2008年03月05日
中世ヨーロッパ農村における共同体の崩壊~三圃式から輪裁式へ~
中世ヨーロッパの農村:支配権力による「作られた共同体」~農業システム「三圃制」と農村運営「共同体規制」について~では、中世ヨーロッパの農村が三圃式農法を行うことで荘園内に共同体的な体制が出来上がっていたことが分かりました(とは言ってもそれはあくまでも領主の意向に基く「作られた共同体」だったようですが。)そのため、休耕・休閑中の耕圃は共同の放牧地として用益され、各自が保有する地条には囲い込みがなされず,家畜が自由に移動できる小さな畦で区別されているだけでした。
それが、貨幣経済が発展していくにつれ、輪栽式農法(ノーフォーク法)が広まり、農地の囲い込みが行われ、共同体的な開放耕地は廃れていきます。今回はその過程を追ってみましょう。
- posted by kato at : 2008年03月05日 | コメント (9件)| トラックバック (0)