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2007年10月28日

インド農村部の不妊対策~【複婚】

少子化が社会問題となる中、「赤ちゃんがほしい」と願っていても不妊に悩やむ夫婦が増えているといわれます。「産む、産まない」は、多くの場合、個人(あるいは夫婦)の判断に委ねられます。産みたくても産めない場合は、不妊症という病気とされ、これも個人の問題として考えられています。それが少子化ともあいまって様々さ葛藤を生んでいるように思います。
一方、共同体社会では不妊をどのように捉え、どんな対策をしているのでしょうか?
調べてみると、伝統的な共同体を残す「インド農村部」に【複婚】という一つの解決法があったので紹介します。かつての共同体社会では、出産・子育ては集団全体の課題として捉えられていましたが、これは共同体ならではの解決法の一つなのかも知れません。

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国立民族学博物館『月刊みんぱく 2006年2月号』~「他の人を娶ってください」──インド農村部の複婚」より引用
「私が両親と相談して決めたのよ、妹と夫を結婚させようってね」
 結婚して一五年たっても子どもができなかったラタさんは、一〇歳以上年の離れた末の妹を夫に嫁がせて、今は三人で暮らしている。体外受精を含む生殖医療技術があるとはいえ、いまだ都市の富裕層に限られており、普通の人びとにはとても手が届かない。かつては父系親族内での養子縁組もみられたが、家族計画の普及で子どもはみんな一人か二人。そもそも養子にもらえるような子どもがいないのだ。
 そんな夫婦にとっての解決法は、夫がもう一人、妻を娶(めと)ること。一夫一妻が決まりで、結婚が聖なるものとされるヒンドゥー社会では、法律でも複婚は禁止されている。しかし、子どもができない夫婦に対しては、公ではないにしても「仕方がない」と共同体でゆるやかに認められている。二人目、三人目の妻であっても「結婚」といい、決して俗にいうお妾さん、というわけでもない。通常は子どもができないことにしびれを切らした夫側が、ほかの女性を連れてくることが多い。結婚が聖なるものである以上、妻としては離婚だけは何としても避けたいし、そのためならば夫に「他の人を娶ってください」と自らもちかけることもある。子どもができないことは「女性の責任」だとして、夫も姑もそれを当然と受け止め、自分から言い出さない妻に周囲の女性たちは「あんたも強情ねえ、旦那に結婚させなさいよ」と口出しをする。それで体調を崩し、痩せていく女性たちに私は何人も会った。
 しかし当の女性たちも意外としたたかである。既に六〇歳を超えているマランさんは、以前、出身村から知的障害のある女性を連れてきて夫に娶らせたことがある。このような場合は、子どもができた後妻に追い出される心配はなく、自分が第一妻として君臨することができる。しかし、長い目でみると、このような婚姻形態は持続的な「家族」を形成するものではなさそうである。多くの場合は、どちらか一方が婚家を去っていったり、別居したりして、最終的には一夫一妻に落ち着くようだ。このあたりが、必要に迫られて場当たり的におこなわれているヒンドゥー社会の複婚の不安定さを示しているのだろう。
 ラタさんの妹は妊娠した。「子どもは私たちのもの。これからは私が二人を守る」と、妹の競争相手ではなく保護者としてふるまうことを選んだラタさんの「家族」がどのような軌跡をたどるのか、見守りたい。

紹介したインド農村部では、「自分が子どもを生めなければ、夫がもう一人、妻を娶ればいい」、それが不妊に対する一つの答えになっているようです。(とはいえ、現在では一夫一婦制が制度化され、複婚でかならずしも解決出来るわけではないようででが、、)
その背景には、出産・子育ては集団課題=みんな課題という意識があるのだと思います。それを支えているのが村落共同体の存在であり、人々の安心基盤となってるいのではないか、と思いました。(@さいこう)
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