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2013年01月02日

お正月特別テーマ【日本人の可能性2】日本人の資質(勤勉性・共同性・充足性)

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あけましておめでとうございます。
昨年末には衆議院選挙がありましたが、世界的な金融危機、原発問題、不正選挙疑惑まで起こしてまった統合階級(国家・御用学者・マスコミ)の暴走を止める事ができず、日本は大きな破綻リスクがますます高まっています。
これは日本だけではなく、概ね先進国共通の問題であり、どの民主主義国家も答えを出すことができていない状況です。
しかし、日本人は、国家やマスコミによる支配とは別に、世界中から賞賛された東日本大震災後の「落ち着いて相互に助け合う」対応に見られるように、自前で、助け会い、信頼できる関係(集団)を作っていく資質があり、これが、農村における共同性や世界でも稀な数百年の老舗企業の存在、1000兆を超えても暴落しない「国債」や「円」への信頼の基盤になっています。
日本は、統合階級の暴走と破綻があっても、日本人は特有の資質によって生き抜き、新しい社会を作っていく可能性があります。
シリーズ【日本人の可能性2】では、(市場経済と統合階級暴走とは別の)新しい社会を作っていく上での実現基盤となる日本人の資質を改めて紹介し、皆さんと日本人の可能性について考えたいと思います。

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■では、日本人の資質とはどのようなものなのでしょうか?
「るいネット」から記事を紹介します。
1.日本の文化・芸術は対象をありのまま捉える方向で発展

日本では、できるだけ主観や自身の感情を排して対象をありのままに描写する方向で文化・芸術が発展していきますが、西洋では自身の感情を(大げさに)描写する方向で発展していきます。(日本の浮世絵⇔西洋の宗教画/日本の俳句⇔西洋の叙情詩)
「日本人の可能性 共同性の差がもたらす東洋・西洋の観念体系の違い」より

2.日本人は、発言して伝える事よりも相手に同化する事を重視する。

早口でまくしたてる、あのせわしないトークには、普通の日本人なら「くどさ」や「潤いのなさ」を感じます。日本人は「察する」ということを知っていますから、言わずもがなのことや相手がすでに知っていることをわざわざ言うとことは、相手は無知だと言っているのと同じようなことになってしまうこともあります。~
「日本語のあいまいさに見る日本人の可能性」より

3.日本語は相手と潜在思念を溶け合わすための言語

人類が言語を獲得した時は、全て母音語族であったと思われる。同類闘争以前の原始共同体の世界においては、相手との距離を保ち威嚇する必要など、どこにもない。人類は共認充足を唯一の活力源として生き延びてきたのであるから、当然、相手と潜在意識を溶け合わす会話がベースであっただろう。
「日本語は世界でも稀有な母音語族」より

★日本人を日本人たらしめているのは(DNAの特性もありますが、それよりも)日本語ではないかと考えらます。 上記の1.2.3からは、日本語がまず同化するための言語であり、日本人は主張よりも相手や対象を重視する事がわかります。
日本人は共同で生きているのです。

4.江戸システム(戦争がなく、自給自足、自力更生、徹底したリサイクル)

西欧文明は本格的に植民地支配を広げていくのに対し、日本文明は自給自足体制を築き上げていきました。この体制は「江戸システム」(鬼頭宏氏)と呼ばれます。
「江戸システム」は、約260年間も戦争のない平和な社会(島原の乱からは約230年)、自力更生の経済、リサイクルに徹した環境保全という世界に類のない文明を創造しました。そして鎖国というかなり閉鎖的な環境において、江戸文化という独自の日本文化が爛熟しました。
「日本人の勤勉性と対象性(3)【勤勉革命】」より

5.もったいない(ものを大切にし、循環させ、最後まで使い切る)

物を大切にし、何でも最後まで使い切ることが、江戸時代の生活原則でした。いわば「もったいない」の徹底です。その例として、蝋燭(ろうそく)が挙げられます。「蝋燭の流れ買い」という業者がいて町を巡回し、各家で燭台の上に垂れたしずくが固まったものを、秤で計って買っていきました。買い集めた蝋は、安い蝋燭の原料として再利用されました。物を燃やして出る灰さえも、業者が回収して堆肥などに使用されました。
「日本人の勤勉性と対象性(2)【江戸日本文明のエコロジー】」より

★4.5.で見られるのは、日本人が侵略よりも自給を志向し、徹底したリサイクルを実現。持ち前の勤勉性によって「もったいない」というプラスの価値観を形成しました。「もったいない」は、現代でも生きています。
6.日本人の生きがいは、集団内での期待に応える事

ヨーロッパの事例紹介番組・・・労働時間が少ない為、おのずと収入も少ないわけで、日常生活を倹約して、まとまった休暇をつかった家族での海外旅行やバカンスによる充足に費やしているようです。番組で彼らは、そうやって人生を謳歌している事を誇らしげに笑顔で語っていました。
その姿を見て、なんともいえない違和感と共に、改めて日本人の勤勉性とは、個人や一家族単位での自己充足ではなく、地域や社会などその人を取り巻く人々や環境など、広い人間関係における集団に対して、働き勤めることによって喜んでもらえる充足を、生きがいにしている民族なのではないかと感じました。
「日本人の勤勉性とは集団性の強さ」より

