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2008年10月03日

「日本の婚姻制度は、どのように変遷してきたのか?(江戸~明治~大正~昭和~平成)Vol.5 昭和戦後(~1970年)編」

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シリーズでお届けしています「日本の婚姻制度の変遷」ですが、今回は「昭和戦後(~1970年)編」です。 

戦後から昭和初期は、戦争によって著しく落ち込んだ経済が、国内外ともに急速に上昇し、庶民の生活は苦しいながらも貧困脱出の可能性が一気に広がった時代である。
また、その可能性が広がると同時に、民主・自由・平等・福祉・平和などの概念や、恋愛至上主義が瞬く間に庶民の間に広がっていく時代でもある。 
文化面では、恋愛ものも盛んに作られるようになり、「障害のある恋物語 」の中で最も有名なのが『君の名は』(菊池一夫原作)である。 
昭和27年から29年(1952~54)にかけて、NHKラジオ第一で放送され一世を風靡、放送時間帯は、全国の銭湯の女湯がガラ空きになったという伝説まで生んだ。 
昭和29年から翌年にかけて3部作の映画(佐田啓二、岸恵子主演)となり、延べ3000万人を動員。
結ばれそうで結ばれないハラハラドキドキのメロドラマに女性たちは夢中になり、岸恵子のアラブ人のようなストールの巻き方は、「真知子巻き 」と言われて大流行し、映画のロケ地には観光客が押し寄せるという社会現象を生んだ。 
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「恋愛」という概念は明治時代まで、日本には存在せず、(るいネット「日本人はどのように恋愛観念を受容したのか?~明治編①」 )戦前までは、一部の文化人(統合階級)のものであった。
そして戦後、モノやカネの私有が、近代化・欧米化と言う名の下に推奨(美化)されると同時に、異性の獲得(私有化)の可能性も広がって行く。  
動物同士の争い(例えばサル山のサルのボス争い)を見ると、食料よりも、メスを独占し、自分の子孫を残すことが最優先である事から、人類の場合も、異性の獲得がより基底的な本能であると思われる。 
(るいネット「力の論理と共認機能」)にもあるように、人類が集団維持のため封鎖してきた性闘争(るいネット:新概念定義集)が、貧困からの脱出の可能性が見え始めると同時に解放され始める。 
モノ・カネを獲得するための私権闘争を美化するために個人主義思想が用いられたように、性闘争(私権闘争の源泉)を美化するための恋愛思想、ロマンチック・ラブ・イデオロギーが用いられたのである。 
さらに、恋愛思想が罪深いのは、辛うじて残っていた集団性の下に行っていた私権闘争(ex.労働運動、学生運動)を、異性の獲得という1対1の私権闘争(性闘争)に向かわせ、集団から個人へ完全に価値観を転換させたことである。 

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そして、本能的な欲望直結する麻薬のような恋愛思想は、瞬く間に主流であった「見合い結婚」を減少させ、「恋愛結婚」を拡大させた。 
女性達は、唯一無二の相手との「恋愛結婚」という形式によって、生産と生殖の場は分断され、男性は会社へ、多くの女性は家庭へと閉じ込められていくのである。・・・_| ̄|◯・・・はうぅ・・・

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