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2010年07月05日

「本格追求シリーズ3 共同体社会に学ぶ子育て」2.現代社会の子育て問題の実態2

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前回は現代の子育て問題に関するデータを扱いました。
第1回:本格追求シリーズ3 共同体社会に学ぶ子育て(プロローグ)
第2回:「本格追求シリーズ3 共同体社会に学ぶ子育て」1.現代社会の子育て問題の実態
今回は前回に引き続きそのデータの検証を行いより実態に迫っていきたいと思います。
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まずは…
お金が掛かるから少子化になるのか?
>現在の国の方針は、市場社会の中で生きるために金(こども手当)を出すことと、厚生労働省→地方自治体による子育て支援施設の設置を打ち出しています。「本格追求シリーズ3 共同体社会に学ぶ子育て」1.現代社会の子育て問題の実態
確かに子供の養育にはお金が掛かります。ただし、それが少子化の直接的な要因となるのでしょうか?だとすれば単純な事実として、現在よりも恵まれていなかった時代において子供が多かったのは何故?と言う疑問が生まれますよね
こんな記事がありました

『出生率の低下の原因は?』
日本の出生率ってどんどん低下してて、今平均で1.5くらいだそうでが、大手企業で育児休暇が完備されていて、夫も育児休暇を取れるような会社の社員のみの統計では、なぜか出生率が1.0くらいしかないんだそうです。
逆に産前産後の休みも満足に取れないような自営業のほうは、2.0を超えてるそうな・・・・

要するに、大手企業に勤めていてそれなりに収入も安定している家庭の方が子供が少ないってことです。また、もっとマクロ(世界)的に見ても先進国=経済的に豊な国の方が少子化傾向が強いといった結果となっており、(『国の合計特殊出生率順リスト』参照)少子化の原因は経済的要因の他にあると考えたほうがよさそうです。子育て支援金等の社会保障を手厚くしたところで少子化の問題は解決しないんですね!
では、その他に考えられる要因とはなんでしょうか?
巷では『子育て不安』なる言葉を良く耳にしますが、実際にその不安の中身とはなんなのでしょうか?
[子育ての悩み相談]All Aboutのアンケートでは“子育てで一番悩んでいることは何ですか?”の問に対して以下の結果となっています。

①子どもに関すること            59%
②姑など親戚関係に関すること      18%
③ママ友に関すること            14%
④非協力的など、夫・妻に関すること    9%

“子育てで一番悩んでいることは何か”との問いに対して、“子どもに関すること”と言うの一見言語矛盾となるような回答ですが・・・これは要するに“子育て自体がわからない”=子どもをどのように育てていいか分からないと言うことを示しています。未経験な子育てに対して漠然と不安が先にたっているんですね。
ちなみに、私にも3才ともうじき1才になる子どもがいますが、妻は「2人目は本当に楽…」というような事をいいます。これは2人目は手が掛からないと言うことでは無くて、1人目の経験があるので子どもに対する対応がわかり不安が少ないと言うことなんです。実はこれは普段あまり接することがない私(=父親)でもそのように感じられるので、毎日べったり子どもと接している母親にとって、その差は歴然としたものなのだと思います。
経験が無いことに加えて不安を煽る情報群
毎日どこかで、新聞、テレビ他ニュースを賑わせている虐待報道。私もこんな報道を見る度に居たたまれない気持ちになります。実際、先回も扱いまいたが児童相談所の虐待統計も毎年異常なスピードで増えています。こんなにも酷い親が多いのか?とも思います。ただし一方で日々の実感ではそんな酷い親を見かける(聞く)ことは無くて、むしろ充足した母親の顔を見ることの方が圧倒的に多いです。そう思って調べてみるとこんな記事を見つけました。

