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2007年10月14日

ヘヤー・インディアンの「テント仲間」

『ヘヤー・インディアンにおける「いのち」~共同体社会の生命観』で紹介したヘヤー・インディアンですが、今回は彼らの社会を構成する最小単位となっている「テント仲間」について紹介します。
ヘヤー・インディアンの「テント仲間」は、あえて言うならば私たちの社会の「家庭」「家族」にあたるですが、その実態は大きく異なります。
今、私たちの社会では「家庭」「家族」は様々な問題や事件が絶えず、改めて「家庭」って何?「家族」って何?ということが問われています。そこで、当ブログの追求テーマにそって、それらの現代的な社会問題にひきつけながら、ヘヤー・インディアンの外圧状況や「テント仲間」という集団形態に迫ってみようと思います。

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 カナダ西部の北極圏で生活するヘヤー・インディアンは、日本の本州の3/5くらいの土地にたった300人の人々がテントで移動しながら暮らしている。しかも、これがまとまってキャンプ生活をしているのではなくて、離合集散を繰り返しながらテントが分散し、かつ一つ一つのテントが移動する土地全体がヘヤー・インディアン全体の土地になっている。そのテントを張っている間はその周辺の蒔きや水や魚や動物たちをとってもいいという一時的な占有権っが生じるに過ぎない。したがって、相続べき財産を持たない。
 テントの生活は、男女が対をなして暮らしていることが多い。しかし、その際に必ずしも男女の間の恋愛感情がなくても良い。(実際、一つのテントにいる相手とは別の数人の恋人を持っている人も多い)その男女の対は、皮のなめしのじ上手な女と狩猟の上手な男の組み合わせが良いとされる。
また、ヘヤー・インディアンのキャンプ生活では二対の男女が少なくとも必要とされる。男同士が二人で連れたってムースやカリブの猟に出かけたり、遠くへのワナ猟にでかける。一方、女が二人でキャンプに残って、そこでウサギをとったり、薪をとったり、魚の網の番をすることが多い。その際に男女の対同士の息が合うことが大事であると同時に、女同士の息が合う事がが大事とさせる。
 キャンプは離合集散を繰り返す。(女性の場合は一年のうち20回くらい、人によってはもっと頻繁にキャンプを移動することもある) あるキャンプで人間関係がうまくいかず、どこかへ移動しようとする時、その先で相手となる女(男)と気が合う事に加え、キャンプ地にいる女達(男達)とも気が合う事が重要となる。
【『女の文化人類学』綾部恒雄編~「ヘヤー・インディアンの女」原ひろ子】より、要約引用



以上から、ヘヤー・インデアンのテント仲間の特徴を読み取ると
●生産を主体とした集団
厳しい自然環境の中、狩猟などの生産を主体に男女の対、もしくはその組み合わせで小集団を形成。男(たち)女(たち)間の課題・役割・評価が集団を形成する軸となっている。男女間の性的な関係は、必ずしも小集団に内包するわけではない。
●小さな集団規模
食料が乏しい為、一箇所に定住することや、長い期間大人数が固まって暮らす事がない。食料を求めて最少人数の集団で移動を繰り返す。
また、他の部族との闘争圧力が低いことも、小集団で分散していることを可能にしていることも考えられる。(部族間闘争の敗退により自然環境が過酷な地域に逃げ延びたともいえますが、)
●小集団は離合集散を繰り返す
おそらく、各集団が閉鎖的・排他的にならないように、小集団の離合集散を繰り返し、男女の組み合わせに流動性を持たせていることにより、「テント仲間」という小集団を超えた部族全体の統合を図っている。
というところでしょうか。
なお、婚姻形態はよく分かりませんでした。男女の対が基本単位のなので一対婚ともいえますが、必ずしも独占的な関係はないようです。また、血縁関係の繋がりもよく分からないところです。このあたりはもう少し調べてみる必要がありそうです。
 「テント仲間」といってもヘヤー・インディアン自体がそのように考えているわけではなく、調査を行った研究者ががそのように命名しているのですが、その実態を知ると確かに「仲間」と表現するのがふさわしいようです。(@さいこう)
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comments

「事実婚」などが発生すると言う事は、現在の戸籍上の配偶者と言う登録制度が、多くの人達の意識に合わなくなった事を示したいますよね。
・共働き(扶養家族でなく)
・姓を変えるのも厄介
・子供はいない
・何時まで続くか分からない
・周囲も戸籍など気にしていない
と言う条件下では、確かに、結婚届を出す必要は無いでしょう。
男女関係が、次の形態を模索している?!
既に、男女関係は、昔の形態(≒制度)を超えて、変わっていると考えた方が良いのかもしれませんね。

  • 猪飼野
  • 2007年11月17日 14:01

事実婚で居られるかどうかは、子どもの誕生に大きく関わると思います。
今の制度の中では、子どもが産まれると籍を入れないと何かと不都合なことの方が多く、仕方なく入籍となっていうように感じます。
【子ども】がポイントです。なぜならお互いの主張が通らない外圧として子どもの存在があるからです。

  • 河内のおやじ
  • 2007年11月28日 18:10

今日は よろしくお願いしますね^^すごいですね^^

hermes 75242 共同体社会と人類婚姻史 | 「事実婚」って何だろう?-2

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