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2008年05月01日

霊長類学の家族の起源2 霊長類の社会構造

霊長類学の家族の起源1 霊長類の進化史に続いて、主に類人猿の社会構造を紹介します。山際寿一著『家族の起源 父性の登場』(1994年)より。
         食虫類=巣をもち夜行性の単独生活
         |
6500万年前 原猿類=単独ペア型が併存
         |
5000万年前 真猿類=多くが母系的な集団生活
         ├―――――――――――――――――┐4000万年前
       <狭鼻猿類>旧大陸のアフリカ・アジア     <広鼻猿類>新大陸の南アメリカ
         |
3000~2500 |旧世界ザルと類人猿に分岐
万年前      ├―――――――――――――┐
2000万年前 旧世界ザル:母系       類人猿:非母系
        (オナガザル類)    2000万年前├――テナガザル類=ペア
        母系の単雄複雌    1300万年前├――オランウータン=単独
        または複雄複雌      700万年前├――ゴリラ=父系の単雄複雌
                       500万年前├――人類
                         250万年前├――ボノボ=父系の複雄複雌
                           チンパンジー=父系の複雄複雌
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類人猿の非母系社会は、多くの霊長類の母系社会とは異なる進化の道を歩んできた。
テナガザル類(テナガザルやフクロテナガザル):アジアの熱帯雨林
ペアと子どもたちが、0.5平方キロメートルほどの縄張りを構える。子どもは5~6歳の思春期に達すると、オスもメスも両親の縄張りを離れて自分の縄張りをつくる。オスがまず縄張りをつくってメスを迎え入れる。集団同士の敵対的交渉もオスが行う。
他の類人猿はこのペア社会を引き継ぎながら、大型化と共存の方向に進化した結果、ペア社会を解消して、それぞれ異なる繁殖生活を発達させた。ペア社会の解消は、まず性的二型(性による差)の発達を促し、雌雄の形態や行動上の差異を広げることで成し遂げられた。
オランウータン:アジアの熱帯雨林
恒常的な集団を編成せず、オスもメスも単独生活。それぞれの個体の遊動域は縄張りではなく、互いに大きく重複している。メスの遊動域は数平キロメートルで、オスは複数のメスの遊動域を含む大きな遊動域を構えている。
ゴリラ:アフリカの熱帯雨林
父系の単雄複雌。メスは同性同士の反発関係を弱めて共存する道を選んだ。縄張りとペア社会を解消したものの、特定の雌雄の独占的な配偶関係を捨てることなく、オスが複数の繁殖相手を確保する方向へ進化した。
平均10頭前後。1頭の成熟したオス(シルバーバック)と数頭の成熟したメス、およびその子供たちからなる。シルバーバックが2頭以上含まれる集団もかなりある。これら共存するシルバーバックたちは親子か兄弟で血縁関係がある。
核オスが老齢に達すると成長した息子が離脱せずに出自集団にとどまり、父親の死後その集団を引き継ぐという父系的な性格も備えている。子供をもったオスは生涯その集団を追い出されることはない。
数~数十平方キロメートルの範囲を歩き回るが、遊動域は互いに大幅に重複しており、集団間の出会いではオス同士が胸を叩く派手な誇示行動(ドラミング)を示して反発し合う。
逆に複数のメスたちは血縁関係にないことが多く、積極的な社会交渉を交わさない。メス同士は互いの無視と許容によって特徴づけられ、メスたちがそれぞれするシルバーバックの近くにいようとするために高い集合性が実現する。
メスはテナガザルやオランウータンと異なり、単独生活をしない。母親のもとを離れると、メスはすぐ他の集団や単独生活をするオスゴリラに移籍する。メスは移籍後出産するとそのオスのもとに定着するようになる。
チンパンジー:アフリカの熱帯雨林や疎開林
父系の複雄複雌。ゴリラよりさらに父系的な性格が強化され、オスは生涯出自集団にとどまり、父系的な集団をつくる。
オスは思春期に達する前に成熟したオスたちの連合関係に組み入れられ、他のオスの協力によって自分の社会的地位を保つ。連合関係が崩れれば高順位にあるオスでも低順位に落とされる。連合仲間もいつ寝返るか分らないので、最優位のオスであっても連合関係を確認するために挨拶や親和的な交渉を熱心に行う。血縁関係にあるオス同士でも緊張を解かない。ペア社会の特徴であるオスの独立性と反発関係からまだ脱していない証しだろう。
メスはゴリラのように集合せず、それぞれ単独で狭い範囲を遊動し、時々他のメスやオスと連合して一時的な集団を形成する。メスは思春期に達すると徐々に遊動域を隣の集団に移していき、やがてもとの集団とのつながりを絶って他の集団に移籍する。出産すると移籍した集団に定着する。ゴリラのようにオスからオスへ瞬間的に移籍するのではなく、半ば独立して遊動生活を保ちつつ、段階的に所属する集団を変えていくのである。複数のオスと乱交的な交尾関係を結ぶ傾向がある。
ゴリラのようなまとまりのよい集団はつくらない。メスは単独で誘導することが多く、一時的な集団をつくってもメンバーの構成は常に入れ替わっている。オスはメスよりまとまって誘導することが多いが、やはり離合集散性が高い。集団の大きさは20頭から100頭前後で、遊動域の広さは、低地熱帯雨林や疎開林では数~数十平方キロメートルだが、乾燥したサバンナでは数百平方キロメートルに達することがある。隣接集団間で互いの遊動域は一部重複しており、オス同士は敵対的で、互いに出会うと殺し合いの闘争に発展することさえある。
読んでもらってありがとう。
次回はいよいよ、人類の進化ストーリーを紹介します。

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お彼岸の墓参りは、日本人の自然や先祖への感謝の気持ちなどのシャーマニズムが、神道や仏教などに融合されていった事は、良く分かりました。
お盆に、先祖の魂が自宅に帰って来るのを、お迎えしたりすると言う文化は、神道でしょうか、仏教でしょうか?知っていたら教えてください。

  • 猪飼野
  • 2008年8月18日 22:43

リーバイス 色落ち

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