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2007年07月07日

【図解】交叉婚って何?(1)

日本の法律ではイトコ同士の結婚が可能ですが、この場合、結婚するイトコが父方の親戚であろうが母方の親戚であろうが問われません。しかし、世界に多く分布する交叉婚(交叉イトコ婚)は、この部分が非常に重要になってくるのです。
人類学において「イトコ」は、「平行イトコ」と「交叉イトコ」とに概念が区分されています。兄弟姉妹の子同士がイトコですが、この兄弟姉妹が、
・同性(、または)の場合、その子同士を「平行イトコ」といい、
・異性(、または)の場合、その子同士を「交叉イトコ」といいます。
今回は、本ブログの掲示板に投稿されている『通い婚→母方交叉イトコ婚→父方交叉イトコ婚への変遷』を題材に、図解化を試みながら、交叉イトコ婚の意味を探っていきたいと思います。
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■通い婚(母系社会の交叉イトコ婚)
集団婚時代は集団内で婚姻関係を結んでいたが、その閉鎖性を解体するために、同じ集団内=母方の親族との婚姻関係をタブーにし、決められた集団に男が通うのが通い婚。
集団が閉鎖性を帯びないように、A集団の男たちはB集団の女たちと、B集団の男たちはC集団の女たちと、というように相手を決めていくのが普遍的。
父親は別集団で生活しているので、母方の兄弟が養育することになる。

上記の内容を図解化すると以下のようになります。
(=は婚姻関係を、単線は親子関係を示します。)

●基本的な仕組み
交叉イトコ婚とは、決められた集団に男が通うことによって、必然的に親の“異性の兄弟姉妹の子供”(交叉イトコ)が婚姻の対象となる仕組みです。
からみれば、兄弟(オジ)のが結婚相手であり、
からみれば、姉妹(オバ)の息子が結婚相手になります。
●生涯生まれた集団に所属する
婚姻ではが他の氏族に“通い”ますが、も生涯生まれた氏族集団に“所属”しています。子供からみれば、同じ集団に所属するとその兄弟(オジ)、祖母(母の母)とその兄弟によって育てられます。
●氏族集団をつなぐ婚姻規範
図解からは、氏族集団内で子育てを行いつつ、複数の氏族が婚姻によってつながっていることが解ります。
交叉イトコという名称自体は個人からみた捉え方ですが、本質的には、複数の氏族間で世代を通して婚姻対象を規定する規範であり、これによって閉鎖性を打破し、氏族同士のつながりを強化する統合システムであると言えます。
読んでくれてありがとう。
次回は続編として「母方交叉イトコ婚」を取上げます。(by マツヒデ)

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江戸時代の寺子屋の師匠は、大都市では、三人に一人は女性だったそうです。男女共学が普通で、江戸では、男:女=100:89だったそうです。たしかに、イメージと事実は何か違いますね。

  • HOP
  • 2007年11月17日 22:43

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