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2010年02月09日

日本婚姻史1~その1:縄文の婚姻性の根底部にあるもの~期待応合

みなさんこんちには、新シリーズ『日本婚姻史1』をお届けします。
前回シリーズ『遊牧部族の父系制社会から私有婚誕生までの歴史構造』では、人類史における婚姻制度と社会状況の構造解明を行い、現在の婚姻制度【私有婚】の成立構造を解明してきました。
日本も西アジアに端を発した略奪闘争に巻きもまれ、私権社会へと転換していくのですが、東アジア、特に日本は西洋とは異なる道筋をたどることになります。

西洋人は皆殺しの掠奪闘争によって警戒心と自我の塊となっていったが、東洋の方は、皆殺しではなく概ね服属の形をとったので、氏族集団の色彩が強く残っている。中でも掠奪闘争が始まる前に日本に漂着した縄文人≒日本人は、2千年前まで掠奪闘争を知らずに人類本来の本源集団を維持していた、先進国には稀有な本源性の強い民族である。
実現論
「序文:ニ.起点は、私婚⇒私権の共認と私権闘争」
より

それ故、日本民族は縄文体質(=共同体的資質)を色濃く残すことになったのです。昭和まで続いていた農村での“夜這い婚”はその典型ですね。
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写真はコチラから
そこで、新シリーズ『日本婚姻史1』では、縄文時代にまで遡り日本での婚姻の歴史を遡り、その構造を明らかにして、社会秩序の崩壊⇒新秩序形成にむけての足がかりにしたいと考えています。
まず、第1回の今回は、私権時代以前、始原人類の婚姻を受継ぐ縄文時代の婚姻の基底部にあるものは何か?に迫ります。
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 この間縄文の婚姻制を解明する中で、改めて考えさせられたことがあります。それは生まれた集団に属す母系集団であったことです。人類の祖先である真猿が、オス移籍(チンパンジーはメス移籍)であることと比較して、また哺乳類の原点である原モグラが離乳するとオスメスとも追い出すのと比較して、大きな違いがあるからです。完全に孤立していた始原人類はともかく、隣接する他部族と接触するようになっても、移籍は発生していません。

「縄張り圧力ではなく期待・応望圧力」

始原人類は、息子も娘も移籍することなく、一生、生まれた集団の中で暮らしていたと考えられています。
一般的な哺乳類が息子・娘とも、または息子が集団を離れることからすると、かなり特殊な形態です。生物には巣離れ本能がセットされていて、この本能が同類が拡散することで進化の多様化すを促進する、適応拡散の原理に則った物であり、進化・種の保存には欠かせない本能であるにもかかわらず。
なぜ、人類だけが「巣離れ本能」が働いかなくなったのか?これを明らかにするには、哺乳類が著しく発達させた本能、「性闘争本能」との関係を見ていくことが必要です。

 このことは同類圧力が戦闘的関係でなかったことを示していると思われます。戦闘的関係を婚姻制で解消したということでもなさそうです。何故なら、原モグラも真猿も、元々それまでの生物がもっていた巣離れ本能+哺乳類が増強した性闘争本能と、親和本能との大小関係で移籍するか、残留するかが決まっており、原モグラも真猿も、巣離れ本能+性闘争本能>親和本能で、巣離れ(移籍)していきます。真猿は集団内の性闘争本能を下敷きにして、集団間同類闘争(縄張り闘争)を戦っています。しかし人類はその逆で、圧倒的な外圧状況の中で親和本能(+共認充足回路)を増強して、性闘争本能は封印しています。縄文人も同様だったでしょう。

「縄張り圧力ではなく期待・応望圧力」

性闘争本能とは以下のようなものです、

 性闘争(せいとうそう)
生物において、メスの獲得を巡るオス同士の闘いをさす。オスはメスを手に入れる為には、メスが安全に出産し、子育てする為の縄張りを確保しなければならず、従ってオス同士は縄張り闘争も闘わなければならない。性闘争本能はすべての動物に備わっているが、とりわけ哺乳類は、淘汰適応の必要から、性闘争本能をとことん強化した動物である。C.ダーウィンの提唱する、「性淘汰」の現象を、オスの闘争とメスの選択に分解したもので、その内の前者を指す。
るいネット「新概念定義集」より

ここで、哺乳類の性闘争本能、巣離れ本能、親和本能と息子・娘移籍、集団形態についてちょっとまとめておきます。
◆哺乳類の原型:食虫目
哺乳類は弱者故、性闘争本能を著しく発達させ外敵闘争に適応した動物です。
成体になると性闘争本能が作動し、息子・娘とも縄張りを放り出されます。したがって成体のオスメスは共に単体です。
 子ども:性闘争本能+巣離れ本能<親和本能
 成体 :性闘争本能+巣離れ本能>親和本能→巣離れ
集団の基本形は一頭のメスと子供のみ
◆草食動物
群れを形成する草食動物程度に進化してくると、成体メスは集団に残留するようになり、集団を離れるのはオスのみになります。
その結果集団は、メスたちと子ども達による集団が形成されます。これは哺乳類は胎内保育と産後保育の長期化によって親和本能が発達した結果、集団に残留する引力(=親和力)が増大し、メス自身の性闘争本能と巣離れ本能を上回る為だと思われます。
 子ども :性闘争本能+巣離れ本能<親和本能
 成体メス:性闘争本能+巣離れ本能<親和本能=集団に残留
 成体オス:性闘争本能+巣離れ本能>親和本能→巣離れ
胎内保育期間中・産後保育中の雌は闘争することができず、生殖負担が大きくなります。一方、雌の闘争負担が減少したことで、その分、雄の闘争負担が増加、結果、雄は性闘争本能を強化することで、外敵から縄張りを守っるようになります。雄は性闘争、雌は生殖へとそれぞれ役割が明確になっていったのです。集団形態は内雌外雄ですね。
◆真猿
共認機能により、闘争集団を形成する真猿も基本構造は同じです。
(チンパンジーを除き)生体メス残留、生体オスは巣離れし他集団に移籍します。やはり真猿でも性闘争本能は作動しています。
ただし、高い同類圧力にさらされた真猿は、集団の内部ではオス間の性闘争本能は首雄を頂点とする序列闘争という形に様式化(規範化)され抑止されています。他方、性闘争本能を下敷きにした縄張り闘争はもっぱら集団間の闘争として現れています。
 このように哺乳類は、一貫して性闘争本能が作動し、それを基盤として縄張り闘争をしているのです。ところが、肢の指の先祖返りによって、樹の上に棲めるというサル時代の最大の武器を失っい、想像を絶する逆境に陥る事になった人類は性闘争本能を完全に封印すことになります。

