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2019年09月30日

雌雄の役割分化2~雌の生殖負担(無脊椎動物・海綿・節足動物)

ウィキペディア「動物の子育て」より転載。

●概要
広義には、子の生存に適した産卵場所の探索や巣作り、栄養のある卵の生産なども子の世話と呼ぶことができるが、狭義には受精後に行われるもののみを指す。さらに狭義に、子が親の体から離れたあとに起こるもののみを意味することもある。
広義の子育ては受精より先に始まる。受精前の卵に栄養を与えるのは通常は母親だが、父親も母親に食料を与えることを通じて間接的に貢献することがあるかもしれない。産卵のための巣作りも、受精前に行われる子育ての例である。
胎生の動物では、受精後の胎児は母親の胎内で保護され、栄養を供給される。卵生の動物のうち子育てを行うものでは、産み付けられた卵を捕食者から守るなどの卵保護行動が見られる。卵を体に付着させたり、口に含んだりして運ぶものもいる。一部の動物ではさらに、出産・孵化後も子の世話を継続する。哺乳類の授乳はその一例である。
一部の動物では、ヘルパーと呼ばれる、親以外の個体が子育てに協力することがある。これを協同繁殖という。真社会性生物では、ワーカーと呼ばれる繁殖能力を持たない個体が、繁殖個体が産んだ子を世話する。

卵生と卵胎生と胎生
一般に動物は卵の形で新しい個体を形成するが、卵をそのまま体外に出すのではなく、雌の体内で孵化させ、子供の形で産む動物がある。このとき、卵の持つ栄養で子供が成長して生まれるものは卵胎生と呼ばれる。それに対して、卵から生まれた子が何らかの形で母親の体との連絡を持ち、母体から栄養などの供給を受けて成長し、十分に発育した後に生まれてくるものを胎生(たいせい)と呼ぶ。卵生および卵胎生と胎生の間には連続する様々な中間段階のものが見られ、卵生~卵胎生~胎生の間は連続変化であり、それぞれをきちんと定義することはできない。

●実例
以下では、動物の子育て行動の実例を、分類群ごとに紹介する。ただし、卵の生産や産卵場所に関しては簡単に触れるに留め、受精や産卵の後に見られる狭義の子育てを中心に解説する。

【1】無脊椎動物
大多数の無脊椎動物は産卵後の子育てをまったく行わない。子育てを行う場合、多くは母親によるもので、父親が関わることはさらに少ない。数少ない例の1つはゴカイの一種で、この種では父親が粘液でできた管のなかで抱卵する。その他の例については後述する。

【2】海綿動物
多くの海綿動物は胎生である。なかでも石灰海綿綱は全種が胎生であり、受精卵は親の中膠内に留まって胚発生を進め、幼生になってから放出される。

【3】節足動物
Skeleton shrimp / Caprellid sp.
胸部の覆卵葉に子供を抱えた甲殻類ワレカラ類のメス

保育コオイムシ
背中に卵を付着させたコオイムシ科の一種

節足動物の多くは卵生だが、昆虫には胎生のものも含まれる。その多くは卵胎生だが、ツェツェバエなどでは母親から栄養が供給される。タマバエやハチネジレバネの受精卵は母親の血体腔内で発生する。ゴキブリの一種やハサミムシの一種のように胎盤に似た構造を持つ偽胎盤胎生の種もいる。
昆虫ではカメムシ類やアザミウマ類などのなかに、母親が卵や幼虫を保護するものがいる。甲虫のキノコムシの一種の母親は、幼虫を餌のキノコに連れて行く行動を示す。ハチの仲間には母親によるさまざまな程度の保護が見られる。ベッコウバチ類やアナバチ類の一部では、雌は巣穴に餌を準備してから産卵し、その後の子育てはしないが、ドロバチなどの雌は幼虫の孵化後も餌を補給し続ける。子の餌を準備するものは甲虫にも多く、とくに動物の死体や糞を餌とするシデムシ類やコガネムシ類に見られる。これらのグループのなかには、孵化後も親が子のもとに留まるものもいる。とくにスネマガリシデムシの幼虫は、肉塊に加えて母親が口から出す液も摂取して育つ。甲虫ではほかに、食材性のクロツヤムシ科、クワガタムシ科、ナガキクイムシ科やキクイムシ科などに親が産卵・孵化後も子のそばに留まるものが多く知られており、さまざまな程度の子育て行動が見られる。父親が子育てをする例は少ないが、水生昆虫であるコオイムシ科のうち、タガメ亜科の5種では父親が植物に産み付けられた卵を世話し、コオイムシ亜科の全種ではやはり父親が、卵を体に付着させて保護する。モンシデムシ属でも、父親が母親とともに産卵後の養育を行うことがある。

保育コモリグモ
子供を背負うコモリグモ科のメス

ダニのなかにも子の防衛や給餌をする種がいる。ミツバチに寄生するミツバチヘギイタダニでは、母親がミツバチから体液を吸うための穴を適切な場所に開けることで、子に餌を与えている。ササの葉の裏に住むタケノスゴモリハダニでは、両親ともに、捕食者であるタケカブリダニから卵や幼虫を防衛する行動を示す。クモのなかには母親が卵を保護する種がある。コモリグモ科に代表される徘徊性クモの雌は、孵化するまで卵嚢を持ち歩き、孵化した子供を腹部に乗せる。大きな網を共有して集団で生活するクモでは、複数の雌が協同で孵化後の子を保護することも知られている。
甲殻類の抱卵亜目はその名前通り、母親が卵を体に付着させて保護するが、幼生は海中に放出されることが多い。フクロエビ上目の雌は育房を持ち、卵はその中で育つ。種によっては、孵化し育房を出た幼体もしばらく母親のもとに留まり、保護される。ウミグモ類では、雄が担卵肢と呼ばれる特殊化した付属肢で卵を運ぶ。

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