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2020年04月28日

【世界の各部族の婚姻形態シリーズ】性権力→滅亡総括型部族

女性の性的価値が増大したことにより集団の統合力が弱体化、存亡の危機を体験したことで、総括として性権力封鎖の規範をつくり上げた部族を紹介します。
このように、婚姻様式は一つの形が絶対的なものではないということ。
集団のおかれた外圧状況に応じて変化してゆかなければ滅亡してしまうということを忘れてはならないと思います。

今回紹介する部族は以下です。
・バンプティー・ピグミー:中央アフリカザイール北東
・始原ユダヤ人
リンクより紹介します。

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■バンプティー・ピグミー:中央アフリカザイール北東
(1957 年急速に減少したピグミーの絶滅をくいとめる方法を探すために、一年半彼らと生活を共にした人類学者ハレットの記録。)

・生活形態-コンゴ北東部の熱帯雨林で狩猟・採集。食生活はほとんどが女の採集によって支えられている上に、狩猟以外の労働(ex.小屋作り)は全て女が行う。ピグミーには、旧約聖書によく似た神話――神は男女一組の人間を創り、地上の楽園に住まわせたが、邪悪な女が気の弱い男をそそのかして、神に禁じられていた木の実を食べてしまったので、楽園から追放され放浪生活を送ることになった――があり、神と男を裏切った女は、その罪を償うために夫のかわりに果てしなく重労働を続けなくてはならないとされている。(バンプティー族の起源は不明だが、前2500 年エジプト第4王朝の探検隊の記録に、その地に住んでいたことが記されており、4000 年以上前から密林のジプシーだった。)

・集団-夫婦(一対婚?)を一単位とした小家族が数個集まった父系バンド(=移動地域集団)。一ヵ所で2週間程度生活するが、指導者はいない。

・結婚-女は10 歳、男は13 歳が適齢期。金で妻を買い取る風習はなく、結婚は厳粛な儀式であると同時に厳しい試練。式は互いの腰帯を取りかわし、小屋で数時間お互いの全てを語り合った後、2~3日間壷一杯の水だけで過ごす。その後夫婦の契りが許されるが、一晩に4~5回妻を性的に満足させなければ、一人前の男性とは認められない。

・子供-妻に求められる第一条件は多産であり、15~20 人産むが、大半が乳児期に死亡する。

※乱交制の下で、女の性的商品価値=性権力が増大、男は女の言いなりになり、弱体化する。結果、滅亡の危機を体験し、その総括として、性権力封鎖の規範をつくり上げた。おそらくこの部族は、女の役割規範を、性役から従役にシフトさせること(重労働)によって、性権力を封殺しようとしたのだろう。多産についても、妊娠期間中の母性本能△によって女の悪魔性を押さえ込もうとしたもの。(一晩4~5回妻を満足…という規範は、一刻も早く妊娠させて、性役から解放されたいというのが本音?)

性権力の総括において母系制も総括され、集団の分割基準を血縁からサブリーダー中心の分割に移行。結果、父系・上位集中婚となったが、外圧が弱まるにつれて、短偶婚、一対婚に解体されていった。この部族が住むコンゴ北東部は地理的に閉鎖されており、同類闘争圧力は極めて弱く、集団統合を必要としないために、上位のバンドを持たず、数家族のみのバンドで移動をすることが可能となっている。

■始原ユダヤ人

約5千年前、メソポタミア(?)から南アラブに追われ、遊牧から農耕の移行期にあって遊牧を生業とせざるを得なかった部族が、ユダヤの始原。(彼らの生産様式は、カインとアベルの説話から覗い知れる。)5千年~3千年前、南アラブの地域は草原→砂漠化の移行期にあり、砂漠化につれて放浪・交易の生活手法を生み出した。約3千年前に、ソロモンを中心とする遊牧王国を建設。ソロモンは1000 人の妻を持つとされ、この段階での婚姻制は、遊牧民に広く見られる一夫多妻制であった。

その後、彼らはモーゼの十戒に見られるような、不倫の絶対タブー(死刑に値する)、婚前交渉のタブーという極めて厳格な一対婚規範を確立している。

※〈狩〉・〈採〉ともに、母系制を通過するのが普遍的で、アダムの骨からイブが生まれたという男性優位の神話は、滅亡という大転換から父系へ移行しない限り成立しない。ソロモンの時代の一夫多妻制は、基本的に女の買い取り制度であり、女の性的商品価値→性権力は上昇してゆく。

この前提の下に、王国の滅亡を事前に察知した男たちが分派、性権力を総括して(禁断の実=原罪の説話は

この時作られた)、厳格な一対婚規範を構築した。(他の滅亡総括型部族、あるいは掠奪婚型部族が、ごく少数の男たちの手による再建であるのに対して、ユダヤ人は既に王国を建設し、そこからかなりの勢力を持った集団が分派したものと考えられる。)従って、始原ユダヤ人は、基本的に滅亡総括型部族と位置付けるのが正しい。但し、ユダヤの旧約聖書には、異民族からの掠奪を奨励、正当化している文脈が多く見られ、王国から分派した多数は、掠奪婚の形態をとったものと考えられる。

なお、彼らがつくり出したユダヤ教の特徴は、排他性と契約主義にある。――「私を信じれば、現実的利益を与えてやろう。そのかわり私以外の神は信じるな。」――信仰以前に契約関係を重視しており、彼らの突出した私有意識の強さの根源をここに見ることができる。

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