人類500万年を貫く統合原理は、共認原理である。事実、人類は500万年に亘って課題を共認し、役割を共認し、あるいは規範や評価を共認して存続してきた。そして、個体(の意識)や集団や社会は、人々が、それらの共認内容に強く収束することによって、統合されてきた。又、そこでは、集団を破壊する自我や性闘争は、永い間、封印されてきた。

「潮流1」

性闘争本能に変わり男と女の紐帯となったのが「なんとかして」という期待に応える「期待応合の共認圧力」だったのです。

 婚姻制も母系集団も性闘争本能の封印を前提に成立している以上、他部族に対しても縄張り争い的な関係にはならないのではないでしょうか。考えられるのは外敵に対する闘争本能ですが、相手が襲ってこない以上、同類を外敵とみなすのは無理があります。遭遇当初は外敵?との緊張感や警戒心が働いた可能性はありますが、お互い同類であり外敵ではないとの相互理解は成立したでしょう。

「縄張り圧力ではなく期待・応望圧力」

人類は「期待応合」を他集団にも向け、互いに贈物等を通じて友好関係の構築に努め、闘争を回避していました。
 

従って、同族内も他部族間も人々に働いていたのは、専ら生存圧力や未明課題に対して「何とかして」というお互いの期待・応望圧力(という形での同類圧力)だったと考えられます。そして縄張り闘争圧力を持ち込んだのは、性闘争本能が上回った婚姻制をもった部族(アイヌ人や弥生人)だったと考えられます。

「縄張り圧力ではなく期待・応望圧力」

そして、ついに日本にも略奪闘争が飛び火し、私権社会そして私有婚へと転換していく・・・・
参考
 「縄張り闘争と同類闘争」
 「哺乳類集団の核は雌と子供の集団」
 「哺乳類の集団構造 -胎内保育・産後保護から内雌外雄・ボス集中婚へ-」
 



次回以降の予告です。
大きく次のような区分お届けする予定です。
◆本源集団の婚姻
私権時代以前、期待応合の共認圧力に基づき集団を形成していた縄文人の婚姻、集団様式に迫ります。ここはちょとじっくり数回に分けて解明する予定です。
◆日本における私権社会への移行
渡来人によって、私権意識が持ち込まれ、次第に日本に浸透していきます。そのとき婚姻、集団はどのように変わっていったかに迫ります。
◆律令国家体制以降の婚姻
8C、律令国家が成立し、婚姻もまた国家体制のもと変化していきます。時代を追って各時代の婚姻制度や人々の意識の変化に迫ります。
◆婚姻は集団課題から個人課題へ
「結婚は個人の自由」と現代ではこう考えている人が大半だと思いますが、誰もがそう考えるようになったのは、実はそんなに昔ではありません。
そこには、西洋から「恋愛」という観念が輸入され浸透していくことと密接に繋がっています。その時代背景に迫ります。
新シリーズ『日本婚姻史1』、今後もこうご期待!!
 今日も最後まで読んでくれて感謝です!
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『ネアンデルタール人、現生人類と交配』についての記事を読んでみましたが、
「現生人類とネアンデルタール人のDNA配列は99.7%が一致している」
「遺伝子構造の少なくとも1~4%はネアンデルタール人に由来する」
の二つの文章の示していること、関連が?でした。
不明点としては、
・一致している99.7%のうち1~4%はネアンデルタール人に由来する?
・とすれば、由来するかどうかを見分ける方法は?
・そもそも「DNA配列」と「遺伝子構造」は別のこと?
など
う~ん、記事は、数字の意味、言葉の定義などがあいまい?でいまいちよく分かりません。(マスコミはよく分からず書いている?)
このあたり、教えていただけると助かるのですが、、、

  • さいこう
  • 2010年6月12日 22:37

>さいこうさん
「DNA配列」「遺伝子構造」等、普通の人には???な用語が飛び交いますが、普通の人は「学者が言うのならそうなのかな」と思ってしまいますよね。「DNA配列」「遺伝子構造」等は続編で詳しく解説されると思いますが、我々はそういった記事を、ただ鵜呑みにするのではなく、何を解明しようとしているのか?何を意図した研究なのか?そういった視点でマスコミの発する報道を注意深く読み解かなければならないのかと思います。
このシリーズでは、こういった報道の真意を読み解こうと思っています。
ご期待ください。

  • yidaki
  • 2010年6月13日 15:23

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スパイク ナイキ マーキュリアル 共同体社会と人類婚姻史 | 単一起源説vs多地域起源説を切開するvol.3(ネアンデルタール人、現生人類と交配?)

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