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2009年10月06日

人類の起源-2~圧力=活力のしくみ

「人類の起源」シリーズの2回目です。前回は、
本能ではどうすることも出来ない逆境におかれた人類は、500万年に亘って課題を共認し、役割を共認し、あるいは規範や評価を共認し、それらの共認内容に強く収束することによって、個体(の意識)や集団や社会を統合し、活力源として人類は適応してきた ことに触れました。
今回は、圧力が活力に繋がっていく仕組みについて考察したいと思います。
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るいネット『圧力とストレス』より
緊張したり圧力を感じたりすると、「糖質コルチコイド(コルチゾール)」というホルモン物質が分泌されて肝臓や筋肉に作用し、血中の糖分(エネルギー源)が増加して臨戦態勢が整います。闘うのか逃げるのか、その準備が整うわけです。
ところで、同じ「糖質コルチコイド」が、記憶に関わる物質であることがわかってきました。京都府立医科大学の研究によると、副腎を取って糖質コルチコイドが無い状態にすると、海馬のニューロンの樹状突起が縮小し、糖質コルチコイドを投与すると、再び樹状突起は伸びていく。 
 つまりこの物質(ストレッサー)は記憶回路(神経回路)の形成に無くてはならないものなのです。
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図引用元: 『コルチゾール研究会』
一般的に圧力や緊張状態はストレスの原因(→病気の原因)になると言われ、人々はそれを避けようとします。しかし、一方で病気の原因となり、もう一方では神経回路の形成を促す、などということが有りうるでしょうか?「圧力や緊張状態は有害なもの」という考え方そのものを見直す必要がありそうです。  

るいネット『実現論』より
足の指が先祖返りして、それ以前の獣たちと同様、足で枝を掴むことが出来なくなったカタワのサル=人類は、樹上に棲めるという本能上の武器を失った結果、想像を絶する様な過酷な自然圧力・外敵圧力に直面した。そこで、本能上の武器を失った人類は、残された共認機能を唯一の武器として、自然圧力・外敵圧力に対応し、そうすることによって、共認機能(≒知能)を更に著しく発達させた。 

現代、圧力(≒ストレス)といえば、病気や阻害の要因と捉えて忌避する風潮が強いのですが、始原人類は自然圧力・外的圧力と対峙し続けたからこそ人類になった、という言うことができるのです。
人類の起源については、直立二足歩行をもって起源とする論調が多いのですが、何故直立歩行を始めたのかについては、未だに未解明の部分が多いと言えます。
次回、樹上を去らざるを得なかった肢体の変化について触れたいと思います。

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