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2022年05月28日

同期とは?②:同期がもたらすエネルギーの増幅

 

ケチャの踊り:画像はこちらからお借りしました

 

前回の記事では、人や生物にみられる同期現象を、見てきました。単細胞が、相互に同期して一体化し、エネルギーの授受、増幅をを行うことで、外圧に適応しているのは驚きですね。

ここからは、”同期”することが、生命進化にとって、何をもたらしているのか考えてみたいと思います。周りと一体になって行動すると、どんどんやる気がでてくるように、同期(シンクロ)により、エネルギーが大きくなっているということが、ひとつ着目するポイントではないかと思います。そこで今日の記事では、同期がもたらす、エネルギーの増幅について、みていきたいと思います。

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■同期がもたらすエネルギーの増幅

前回も少し扱いましたが、心臓の鼓動は、細胞の同期によってつくられています。細胞たちが同期して、同じタイミングで振動することによって、大きな拍動を生み出します。また、脳から体に送られる電気信号も同様です。脳の中にある細胞(ニューロン)の1つ1つは、細胞膜の内側と外側の電位差を使って小さな電流を生み出すことができ、たくさんの細胞たちが同期して、同じタイミングで電流を放流させることで、大きな電気信号を作っています。小さな細胞が周期を合わせることで、より大きなエネルギーをつくることができる、というのが、同期がなせることのひとつだと言えます。

心筋細胞:画像はこちらからお借りしました

 

このような人体の同期が、さらに、周囲の人に影響を与えているという研究があります。この研究によると、心臓のリズムと脳のα波が規則正しくシンクロしたとき、呼吸のリズムや血圧、皮膚の電気信号のリズムも安定し、血管や細胞の循環の効率がよくなることで、免疫や認識力、感情や思考が安定、向上していくそうです。

面白いことに、それは個人で完結することなく、周りの人に影響を与えるそうです。活力がありポジティブな人に接したとき、「元気をもらった」経験は、どなたにもあると思いますが、活力ある人や肯定的な人の心臓からは、電磁波が発せられており、周囲の人の脳と同期し、安定させる可能性が示されています。同期は、個人の人体の中でエネルギーを生み出すだけではなく、人と人との活力や充足のエネルギーも生み出しているのです。

 

■踊りによるエネルギーの増幅

人類は、同期によるエネルギー増幅をどのように高めてきたのでしょうか。ひとつ考えられるのが、踊りによる同期です。

インドネシアのバリ島に見られる踊りで「ケチャ」というものがあります。100人以上の上半身裸の男性が車座になって円陣を組み、独特の叫び声で、合唱を行います。指揮者もなしに猛烈に速いリズムパターンを声で奏でるケチャを支えるのは、以心伝心、阿吽の呼吸、まさに周りと一体化した同期行動です。それぞれが無我状態になって、さまざまな楽器を擬音的に模倣しながら、周りと息を合わせます。

動画(リンク)でも見ることができますが、これを見ていると、私たちも見ているだけでグルーブ感を感じることができます。同期行動により、エネルギーが増大していっているひとつの事例です。

なぜ、声やリズムを合わせるだけで、互いに一体化し、エネルギーを得られるのでしょうか。それは、まさに心臓と波動の話とつながっており、実際は、声やリズムはもちろんのこと、心臓の波動や、脳波、身体の細胞や循環系も同期されていき、自他の境がなくなっていく中で、相互に身体エネルギー・充足エネルギーが高まっていっているのだと思われます。

このような同期による充足エネルギーを頼りとしたことが、後の人類の自然との同期、すなわち観念回路への獲得につながっていく基盤となっていると思われます。

 

次回は、この同期現象の生物や人類の違いや、オスメスの役割とどうつながっていったいのか、扱っていきたいと思います。

 

 

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