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2009年10月29日

サル・人類の機能獲得と弱点2 ~共感充足から+統合へ、そして共認統合へ~

     img01.jpg
男女共認の根源とは?
>人類は、男と女で構成されています。これまでも、そしてこれからもこの構成は変わりません。だから、今後の社会がどのようにかわるのかを見通す上でも、きちんとどのように男女の関係が成立してきたのかを押えておく必要があります。<(サル・人類の機能獲得と弱点 ~共感充足の獲得~(前回)
前回から、人類の男女関係の成立過程について、サル段階に遡り復習を始めました。今回は2回目です。今後シリーズとしてUPしていきたいと思います。
今回は前回に引き続き、「実現論:前史ニ.サル時代の同類闘争と共認機能」の後半部分を紹介します。

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 親和(スキンシップ)は皮膚感覚を発達させ、より不全感を解消する効果が高い+(快=ドーパミン)感覚回路を親和回路の周囲に形成していった。この+回路(ドーパミン)は、全ゆる不全感覚を捨象する(マヒさせる)事が出来る。従って、不全感を捨象すべく解脱収束したサルたちは、生存課題であれその他の何であれ、そこに障害=不全がある限り、それを捨象すべく+回路に収束する
これが、共認統合に次ぐ、サル・人類の意識の、第二の統合様式たる+統合であり、全ての捨揚統合の原点である。

   img02.jpg

 原猿弱者たちは、この+回路によって怖れや怯えや危機逃避をマヒさせ=捨象し、仲間+縄張り闘争+へと+共認収束することによって、遂に闘争集団を形成し、縄張りを確保する事が可能になった。(これは、麻薬で怖さをマヒさせて闘いに打って出るのと同じである。人類に見られる闘いの前の踊りも、同じ効果を期待したものである。)こうして約3000万年前、遂に同類闘争(縄張り闘争)を第一義課題とする真猿集団が形成された。親和収束⇒+収束を母胎にして、より上位の闘争系・集団系の課題を共認し、その闘争共認に従って役割を共認し規範を共認してゆく、この第三の統合様式たる闘争系の共認統合こそ、サル・人類集団を維持させている主要な統合様式である。

   img03.jpg

 要約すれば、樹上に進出したサルは、同類闘争(縄張り侵犯)を激化させ、飢えと怯えの不全感から解脱すべく、相手との期待・応望回路=共認機能を進化させていった。こうしてサルは、本能を超えた共認によって、はじめて自らの意識を統合することができた。サルが形成したこの全く新たな共認機能について忘れてならないのは、不全感から解脱する為の解脱共認(親和共認を含む)こそが、全ての共認の原点であり、その母胎の上に闘争共認や規範共認が上部共認として形成されているということである。

   img04.jpg

 はじめ原猿の段階では、極限的な性闘争=縄張り闘争圧力(それは、同類を対象とする同類圧力であると同時に、自然や外敵を対象とする生存圧力でもある)の中で期待・応望回路を発達させたが、真猿以降は生存が集団によって保障される事によって生存圧力<同類圧力となり、性闘争や期待・応望(相互解脱)や同類闘争(縄張り闘争)などの同類圧力を主圧力として、更に共認機能を発達させていった。もちろん、大前提として、サルにも本能を刺激する生存圧力(自然圧力や外敵圧力)が働いているが、それら生存圧力より同類圧力の方が遥かに大きく、要するにサルは、同類圧力→同類課題を第一義課題として共認機能を進化させたのである。この共認機能こそ、サルの知能を著しく進化させたその本体であることは、言うまでもない。

 この共認機能は、下部の解脱共認・仲間共認から上部の規範共認・闘争共認に至るまで様々な共認内容を形成し得るが、それらは全て不全課題や闘争課題etc.の課題に応えんとする期待・応望回路によって形成されたものである。従って、その課題=期待に対する充足度が次の最先端の問題となり、上記の全ての共認は、その充足度に基づく評価共認へと収束してゆく。つまり、全ての共認は課題共認⇒充足(内容)共認⇒評価共認へと先端収束することによって(言わば仲間の評価を羅針盤として)最良の内容へと収束し、共認内容が最良内容に固定されると共に、それ(評価収束→内容固定)によって、皆=集団の統合が実現される。これが共認統合である。

     img06.gif

 課題共認や規範共認は本能の代替機能でもあるが、本能にはない解脱共認や同類闘争共認が象徴している様に、共認機能は本能の単なる代替機能を超えた機能である。むしろサルが形成した共認機能は、本能を進化させるDNAの組み替えより遥かに容易に、かつ多様に、(本能の代替物でもある)共認内容を組み替えることが出来る機能であり、それまでのDNA進化という生物史を覆す、全く新たな進化機能の実現だったのである。

