2007年12月30日
『ミトコンドリア・イブ』の単位は集団である!
1988年、『Newsweek』誌の表紙を、黒人の‘アダムとイブ’のイラストが飾りました。
記録的な部数を売り上げたこの号は、その前年、アメリカのアラン・ウィルソンを中心とする分子生物学者が発表した論文を基に記事が書かれました。
アラン・ウィルソンのグループは、世界の出来るだけ多くの民族を含む147人のミトコンドリアDNAを解析→系統樹を作成し、現代人類の共通の遺伝的祖先がアフリカに存在したことを示唆したのです。
その後、マスコミによって『ミトコンドリア・イブ』という名前が付けられ、現代人はアフリカのたった一人の女性祖先に行き着くという誤解が生じています。
『ミトコンドリア・イブ』とは何なのか?今回は、分子生物学と人類学を繋ぎ、人類のアフリカ単一進化説の根拠となっているミトコンドリアDNAについて追求してみたいと思います。
- posted by matuhide at : 2007年12月30日 | コメント (2件)| トラックバック (0)