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2008年10月01日

「日本の婚姻制度は、どのように変遷してきたのか?(江戸~明治~大正~昭和~平成)Vol.4 昭和戦前編」

umeyo1.jpg(探検コム様からお借りしました♪)
シリーズでお届けしています「日本の婚姻制度の変遷」ですが、今回は「昭和戦前編」です
前回の大正編では、2度の戦争による勝利で、経済の自由化を背景にして工業技術が著しく発展し高度経済成長を促した時代でした。そんな中、戦争特需から得られた経済成長は格差社会をつくられ、私権追及し、恋愛幻想が高めたられた時代だったと事が分かります。その記事は をご覧下さい
知られざる人類婚姻史と共同体社会 「日本の婚姻制度は、どのように変遷してきたのか?(江戸~明治~大正~昭和~平成)Vol.3 大正編」
では、その後、昭和戦前で、婚姻とはどのようなものになったのか?戦争を迎えるという最大の外圧状況下でどうだったのかを調べて見ました
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国家としては、最大の外圧状況である戦争に対応するために結婚の推進を行っていたようです。それらについて記述している加藤秀一著「<恋愛結婚>は何をもたらしたか-性道徳と優生思想の百年間」より紹介します。この当時、優生思想というものにより民族の質を問われるようになり、結婚十訓というものが提示されていたようです。

「結婚は戦争のために」
昭和13年(1938年)、戦争遂行に向けて国民の体力向上をはかるために創設された厚生省は、その内部に設置された予防局優生課を中心に、次々に優生政策を推進していった。それはたしかに「非常時」だった。なぜなら、それまで優生結婚の理念を支えてきた「恋愛」が後景に退けられ、国家のための結婚=生殖があからさまに求められるようになった。
厚生省の優生学についての見解は『民族優生とは何か』という資料に示されている。「民族優生」とは公衆衛生的観点を表す「民族衛生」と個人的な生物学的素質にかかわる「優生学」とを組み合わせた言葉で、「民族の人口増加と素質の向上」をめざす思想と定義されている。より具体的には「逆淘汰と民族毒の影響を排除して民族の変質を阻止し、一方優良健全者の産児を奨励し、以て民族素質の向上と人口の増加を図り、国家永遠の繁栄を期する事である」。いかにもな言葉の羅列にうんざりするが、「特に附言して置きたい事は遺伝質の絶対性の問題である」とされているように、根本にあるのは優生学的な発想だった。遺伝的素質が劣悪であれば、どんなに環境を改善しても優良な国民にはなりえないというのが厚生省の認識だったのである。
昭和14年(1939年)8月に厚生省内で開かれた「優生結婚座談会」では、戦時下の人的資源確保のために何をすればよいのかが議論され、その結果、伝染性疾患者・遺伝性疾患者・精神障害者・禁治産者の結婚を禁止したドイツの「結婚健康法」(1936年)に倣って「結婚十訓」を定めた。
1.父兄長上の指導をうけよ
2.自己一生の伴侶として信頼できる人を選べ
3.健康な人を選べ
4.悪い遺伝の無い人を選べ
5.盲目的な結婚を避けよ
6.近親結婚はなるべく避けよ
7.晩婚を避けよ
8.迷信や因習にはとらわれるな
9.式の当日結婚届を
10.産めよ殖やせよ国のため
昭和15年(1940年)4月には国立の「優生結婚相談所」が日本橋三越店内に開設された。そして5月には「国民優生法」が公布され、任意申請による断種が合法化された。相談事業だけでなく、『血族結婚について』『結婚と迷信』『結婚のすすめ』等と題された小冊子を編集するととも相談所の仕事であった。昭和16年に発行された『結婚のすすめ』(国民優生連盟)は、あの「結婚十訓」の項目ごとに解説をつけたもので、その「はしがき」は、優生結婚という観念のほぼ完璧な要約になっている。

いかに人口増加が大切であるにしても、それが粗製濫造であってはなりません。弱い子供や精神の劣った子供をを儲けたのでは、親自身が困るのみならず、国家としても足手纏ひとなって十分な能率を上げることが出来ません。そこに結婚に対する優生思想といふものが必要となってくるのであります。

とはいえ前年11月に厚生省は10人以上の多子家族の大臣表象をはじめたのだから、質にこだわっている場合ではないというのが実情だったかもしれない。
同じく昭和16年に政府は「人口政策確立要綱」を決定し、結婚の早期化・出産奨励、そのための家族制度強化維持などの方策を示した。

