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2010年02月10日

人類の進化 3 人類進化の主要動因は過酷な生存圧力からの観念機能の発達

一般学説では人類と猿など他の霊長類との違いを二足歩行にもとめている説が多いようですが、それ自体、間違ってはいませんが、それは進化の結果であって、あくまで、人類進化上、猿など他の霊長類との一番の違いは過酷な生存圧力からの観念機能(脳)の発達だと思われます。

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脳(前頭葉皮質)の比較

新シリーズ「人類の進化」の第3回目は、人類進化に関して書かれた「るいネット」の記事から、
岡本さんの【人類の進化】の投稿を紹介します。

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(以下引用)

■人類の進化

>>(匿名希望さんの3861)「武器・道具の発明・発見(利用開始)+社会の形成→樹上にすむ必要が無くなる(外圧の低化)→足の指の退化」と考えるのが自然ではないかと思うのですが、どうでしょう?<<
に対して、野田雄二さんが3909で観念機能の発達がなければ武器・道具の発明・発見はない、従って観念機能の発達を促した過酷な生存圧力(具体的には足の指が先祖返りして樹上に棲めるという武器を失った)をまず想定しなければならない、とされている説に同意します。

 また田中素さんも4079で、
>厳しい生存条件と闘う中でヒトは直立へと向かい、それが脳容量の増大や言語を発しやすい咽喉の構造変化を促して、知能と社会の発達が実現しました。<
と言われています。

 この延長で、野田さんの以下の論点について考えたいと思います。
>従来の考古学者の説では、二足歩行を始めることで手が自由になり、道具を使う手の発達が脳の進化をもたらしたとするものが多いようですが、実際に人類が特に発達させている脳の領域は、観念機能の領域であり二足歩行→道具説は信憑性が低いと思われます。<

 まず二足歩行についてですが、ナックルウォークと比較して歩行速度の落ちる(少なくとも当初は骨格・筋肉等が適応していないのでぎこちなく遅い)二足歩行に敢えて移行したのは、逃避行動を選択するより生存適応度の高い、手で棒きれ等の武器を持つ、さらに直立・手を広げることで威嚇効果が増す、遠くまでの視野が広がるといった効果を選択した結果だと考えます。さらに、極限的な不全感を解脱する必要性は逼迫しており、直立歩行訓練という単純なリズムでの足踏みは格好の解脱様式でもあり、同時に戦いの前の戦闘意欲を奮い立たせるものにもなったでしょう(足を踏みならす踊りは現存の未開部族にも踏襲されています)。

 従って、初めから脳容量を増大させて、観念機能を発達させるという目的意識はなかったと思われますが、直立することにより脳容量の増大を支えられる身体的構造を獲得したこと(しかしこれは必要条件に過ぎない)、直接的には根源的な適応欠乏に導かれて、唯一残された武器である共認機能(サルの知能進化もこれによる)をフル回転させたことが、脳容量の急速な増大をもたらしたと考えられます。

 因みに直接の先祖であるチンパンジーの脳容量は約400cc、300万年前のアウストラロピテクスが540cc、200万年前のホモハビリスが600cc(旧石器を使う)、170万年前のホモエレクトゥスが800cc(旧石器を使い、史上初めて火を用い簡単な言葉もしゃべれたらしい)、25万年前のホモサピエンスが1200cc、そして現在1300cc。これだけの急速な増大は、手が自由になり道具を使うだけでは説明困難な気がします(サルと比較してそれほどの飛躍はないからです)。やはり共認機能をフル回転させ、人類独自の観念機能を獲得する過程が主因でしょう。人類がいかに脳(本能→共認→観念)に依拠して生存しているかは、体重の2%しかない脳の消費エネルギーが、摂取エネルギーの20%にも達する点からも窺い知ることができます。

(以上引用終わり)

■前頭葉の進化・拡大
私たち人類の特徴として、脳容量の増大があげられています。では、脳のどこが大きくなっているのか。それは、脳の前部(おでこの後ろあたり)にある前頭葉です。そして、前頭葉の中でも、特に前頭前皮質という部分が、他の動物と比較して大きく発達しています。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%89%8D%E9%A0%AD%E5%89%8D%E7%9A%AE%E8%B3%AA

霊長類に特徴的といわれている大脳新皮質ですが、その中でも、人類の前頭前皮質には、言語、論理的思考などを司る部分が集中しています。また、その中にある運動性言語野(ブローカの領域)には、共感の原点であるミラーニューロンの存在が推定されています。
http://www.pri.kyoto-u.ac.jp/brain/brain/34/index-34.html

これに、絶滅したネアンデルタール人の前頭葉が未発達であったという推測http://www.geocities.jp/minase_bungei/g22.html http://www.chikyukotobamura.org/muse/WoL060501.htmlを付け加えると、私たちの祖先が、脳の中でも前頭葉、特に前頭前皮質の発達に可能性収束したことが浮かび上がってきます。それはすなわち、共認機能であり、観念機能です。

脳容量だけでなく、脳の構造からも人類の進化が共認機能⇒観念機能にあったことがわかります。

■観念機能を発達から脳容量を増大させたのが人類を人類たらしめている最大の要因ということを頭にいれて、改めて2足歩行を見てみる必要があります。

http://www.mypress.jp:80/v2_writers/beep/story/?story_id=1632958

●より少ないエネルギーで移動できる(逃げる)2足歩行は、初期人類にとっては生き残る上で大きな武器だったのではないか。という説は脳への消費エネルギーをより確保するため、説得力ある説ですね。


次回は引き続き人類進化を扱いますが、人類の前の猿人の進化を追及して見たいと思います。

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comments

はじめまして。
すばらしいブログですね!

