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2007年10月19日

みんなが思いをひとつにした労働歌

民謡にも様々なジャンルがありますが、今回は起源が旧いと言われている『田植え歌』を紹介したいと思います。
少しネットで探してみるだけで、全国各地で様々な『田植え歌』があるようです。
歌でも歌いながら一斉にやらないと単調な作業ゆえ、トテモ辛いのは皆さん想像の通りです。それは1人でやるよりも、共同作業というやり方に意識を変えることで、重労働は一変して楽しい作業となっていた様です。
特に検地が行われ制度として納税義務が強化させられるやいなや、さらに辛い作業となったことは明らかで、より一層田植え歌はその意味を強くしたのだと思います。
img_news.jpg
今日はその歌詞を一部紹介します。
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😛

「鹿児島県喜界町 田植え歌」(http://www.kikaijima.com/simauta/k-taueuta-32.html)
1、今年の稲はしし玉のような大粒のみのりだ、私の嫁になる彼女にお米のご飯をたかそう
2、去年の稲は水不足だったが今年のいねは大豊作だ
3、嫁と姑なら挨拶をするのもきつい、石の上に皿を落とすようにきびしい
他省略

😛

「古川の田植え歌(飛騨)」(http://www6.plala.or.jp/ebisunosato/taueuta.htm)
1、嫁にやるなよ 気多山本へ 深い田んぼで苦労するーーぅい
(気多や山本方面の田は、沼田やあわら田んぼが多くあり苦労したそうです。)
2、朝のあわ雪ゃあ朝日で溶ける 娘島田は寝てとけるーーぅい
(島田というのは、日本髪のひとつで、おもに未婚の女性の髪の結いかたですが、寝て解けるという文句が気になります。)
他省略

😛

「郡上郡八幡町の田植え歌」
・こぼれ稲でも植えておく 秋にゃ五穀の米がなる
「大野郡丹生川村の田植え歌」
・ア ホラホラホラー 早乙女衆が けつを並べてとんとんとん
ア ホラホラホラーうちのおやじのしんがい田じゃで 
三株一把になるように
「大野郡朝日村の田植え歌」
・腰の痛さにこの田の長さ 四月五月の日の長さ
そうもいやるなどんびき様の お目があぶのて植えられぬ
他省略


もっと精霊信仰が強く、自然への感謝が中心かな?と思っていましたが、想像していたよりも身近な話題やうわさ話が多いように思いました。
また、女(男も?)の話も多い様ですね。(・・・このあたりは今も昔も同じですね。)
>・・・その時々の場において民衆の心をひとつにまとめ上げることに寄与していたといえるのではないでしょうか。
「歌と共同体のつながり」
前の記事でも言われているように、様々な歌はあるにせよその意味は『心を一つにする』ことであるのは間違いないですね。

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