『児童虐待の増加について』
虐待の調査や相談件数をみると、ここ数年の虐待は劇的に増えているようだ。しかし、逆のデータも存在する。嬰児殺しは30年前の10分の1、小学生殺しは5分の1に減っている。
以下は、平成18年の千葉県における虐待調査の数字である。
「子育て支援・児童虐待防止に関する意識調査結果報告書」より抜粋
■(1)~(10)の事柄は、それぞれ児童虐待だと思いますか。
(1)親が買い物をしている間、乳幼児を車の中に残しておく(40.2%)
(2)「あんたなんか生れてこなければ良かった」と子どもによく言う(71%)
(3)親が幼い子どもを寝かしつけてから夜遊びに出かける(68.1%)
(4)親がカッとなって、つい子どもを叩いてしまう(40.3%)
(5)親が子どもの話し掛けを無視して答えない(41.8%)
(6)親が思春期の異性の子どもの体をよくさわる(51.6%)
(7)親が子どもを戸外に閉め出す(47.1%)
(8)親が他のきょうだいと比べて差別する(41.3%)
(9)親が洗濯をしないので、子どもはいつも不衛生な服を着ている(70.8%)
(10)親が思春期の異性の子どもに性的な言葉を投げかける(58.1%)
※()内の数字は、「虐待又は放任の疑い」と、「虐待又は放任である」と答えた人数の割合である。
これらの項目を見ると、一昔前なら普通に行われていたことであって、特に問題になることもなかったようなことだし、誰でもされた記憶があるような行為だろう。あきらかに「虐待」の範疇が拡大しているのである。
千葉県の堂本暁子知事は、ドメスティックバイオレンスやら男女共同参画条例を画策するなど、フェミニズム政策に血道を上げる人物で知られている。
ドメスティックバイオレンスも、些細な夫婦間のやりとり(しかも男性から女性への行為のみを問題にする)をあげつらって犯罪として扱おうというイデオロギーに基づく策動のひとつである。
深刻な虐待事例が多く報道されていることは事実ではあるが、こうした「調査」と称する観念の刷り込みや、加熱する報道などが、子育てをする母親の不安を煽り、また、「虐待」件数や相談件数を劇的に増加させてきた原因の一つではないか。

確かに!と思いませんか?引用内にもありますが、「虐待」の範疇が拡大していると言うことが「虐待」の数が増えている大きな要因なのです。実際に我が家でも稀に子どもを叩くことはありますが、叩いている親の意識の中にどこかで「これは虐待していると言うこと?」と言うような自問があります。
また妻から聞く話では、子どもの体に傷がついていると、虐待していると他人から思われるかもしれない…と考えることもあるようです。いずれにせよ情報(報道)によって不安を煽られていることは多分にあると言うことです。
それにしても、プラス現象である「嬰児殺しは30年前の10分の1、小学生殺しは5分の1に減っている。」と言う事実はあまり報道されないのは残念ですね。
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『子育てハッピーアドバイス』より
判断基準は“自分”
上記のような“子どもをどのように育てていいか分からない”といった漠然とした不安。またそれに輪を掛ける不安を煽る情報(報道)。これら不安の蓄積は詰まるところ、やはり核家族化に伴う規範の喪失が原因と言っていいでしょう。
>ついこの前まで日本では、「放っておいても子は育つ」と言われていました。
「子育て」という言葉さえ無かった時代、子は、大人達に守られ、地域共同体・村落共同体の中で、自然に成長していくものでした。
母親も子供のことで不安や分からないことがあれば、まわりには大先輩のおばちゃん達がいて、相談する前に察知して手を差し伸べてくれました。:「本格追求シリーズ3 共同体社会に学ぶ子育て」1.現代社会の子育て問題の実態
のような恵まれた子育て環境にいる人は少なく、規範が無い(=判断基準がない)中で常に自分自身で判断をせざるを得ない酷な環境にママ達は直面しているのです。そこが不安の中身の本質部分だと思います。
規範とは集団生活の中で自然に育まれる不文律です。言い換えれば規範とは生活そのもの。なので子育て支援施設を整備したところで、相談できる施設を増やしたところで、幾ばくかの対策にはなっても、根本的に位相が違うので事態は改善して行かないでしょう。
では、どうしたら良いか
それは次回以降に譲ります。子育てにおける新たな萌芽もあるようですのでお楽しみに

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