     (以上、「実現論:前史ニ.サル時代の同類闘争と共認機能」より)
実現論のこの部分には、サル・人類の意識の統合様式(共認統合)について、幹中の幹とも言える重要な認識がたくさん詰まっていると感じます。(何度も何度も読み返しながら、今後の追求を進めて行きたいと思います。)
中でも、「全ての共認は課題共認⇒充足(内容)共認⇒評価共認へと先端収束することによって(言わば仲間の評価を羅針盤として)最良の内容へと収束し、共認内容が最良内容に固定されると共に、それ(評価収束→内容固定)によって、皆=集団の統合が実現される」 という共認統合の原理は、サル・人類社会を貫く重要なポイントであると感じます。
今回も最後に、実現論:前史ニ.サル時代の同類闘争と共認機能の後半部分の図解を紹介します。本文を読み込む際に活用して下さい
るいネット【図解】実現論(前史) ニ.サル時代の同類闘争と共認機能より、後半部分を以下引用)
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃        共感充足              ┃
┃     相手と自分を同一視→充足       ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛


皮膚感覚、親和系の脳回路の強化   


┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃      解脱充足(捨揚統合)          ┃
┃ 生存課題や怯え、恐れ、危機逃避を捨象  ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛


闘争系、集団系の課題共認


┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃    共認充足(闘争系の共認統合)     ┃
┃  生存圧力<同類圧力・・・評価共認へ収束 ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛


共認内容の組換えによる進化
(以上引用)
「それまでのDNA進化という生物史を覆す、全く新たな進化機能の実現」=共認機能 を獲得したサル。
その雌雄関係はどのようになっていったのか?また、共認機能とは完璧なのか?
次回は、実現論:前史ホ.サル時代の雌雄分化 を見ていきたいと思います。
お楽しみに
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いよいよ新シリーズですね。
紹介文を読んでいるだけで、ワクワクしてきます。
>性闘争本能に変わり男と女の紐帯となったのが「なんとかして」という期待に応える「期待応合の共認圧力」だったのです。
棚上げにされている「性」の復活のためにも、この紐帯は不可欠のようです。「なんとかして」と期待するためにも、人類が守りつづけてきた男の役割・女の役割を明らかにしていきたいですね。

  • なおと
  • 2010年2月13日 20:23

>掠奪闘争が始まる前に日本に漂着した縄文人≒日本人は、2千年前まで掠奪闘争を知らずに人類本来の本源集団を維持していた、先進国には稀有な本源性の強い民族である。
世界史の中でも、日本の争いの歴史スタートは、かなり遅かったことは世界史年表を見るとよくわかります。現在の先進国の中でも希有な日本の婚姻様式の変遷は、早期に略奪闘争が勃発した国々とどう違うのか?非常に興味がわきます。
前シリーズの構造を念頭において、読ませていただこうと思います。
これからの展開を楽しみにしています。

  • マニマック
  • 2010年2月13日 21:31

こんにちは、なおとさん。
>棚上げにされている「性」の復活のためにも、この紐帯は不可欠のようです。「なんとかして」と期待するためにも、人類が守りつづけてきた男の役割・女の役割を明らかにしていきたいですね。
そうですね。「昔は良かった」といった回顧主義にならず、「こうあるべき」といった理念先行にもならず、誰もがスッキリとする事実を突き詰めて生きたいですね。

  • さいこう
  • 2010年2月13日 22:26

こんにちは、マニマックさん。
>世界史の中でも、日本の争いの歴史スタートは、かなり遅かったことは世界史年表を見るとよくわかります。現在の先進国の中でも希有な日本の婚姻様式の変遷は、早期に略奪闘争が勃発した国々とどう違うのか?非常に興味がわきます。
このあたりは今回シリーズの主要なテーマです。生産様式や外圧状況から、なにがどの様に違ったのか?を追求する予定です。お楽しみに!

  • さいこう
  • 2010年2月13日 22:30

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