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2020年11月03日

私たちは性行為の方法とイメージを共に塗り替える必要がある(2)

私たちの内側には「性」という資源が眠っている。それは、誰かと親密な愛情を交わし合うことから生まれる豊かな力。
だけど、今この世界に生きる人たちの実態は、もともと人間に備わっている「本当に価値ある美しいもの」が、あたかも「下品で醜いもの」であるかのように扱われてしまっている。
前投稿(リンク)に続き、夏目祭子・著『あなたが目覚める愛と性のギフト~至福の男女関係をつくる〔6つの封印解除]』を要約して紹介します。

【第3の封印解除】: 自分の体を愛すると愛情の質が高まる
・自分の体を愛するコツは「見る」のではなく「感じる」こと。しかし、現実には愛するどころか「自分の体が嫌い」という女性は、とても多いのです。
こうなる原因は、メディアから大量に発信される、必要以上に細長いプロポーションに設定された、ファッションモデルの体型イメージが「美のお手本」として刷り込まれているからです。必要なのは、今までとは視点を逆にして、体を「内側から感じる」意識に切り替えることです。たとえば今、あなたの体が感じているのは「快感なのか」「不快なのか」、おなかや背中は「軽やか」なのか「重苦しい」のか、自分が体の内側にいる感覚を意識しながら確かめてください。

・自分の体を愛するというのは、内側で感じる快・不快を尊重して、体がなるべく快適でいられるような行動をしてあげることなのです。そうして、体が自分の望む「快感」をたくさん味わえるようになると、「この自分の体でいることが好き」という状態に、自然と変わってくるのがわかるはずです。「気持ちのいいことは、よいこと」。なぜなら、私たちの細胞は「快」を感じると「不快」な時よりも動きが活発になるようにできているから。

・オーガズムは心と体の栄養になる。まず精神面のしるしとなるのが「変性意識状態」-平たく言えば「トランス状態」になること。これは私たちの体内で生産される、数々の多彩なホルモンが脳に作用して、さまざまな種類の「快感」を強く刺激するために起きるものです。たとえば、肌を触れ合わせたときに分泌されるオキシトシンは、まったりとリラックスした幸福感を生み出し、相手に対する信頼感や愛着を強める働きをします。そのオキシトシンがさらに、心に落ち着いた明るさをもたらす快適ホルモン「セロトニン」の分泌を促してくれます。さらにこうした精神的な変化に加えて、肉体面のしるしが重なると「オーガズム」と呼べるのです。そのしるしとは「筋肉の収縮」が起きること。具体的にいうと、体の内側がきゅーっと引き絞られるような感覚や「ほと」(膣)の内部がピクッピクッと収縮を繰り返し、けいれんのような運動を始めること。愛しくて、愛しくて、体の芯がキューってなる感覚、といったら伝わるでしょうか。

【第4の封印解除】:「いつくしむ性」を知れば愛し愛される力があふれる
動きを止めた時に深まる「ほと(膣)」と「ほこ(陰茎)」の対話。おそらく太古のまぐ合いでは、「動きを止めた状態で気を交流させる」のが大切なプロセスだったと考えられます。時間と動きを「直線」から「曲線」に変える。自分の中の異性の部分が、性の感覚を開く鍵となっていると思います。

・性が卑しいものとされる以前の精神文明の社会では、性と神事は結び付けて考えられていました。これから目指したいのは、自分の中にある豊かなエネルギーを、相手と分かち合う思いでするといい。もともと少陽多陰の体質である女性は「陰の気」を男性に贈り、少陰多陽の体質である男性は「陽の気」を女性に贈る。そうすればどちらが上でも下でもない、満たし合いになります。それはお互いの命をいつくしむ性なのだといえます。

・男と女はわかりあえる。なぜなら、男の核心には女性性があって、女の核心には男性性があるのだから、もともと同じ部分があるから、融け合えるようにできているのです。性エネルギーは、相手との「取引の感覚」がない、「無条件の愛」を発しているときに、最も自由に通い合い、高らかに飛翔するのです。世界の平和は、男女が仲良く暮らすことから始まります。私たちの誰もが持って生まれている「性」という「贈り物」を卑下するのをやめて、美しく使いこなすことができれば、世界はガラリと変わります。

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