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2021年12月15日

2021年12月15日

樹から落ち洞窟に逃げ込んだ始原人類の外圧

前回の記事では、樹から落ちたカタワのサルが洞窟に逃げ込んだという話をしました。

今回からは、その洞窟の中で、どのように生き延び、人類特有の機能を進化させていったのかを扱っていきたいと思います。

人類とサルに共通していることは、相手の期待と自分の期待を同一視することで、共認機能を進化させて生き延びてきたことです。ここで獲得した共認機能によって、オス同士が集団になったり、お互い充足度を共有することで、より高い充足を求めて探索するようになっていきました。この中で、オスメスの役割も進化してゆきます。

ところが、サルで埋め尽くされていた樹上世界から、地上に落ちたことにより外圧状況が一変します。これまでも扱ってきましたが、外圧は次のように大きく変化したと思われます。

画像はこちらこちらからお借りしました。

 

①食料が全く手に入らない環境

死肉をあさり、なんとか生き延びていました。樹上に生きていたときは、飢餓状態の弱サルも、木の葉や果実、他者のなわばりからかすめ取り生きながらえることができましたが、餓死するものも多数いるような状況だった思われます。

 

②外敵に怯え暮らしていた

地上に棲む外敵(大型肉食獣)から身を守るため、ひたすら隠れ、様子を伺いながら生活していたと思われます。樹上ではほとんどが同類同士の闘争であったのに対し、再び、地上の動物が敵となります。

 

③同類の数は、一気に減少

同類の数が少ないため、以前のように性成熟したら集団を出てゆくことは出来ません。親の元に残留して、子孫を残すために数少ない単一集団で生活したと思われます。

 

そして、このような外圧状況は、紀元前500万年前から、観念や言葉を獲得して外敵に適応できるようになるまで、数百万年続いたと考えられます。

以上のように、まず外圧が大きく変化しています。ここからどう進化していったかは、地上に落ちたカタワのサルが、上記の外圧にさらされたときに、共認機能を拠り所にしてどのような適応をしようとしたのか、というところにヒントがありそうです。

次回は、進化の起点となったであろう、オスメスの機能に焦点をあてて、どのように進化していったのかを探っていきたいと思います。

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