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2019年09月08日

水中酸欠から肺を発達させた両生類

3.6億年前 生物の大量絶滅←寒冷化と海洋無酸素事変

同時期の両生類の登場は、この水中酸素不足を契機としているとみた方が妥当である。

淡水域は水量の変動が大きく、特に乾期には大量の葉の分解で深刻な水中の酸素不足に見舞われた。
・この水中酸素不足=酸欠状態が契機となり、人類に連なる祖先の魚類(ユーステノプテロン)は、肺を進化させていった。
・約3億6000万年前、肺を進化させた最初の両生類(ペデルペス)が出現、水辺で陸上生活をはじめる。酸欠という劣悪な環境の中で数百万年の時をかけて肺を進化させた一群が、ようやく陸上へ逃げ延びることが出来たというのが実態であろう。

※肺の起源と進化
・肺の起源は「消化管(腸)から飛び出した袋」のようなものであり、魚類の呼吸器官である「えら」から漸進的に進化したものではなく、消化器官の一部をむりやり呼吸器官に改造したものであった。

・その原型はドジョウにも見ることができる。ドジョウは水面から顔を出して空気を吸いこみ、「腸」で酸素を吸収することができ、そのため水中が酸素不足になっても腸呼吸で生きながらえることができる。たまにお尻から出す空気泡もドジョウの腸呼吸の証。

・魚類における原始の肺は、ハイギョに見ることができる。ハイギョはえら呼吸をする魚類だが肺呼吸も出来る。乾期には泥の中で夏眠するが、これは、季節によって水の流れがなくなり水中の酸素が突然減ったりするような劣悪な環境に棲んでいた淡水魚が空気から酸素を吸収するように適応した形態と見られる。

・両生類は、幼生期はえら呼吸、成体は肺呼吸を基本としているが、肺だけでは全呼吸をまかなえず、皮膚呼吸にも依存している(カエルは全呼吸の1/2~1/3が皮膚呼吸)。両生類の肺は、基本的に魚類と同じ単純な袋状。

・は虫類になると、ほぼ肺に依存した呼吸が可能な構造に複雑化して、内壁は海綿状にまで発達している。

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