7.「奪う・騙す」原理から「与えあう・伝えあう」事を旨とする充足の原理へ

日本には、他国に行って技術や知識を惜しげもなく伝えるような「お人よし」が大勢いる。日本には、縄文以来の受け入れ体質によって蓄積されてきた、膨大な技術群がある。日本には、消費意欲の減退で滞留した大量のマネーがあり、その価値は円高によってさらに膨れ上がっている。これらがただ、世界に無償で提供されていくだけで、既存の覇権闘争は無効化され、充足の原理を基盤とした新たな世界秩序を形作る事ができる。
「『物を考える日本人』と『日本への熱い眼差し』の接点とは(3)」より

★6.7.からは、日本人の充足の核心部分が自分の中ではなく、周りや集団にある事がわかります。これは500万年の極限時代を、集団の充足を命綱にして生き延びた人類の、本源的な充足であり、現代までこれを濃厚に残しているのが日本人なのではないでしょうか? 他人であっても笑顔で挨拶する日本人は、海外の方々からは異様に見えるようですが、日本人にとっては日常の充足なのです。
8.日本のいい女たちの優しさと充足性

~昭和初期のイギリス外交官婦人が見た日本女性~
日本が平和な農村国家であるために日本人の男女の間には不思議な調和が見られます。それは日本の文明から堅苦しい形式を全て取り去ると後に残るのは偉大な素朴さだからです。
もちろん淑女は淑女ですし、百姓の女は百姓の女ですが、両者にはもともと共通点があって、それが日本の魅力の一つなのです。淑女は自分が生まれてきた大地を忘れることはありませんし、百姓の女には長い歴史のある単一民族国家だけにみられる優しさがあります。
「昭和初期の日本人女性」より

9.日本のお母さんは皆の充足のためにとても勤勉

子育て、炊事、掃除、縫い物・・・身近な周りの充足のために日夜勤勉に働くのが女性=お母さんの姿だったりします。どんな家でも女性=お母さんの勤勉さがなければ、日常的な充足・安定は維持できません。
これを逆に見れば、女性は身近な皆の充足・安定のために働いてくれているということです。自分の勤勉さが、皆の充足・安定につながるとわかるうえ、主体的に動いていけば、皆の充足・安定を高める課題(期待)は無数にかつ常に存在します。したがって、永続的に勤勉さが持続するということでしょう。
このように考えると、「勤勉」は女原理なのだと思います。
特に、我々日本人が考える勤勉さは、この女原理発の勤勉さに根ざしているでしょう
「日本人の基点『勤勉』は、充足発の女原理」より

★8.9.では、日本人の充足の主役が女性である事がわかります。かつての日本の、女たちは周りに充足を与える事で充足し、男たちは女たちの充足を守るために力を尽くすという有り様は、これからの集団と社会を考える上で非常に重要だと思います。
★★★私たちが空気のように考えている日本人の感覚は、海外(特に西洋)からみるとかなり異質であるようです。
日本人の資質として「共同性」「勤勉性」「(特に女の)充足性」を上げましたが、これらは相互に連関して、集団を形成し運営していくための、不可欠な資質です。逆に言えば、こういう資質さえあれば、余計な思想や法制度が無くても集団を維持・発展させていく事が可能なのです。
ではこの日本人の資質はどのようにして形成されたのでしょうか?

■日本人が「共同性」「勤勉性」「充足性」が高いのは、なんで?
・ 集団性や共同性という資質は、洞窟に隠れ住み仲間の期待を命綱として生きた、人類500万年の本源的な集団(共同体)の有り様に起因しています。またそれに加え、数万年にわたり自然の恵みが豊かな南方に暮らした南方モンゴロイド系部族は、自然の恵み対する感謝の念や女の充足性が高いという特徴があります。日本人はこれを濃厚に受け継いでいるのですが、これは、最近の遺伝子分析でも日本人が遺伝子的に非常に古い南方モンゴロイド直系であることもわかってきました。
・ 一方で、気候が厳しく自然の恵みの貧しい中東から西洋のコーカソイド系部族は掠奪や戦争を繰り返し、私権性を高めていくともに共同体を失い、共同体に替わる私権集団を形成していきます。やがてその圧力は世界中を燎火のごとく広がり、世界中の部族(集団)は共同体を失ったり、残存したとしても強い警戒心のために元来の資質を失っていきます。当然その影響は、中国、朝鮮、そしてヨーロッパ、アメリカから日本に押し寄せてくるわけですが、島国である日本はその影響が少なく、古い南方モンゴロイドの資質を最も濃厚に残したのです。
・ もうひとつ、日本人に古い体質が残存した理由として、日本人は渡来・舶来の外国文明を尊重しつつ受け入れながらも、実際の旧体質は変わらず残っているという事がわかってきました。中国の律令性も、西洋の民主主義も日本人の根幹の体質は破壊する事ができませんでした。これは、日本人が、渡来人たちの作った国家を「お上」として奉りつつ、「お上」は自分たちとは関係ない世界として捨象してきたという巧みな受け入れ方をしてきたからです。

■日本人は、自前で十全の集団を形成し運営していく事ができる。
政治には期待しない」という現代日本人の「お上」捨象は、日本人が「政治」がなくとも、持ち前の共同性・勤勉性・充足性によって、十全な集団を運営していけるという自信の現れでもあります。民主主義国家というものが破綻を迎えつつある現在、日本人はそれにとって替わる社会を作り出していく稀有な資質を思い切って発揮する時が到来したのではないでしょうか?
2013年は、そういう新たな可能性の年にしていきたいと思います。

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by tamura

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