やはり、戦争の外圧の前には、「恋愛」の影は薄いのは当然であったようです。そして、国力増進の為に人口増加が不可欠であり、そのために結婚が推進されたことが戦争に対応するためにとられた国策であったようです。
また、「優生思想」という視点があった事が驚きでした。今や、自由恋愛で子供の出産も、両親の思いで自由に制限される現代において、この時代のような「民族」という全体の視点が見受けられるが、そもそもこのような思想が必要となる背景のほうが問題であると感じます。やはり、戦争のような日本以外の民族を意識しない限り必要とされない思想であると思います。
また、この優生思想がつい最近まで優生保護法として引き継がれていたことが驚きでした。(1996年にその「優生学」的性格の条項が削除され母体保護法と改称されて、廃止されることなく「改正」されましたが...)
by 復讐の叫び

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>人類の誕生から500万年近く、知能(観念機能)がほとんど発達していない野生動物だった
これは、ちょっと大雑把過ぎるように思います。
確かに、ホモ・サピエンスの段階(約20万年前)で知能(観念機能)が著しく発達し現代的行動が出来るようになったようです。しかし、それ以前の段階でも脳容量は拡大しているし、石器の使用(約230万年前)、火の使用(約79万年前)も開始されています。石器の使用、火の使用とも観念機能の獲得、発達なくしては実現出来なかったと思います。
『初期人類の知能』について追求するならば、観念機能の獲得・発達過程をおさえる必要があるように思うのですが、どうでしょうか?

  • さいこう
  • 2008年12月29日 19:32

中期旧石器時代(13年前~)と後期旧石器時代(3万2000年前~)の、オットセイ漁と貝漁の違いをもって、3万年前までは知能進化がなかった(つまり野生動物だった)とするのは、乱暴な気がします。
脳容量や石器類などの使用は、さいこうさんがコメントされているとおりですし、漁撈そのものが比較的新しい点も見逃していると思われます。
漁撈は現生人類(20万~15万年前)以降とされており、最古の魚の骨は南アフリカのブロンボス洞窟(14万~7万5千年前)から見つかっています。つまり、中期旧石器時代と後期旧石器時代の違いは、漁撈についての知識蓄積の差に起因すると考えた方がよいと思います。
それ以前、脳容量が拡大する250万年前(原人段階)以降は草原での狩猟を本格化する段階で、狩猟についての知識蓄積および道具の開発に専念してきたと考えられます。
野生動物の域から脱したかどうかと、知能進化の歴史とはタイムラグ(何百万年のオーダー)があることを知る必要があります。
むしろ知能進化が結実するまでは、野生動物でさえなかった絶滅種であると認識した方が正解ではないかと考えています。

  • 大杉
  • 2009年1月4日 19:39

>さいこうさん
あけましておめでとうございます。今年も切れのいいコメント宜しくお願い致します。
>人類の誕生から500万年近く、知能(観念機能)がほとんど発達していない野生動物だった。
確かに、この一言は、大雑把な捉え方だったと思います。
さいこうさんのおっしゃる様に、石器の使用、火の使用など、様々な発明の起原を押さえ、観念機能の進化を、今年はじっくりと新シリーズ<【逆境⇒進化】初期人類の逆境>で抑えなおしていこうと思います。
今年も宜しくお願いします。

  • yidaki
  • 2009年1月5日 16:25

>大杉さん
あけましておめでとうございます。旧年中は、コメントでの叱咤激励等、いろいろお世話になりました。
今年も、切れのいい厳しいご指摘ありがとうございます。
大杉さんのおっしゃる様に、2つの事例を持って、人類の誕生から500万年近く、知能(観念機能)がほとんど発達していない野生動物と言い切るのは、いささか乱暴な論理だと思います。
>野生動物の域から脱したかどうかと、知能進化の歴史とはタイムラグ(何百万年のオーダー)があることを知る必要があります。むしろ知能進化が結実するまでは、野生動物でさえなかった絶滅種であると認識した方が正解ではないかと考えています。
今年は新シリーズ<【逆境⇒進化】初期人類の逆境>で、細かく事象を抑えつつ知能進化(共認機能⇒観念機能)を捕らえなおし、初期人類の外圧状況(逆境)からの進化を、具体的に見ていきたいと思います。
本年も宜しくお願い致します。

  • yidaki
  • 2009年1月5日 16:46

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