しなくなってきたらしい。
「英国ニュースダイジェスト」からの、引用です。
結婚しない英国人
皆さんの周りにいる若い世代の英国人で現在、結婚生活を営んでいる人は果たして何人いるだろうか。きっと、思いのほか少ないことに気付くはずだ。英国統計局が今年発表したデータによると、国内における2006年度の結婚件数は約23万7000件。この結果、結婚率は16歳以上の男性1000人に対して22.8人、同じく女性は20.5人と、調査が始まって以来、過去最低の数字となった。
一方で、離婚件数は増加中。同じく英国統計局の調べによると、10年以上にわたって結婚生活を続ける夫婦は全体の約半数。残りの半数にあたる夫婦は、その10年を待たずに関係を破綻させ、離婚に至るという。つまりその確率、5割。英国における結婚は、まさにイチかバチかの賭け事になりつつある。
そしてさらにもう一つ、結婚率の低下に拍車をかけている、重大な事実がある。それが、結婚の申請を行わずとも長きにわたって共同生活を営む、いわゆる「事実婚(Cohabiting)」だ。この事実婚カップルが近年になって急激に増えてきており、現在では全国で約230万組も存在すると推定されている。
子供ができても結婚せず
最近では日本でも、結婚前の男女が同棲生活を送ることは珍しくなくなった。ただこの日本における同棲生活と英国人たちによる事実婚は、どうも意味合いが違うようだ。
というのも日本のそれは、結婚前の準備段階か、または「内縁の夫・妻」と言う言葉の響きが連想させるように、既存社会の仕組みからは少し外れた関係と見なされがち。
これに対して英国の未婚カップルは、既に公的な夫婦と同じように機能している場合が少なくない。
その最たる例が、子供の存在だろう。英国では、何十年にもわたって共同生活を営み、さらにはその過程で子供を生んで育てながらも、結婚していない人たちが大勢いる。
これは「できちゃった結婚」という言葉に象徴されるように、いまだ子供=結婚が当然視されがちな日本においては、なかなか受け入れられにくい現象のように思える。
統計局の調べによると、英国内においてこの事実婚カップルに育てられている子供の数は約141万人。この数字にシングル・ペアレンツも含めれば、実に全体の4割が結婚外で生まれた子供ということになる。
事実婚カップルは、もはや新しい家族の形態の一つとして認められつつあるといっても良いだろう。
彼らはなぜ結婚しないのか
ではなぜ、彼ら事実婚カップルは結婚しないのだろう。その理由としては「お互いの自由を尊重するため」「結婚は制度ではなく気持ちの問題だから」「面倒くさい」など様々な意見が聞かれるが、その中でちょっと気になるのが、「結婚するだけの法律的・経済的なメリットがほとんどない」との理由だ。
まず子供の養育に関する権利や責任についていえば、両親のどちらかが死亡しない限り、結婚と事実婚の間にはさして大きな法的な違いはない。むしろ結婚した夫婦の約半数が10年以内に離婚する中で、若くして子供を設けたカップルが、お互いの死後まで思いを馳せることの方が難しいかもしれない。
また日本と最も大きく異なるのが、子供に対する法的な扱い。日本であれば、未婚の親の間に生まれた子供は「婚外子」として親の死に際しての相続において制限がつくなどの区別が生まれるが、英国では摘出・非摘出という法的概念そのものがないため、子供にとっての不都合も起きない。
また近年になって、結婚した夫婦に対する手当が削減された結果、シングル・ペアレンツの方が手当を多くもらえる例も出てくるようになった。つまり場合によっては、結婚した方が経済的に損をする、ということにもなりかねないというのだ。
:
「結婚」と言う制度は、一体何なんだ?と考えさせられます。
事実婚は婚姻届を出していないだけ?
とすると、婚姻届は、子供の戸籍問題、税金、相続などの問題だけの形式なのでしょうか?
各国の実態、事例をさらに調べてみましょう。
次は②フランスの婚姻の実態です。ご期待を!
- posted by koukei at : 2010年11月18日 | コメント (3件)| トラックバック (0)
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こんにちわ。初めまして。
2000年以後の中国では、まさに同じ状態に。。
持ち家と車がないと嫁には行かない、と言い切る女性がほとんどという中、貧乏人の正妻になるよりは、金持ちの妾の方がいい、という選択も出てきています。
そうなると、ますます一般男性が嫁不足に。。
doragonpekinさん、こんにちは。「中国の性」シリーズを一緒に追及していた一人のsaahです。
ここのところしばらく中国の性の追求から別のテーマに移っていて、続編が途切れていました。
ここで書かれた時代も、2000年以降の中国も、どちらも「私権」の獲得に誰もが躍起になって突き進んでゆく時代で、その結果社会は貧富の差が大きくなり、「妾」は女性にとっての安泰の地位になっているのでしょうね。
doragonpekinさんのブログも読ませていただきました。
古代中国の社会の実態をよく調べていらっしゃいますね。なかなか日本にいるとこういう情報を見つけにくいので、非常に興味があります。
よかったらこれからも時々訪問させていただき、”婚姻”史のネタになるものがあれば使わせていただければと思います。
共同体社会と人類婚姻史 | 明代から清代にかけて生まれた「色情小説」:『金瓶梅』『肉蒲団』
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