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2020年10月09日

学校が無くならないのは何故か

 

 

前回は、「学校は百害あって一利なし」を記事にしました。

そう言い切る理由は、

1 小学校で習う漢字や加減乗除を除けば、学校で教える中身が全く役に立たない

2 子どもの成長に最も重要な遊びが、勉強ばかりの学校によって失われている

3 学校制度が始まってから、言語能力、追求力、活力はどん底にまで落ちた歴史総括

があることを前回記事にしました。

http://bbs.jinruisi.net/blog/2020/09/5071.html

 

その学校が無くならないのは何故か、が今回のテーマです。

 

現在の学校制度は明治政府により作られましたが、その理由は徴兵制の一貫として作られ軍隊をモデルにしています。つまり、学校は「校則は絶対」「教師の命令は絶対」という強制圧力によって成り立っており、その強制圧力のもと従順な国民を育てることを目的としています。

 

「そもそも学校に行く必要はあるのか?」「何で学校は無くならないのか?」

 

誰もそんな疑問を持たない今の現実こそ、考えない国民を育てるということを証明しているでしょう。学校を無くせない理由に、そんなお上の理屈があるというのは一つあります。しかし、お上の理屈だけで学校は残り続けているのでしょうか。大衆の側にも学校を必要とする理由はないのでしょうか。

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もし、学校が無くなると困るのは誰でしょうか。

そのヒントは、今回のコロナ騒動にも現れています。

今回のコロナ騒動で学校は休校になり、子どもは終日家に閉じ込められることになりました。その時、最も学校を再開してくれと叫んだのは母親、特に専業主婦です。四六時中子どもが家におりずっと一緒にいる。はじめは良くても、直ぐにそれがストレスとなり、早く学校に行ってくれ、習い事に行ってくれとなる。

 

我が子と家に一緒にいることが母親のストレスになる。この事自体、生物にはあり得ない異常なことです。

 

何故そのようなストレスが母親にかかるのか。

 

そこには家庭=核家族という集団の歪さがあります。現在の核家族と、昔の村落共同体や大家族を比べると、核家族には生産課題が無いということが挙げられます。村落共同体では、主に農業を中心とした生産課題が家の中に存在していました。働かなければ村や家が潰れる、そういう生存圧力が家の皆にかかっており、その圧力を乗り越えるための生産課題も、家の皆にかかっていました。そのなかで母親も、村や家を支えるための様々な課題を担っており、母親同士も協力しあいながら互いに村や家を支えていました。

 

これは子どもも同様で、農業の手伝い、家事手伝い、下の子どもの面倒など、子どもにも様々な役割が存在し、大人の見様見真似で仕事を覚えていきました。だから、子どもは学校など行かなくても、大人の背中を見ながら健全に成長することができていました。

 

その点で現在の核家族は、生産圧力も生産課題もない、生殖・消費だけの集団と言えます。つまり生産課題のない核家族に、子どもを健全に育てる機能は原理的に存在せず、故に核家族では子育てを外注化するしか方法はありません。この無料の外注先が学校となっているのです。

 

それだけではありません。

生産課題のある村落共同体や大家族から核家族になったことで、母親自身の役割も、生産課題を通じた様々な役割が無くなり、子育てのみに限定されることになります。核家族にそもそも子育ての機能は無いにも関わらず、母親の役割が子育てのみとなることで、子育ての成果や全責任が母親にのしかかることになります。当然核家族のなかに子育ての答えは無いので、不安一杯の母親が増大することになります。これが前述した、コロナ騒動で子どもとずっと一緒にいることで生じる母親のストレスの正体です。

 

生物界全般を通じていえる普遍的な二大課題は、「生殖」「生産」

生殖とは子どもを産み育てる課題

生産とは種や集団を存続させるため、縄張りやエサを確保する課題

 

この二大課題は、同じ一つの集団のなかで行われているのが生物界の摂理であり、人類もついこの間まで生殖と生産は一体でした。現在でも農家や自営業は維持されている面もあり、核家族に比べて子どもは健全に育っている例は多々あります。

 

今回のテーマである、「学校が無くならないのは何で」

 

その二つ目の原因が、生殖と生産が分断し子育て機能を失った“殖産分断の核家族”にあります。お上の問題は昔から存在しており、それで人類が滅亡したことは無いですが、殖産分断は生物史上、人類史上あり得ない非常事態。現に意欲・活力衰弱した子ども達や、セックスレスで夫婦引力も急速に失っている現在の核家族を見ると、人類滅亡の危機にあるといえます。

 

この突破口がどこにあるか。それを探るためにも、さらに核家族が何故生まれたのかの原因を次回分析していきます。

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