2022年06月03日
全面受容→一体化回路を磨き続けたメス〔同類編〕
この完全一体化がもたらす充足に全面的に可能性収束した人類は、同類に対する全面受容回路や、同類との同期回路をとことん発達させていきます。
「全面受容回路」と「同期回路」は、どちらも遺伝を通じてオス・メスともに引き継がれていきますが、実はその回路や性質は異なります。
そしておそらく、「全面受容回路」を磨いたのはメスで、オスはもっぱら(主要には)「同期回路」で突破したのではないでしょうか。
その理由はオスとメスの役割分化にあるのですが、それについてはまた後日触れるとして、今週は、メスがいかに全面受容能力に長けているかを、現在でも見られる事例や実感から検証してみたいと思います。
まずは〔同類編〕です。
同類に対する全面受容回路が解放され、幸福感やエネルギーに満ち溢れた状態、それが性行為によって達するオーガズムの状態はないでしょうか。
全面受容の本質に迫るために、AV監督である代々木忠氏のビデオに出演した女優さんたち、また彼女たちと触れ合う中で性の真髄を掴んだ代々木氏の言葉を紹介します。
>人間の手と手は交わらないけど、水とジュースは交わるでしょ。
>男の人も女の人も、私なんだ。私だから一体になって当然なんです。
>最初は、照明さんもいるし録音の人もいるし、カメラマンは私のほうばかり撮ってるし、もちろん監督もいるし、そういうことが気になっているの。でも、だんだん感じてきて、一人ずついなくなっちゃうのよね。そのうちカメラマンもいなくなって、男優さんと二人きりになってしまうの。それから男優さんもいなくなり、最後には私自身もいなくなってしまうのよ。
>快感の波みたいなものが私を占領して、自分がいなくなっちゃった。
>イクためには、100%自分を開き、自分を明け渡さなければならない。男性がいくらそうさせようとしても、彼女自身が明け渡さない限り彼女はイクことなどできないのである。だから、「(男性が)イカせた」のではなく「(女性が)イってくれた」ということを、男たちは理解しなければならない。
(※代々木忠著:プラトニック・アニマルより)
完全に自分を明け渡したことで、自他の境がなくなり対象と溶け合い一体化した状態。
オーガズムとはまさにこの状態だと、代々木忠監督は言います。
オーガズムを感じることの出来る女性が少なくなったと言われる現在でも、ふとしたきっかけさえあれば多くの女性がこの境地に達することが出来るということは、全面受容の一体化回路がメスに刻印されているということ。
これは、性行為の場面で全面受容→一体化回路が作動しやすいとも言えますが、それよりも、性充足の追求こそが全面受容→一体化回路を進化させたと捉えた方がすっきりします。
そしてその主役(主導者)は、紛れもなくメスだったはずです。
(このことは、女性に比べてほとんどの男性がオーガズムで自他の境がなくなるほどの経験をしたことがないことからも伺えます。)
つまり、生物史上初の全面受容回路は、主にメスたちによって発達していったのではないでしょうか。
- posted by nisi at : 2022年06月03日 | コメント (0件)| トラックバック (0)
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