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2008年02月07日

ニホンザルの社会構造 オスの順位制とメスの血縁制

哺乳類の社会ではオスとメスが別々の群れを作って生活しているものが多いが、霊長類になるとオスとメスが一緒になって一つの群れを作ります。
サルから人類への道は、樹上から地上へおりることから始まり、やがてオープンランドで地上生活し雑食するという生活形のサルの中から現れてきます。ニホンザル、ゴリラ、チンパンジーがこの系統ですが、ここでは樹上4、地上6の割合で生活し、20頭から150頭の群れを作るニホンザルを見ます。(今西錦司著『世界の歴史1人類の誕生』より)
ニホンザルの群れは中心部と周縁部という二つの部分からなる同心円状の社会構造をもっている。中心部はリーダーとメスと子どもからなり、周縁部は若いオスが占める。このような社会構造は、オスの順位制メスの血縁制という基本原理が組み合わさって形成されます。
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順位関係
基本的な社会秩序は順位制である。順位は単に力が強いだけでなく(これを基礎順位という)、家系とか仲間関係とかリーダーとの関係など、心理的、社会的要素が大きく働いてくる(これを依存順位という)。依存効果は血縁関係、特に母子関係において最も強い。だから子どもたちの基礎順位も母親の順位によって大きな影響を受けることになる。このことは社会を構成する基本的な単位結合が「母と子の結合」にあることを意味している。
オスの属性と調整行動
オスの属性は、自主性、独立性、積極性、それに優位性である。そしてオスは元々単独生活が本性である。順位制という優位、劣位の関係を秩序系にまで高めた社会体制は、攻撃的で優位性の強いオスたちの間にこそ必要とされる。メスの中にはこれというものは見当たらない。
社会的な調整行動(マナー)にマウンティングがある。性交姿勢をとることで優位性を確認する行為だが、それだけでなく、緊張した気分をほぐすためにも使われ、時には相手を許したり、儀礼の意味を込めた行為としても使用される。さらに取り引きやリーダーの示威行動といった機能をも持っており、高級な心理レベルに達している。
順位制という秩序系とは別に、相互の親和関係を促し、その結合度をより高めるための社会的行動もある。代表はグルーミングで(シラミ取りといわれている)、衛生面での機能よりも、社会的調整行動として重要な意味をもっている。
メスの属性と母系社会
メスの属性は依存性、連帯性、親和性。メスは成長してもずっと中心部に残る母系社会なので、いくつかの母系の間に順位が付いている。一般に中心メスとナミメスの二つの社会的階層に分かれている。中心メスは優位な家系のメスによって構成され、彼女たちの子供たちも生まれながらにしてこの社会階層を約束されている。
メスには、オスに見られたような順位関係の調整行動がない。メス同士の優位、劣位の関係は、常に直接的にあらわれてくる。優位者は直接的な攻撃手段に訴えて劣位者に対する。攻撃された方は大げさに泣きわめく。マウンティングやグルーミングなどで、怒りや攻撃性を間接的な行動に置き換えて解消することができない。だからメスは群れの中でしょっちゅうトラブルを起こしている。
だがそれはオスの場合のようにいわば自分をはった競争ではなく、トラブルを起こしたほうが却って感情的結合を強めるといった性質を多分に持っている。だから群れから脱落してヒトリザル(離れザル)になるものはいない。依存性、集合性、連帯性こそメスの属性であり、また群れを成立させる母体なのである。
ナミオスの社会的地位
子ども期では社会的役割の分化はほとんどないが、チュウドモ期(子どもから大人への過渡期)に入ると、オスは次第に独立性を高め中心部と周縁部を行ったり来たりするようになり、オス、メスの社会的役割の分化が始まる。
青年期のはじめに、オスは周縁部へ移籍し(周縁落ち)、ナミオス(リーダー、サブリーダー以外のオス)という社会的地位を与えられ、群れの防衛や偵察を任務として課せられる。
ナミオスは母親や姉妹との縁を切り、急に反対の立場におかれる。それまで保護者であったリーダーは侵すべからざる権威であり、強圧者となってナミオスに覆いかぶさってくる。新しい地位と新しい順位の決定がまた始まるのだ。ヒトリザルになって群れから離脱しなければならない運命も待っている。
メス社会を規制する血縁制
群れの社会構造を支える階層的秩序はクラスである。リーダークラス、サブリーダークラス、ナミオスクラス、メスクラスの4つがあり、クラス間の基礎順位はこの順序。しかし、依存順位から見ると、中心部は周縁部より優位である。メスだけでなく、中心部にいる子どもでもナミオスより依存順位が高くなることがしばしばある。
オスの存在を主張するものが力であるとすれば、メスの依存を規定しているのは母と娘の血のつながり。血縁制は連帯と親和性によって成立した一種の集合原理である。
オスの順位制とメスの血縁制という社会構造上の二つの基本原理がどのように組み合わされたかによって、同心円型に見られるような中心部と周縁部の境界がない多核型や、この中間型の社会構造を持つものも存在することが分かってきた。
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以上、要約でした。
長々読んでもらってありがとう。
人類の社会集団にも通じるものを感じますね

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comments

明治以前の日本は、農業国でした。庶民は、自給自足の生活です。そして、何世紀もの間、婚姻の相手はその約3里内の郷土エリアで行われていた。(婚姻覚書、瀬川清子著)
『江戸時代の末期から明治時代にかけてです。商品経済(商業)が発展した結果、商業的・高利貸し的な資本が農村にまで侵入し、自給自足経済から貨幣経済へと変わっていく時に、貧富の差が拡大し、貧しい者はより貧しく、富める者はより裕福になってきました。そこで必要になったのが安い労働力でした。』
子守唄のように、商品経済が普及し始めて、労働力として村の人々が外に出て行くようになった為に、新たな婚姻制が必要とされた。
今は、過去の物となりつつある「お見合い」もその一つである。

  • 猪飼野
  • 2008年4月30日 14:14

子守唄って、いままでは「子供をあやす歌」と思っていましたが、そうではなく、子守りをする娘の「労働歌」だったんですね。
だから『辛さの中で必死に頑張るための思い』がこめられているのがよくわかりました。

  • saah
  • 2008年5月4日 16:59

匿名なのに、私には誰だか分かる・・・(^_^;)ありがとう。。。

共同体社会と人類婚姻史 | 「子守り歌」は貧富の差がもたらした悲しい歌だった・・・

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