いろいろと記事を読ませていただきながらうなってしまいました。
僕は恋愛学を専門に勉強しているのですが、
とても参考になる記事が多かったです。

下記ページに勝手ながらリンクを貼らせていただきました。
http://mote7.com/kanri.html

また、遊びに寄らせてもらいます。

人類の誕生は2足歩行であるとする説が一般的だと思いますが、疑問を感じます。

足の指が先祖返りし、樹上生活できなくなったカタワのサルが先ず必要な機能は、外敵から逃げ隠れることだと思われます。

餓死寸前の状況の中で逃げ隠れるためには、いかに効率的に運動できるか、少ないエネルギー代謝で動けるかが命綱になります。

2足歩行の運動エネルギーの高効率性について、アリゾナ大学の研究チームが、直立2足歩行は4足歩行よりずっと運動エネルギー上効率的だったとの研究成果を発表しています。
リンク

2足歩行は、樹から落ちた類人猿の段階で獲得されたとは考えられないでしょうか。
より少ないエネルギーで逃げ隠れ、生き残るために、運動機能の発達として2足歩行を始めた。

その後に、圧倒的な外圧状況に晒され続ける中で真猿時代に獲得した共認機能に先端収束し、観念機能を進化させて人類は人類となっていったと考えられないでしょうか。

2足歩行の結果として、手を使った道具の高度化、脳容量の拡大、それを支える骨格、喉の構造変化=複雑な音声機能などが獲得されていったのは確かだと思います。
恐らく、2足歩行したが観念機能を獲得できず絶滅していった種も多々存在していたのではないかと思います。

2足歩行が人類の起源ではなく、観念機能の獲得こそが人類の起源だと考えた方が論理整合すると思います。

  • sinkawa
  • 2010年02月13日 12:41

「二足歩行はエネルギー消費的に効率が良い」という説に興味を持ちました。確かに、二足歩行は燃費の良い移動手段(駆動形式?)と思います。

柴犬などの小型犬でも、散歩の際にリードを引っ張る力はすごいですよね。幼児ならば簡単に引きずり回せるほどの力があります。ということは、四足の動物はそれだけの力で地面を蹴っているわけで、すなわち、その分のエネルギーを消費していることになります。もっというなら、高速で走る能力がある分、骨格や筋肉も人間よりポテンシャルが高いけれども、同時に、平時もそれを維持するため体の割りに高いエネルギー消費をしていることになるのでしょう。

生物は、節約家であるといいます。進化の最先端の可能性に対しては高いエネルギーを投入するものの、削減できる部分は極力削減して、無駄のない生命維持を行います。飢餓を前提に進化してきたのが生物ですから、当然のありよう。人間も例外ではありません。

我々の脳が、全エネルギーの20%をする器官であるならば、人間がそこに可能性収束しているのは明らか。かつ、摂取可能なエネルギーは(飢餓状態の中では)限られているので、無駄遣いしている分を脳の維持にまわさなければなりません。そのための二足歩行だったのではないでしょうか。
つまり、二足歩行をして脳容量が大きくなったという通説の逆。脳容量を大きくするために二足歩行を採用した、という仮説です。

いかがでしょうか。

  • HAYABUSA
  • 2010年02月13日 15:58

 最古の人類(ラミダス猿人)について面白い記述がありましたので紹介します。

 彼らは、その骨格から判断すると「樹上生活」と「直立二足歩行」ができたらしいのですが、そのどちらに対しても中途半端な体型であったようです。

>ほぼ最古の人類(ラミダス猿人)の化石が復元された。樹上生活と直立二足歩行ができたらしい。これは、「草原への進出で二足歩行」という従来の説(草原説)を否定するものと言えるだろう。
 チンパンジーのように足の親指で枝をつかむことができ、森林では木登りも得意だが、平地では直立二足歩行をしていたとみられる。 発見場所はアワシュ川中流域の遊牧民が暮らす半砂漠地帯だが、当時は開けた森林だった。
 骨盤上部の構造からは、現生人類と同じように身体がS字カーブを描き、直立二足歩行をしていたと推定されるが、骨盤下部は木登りに向く構造。足には土踏まずのアーチ形状がなく、長距離の歩行はまだ苦手だったようだ。(http://openblog.meblog.biz/article/1810925.html)

 二足歩行にも樹上生活にも不利な体を持ってしまった彼らがどうして生き残れたのでしょうか。

  • kato
  • 2010年02月16日 00:15

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