2010年07月02日
単一起源説vs多地域起源説を切開するvol.6 DNA解析って何?-3~分子進化系統樹
「単一起源説vs多地域起源説」に焦点を当て、それらの学説に孕んでいる問題に切り込む、シリーズ「単一起源説vs多地域起源説を切開する」、今日は第6回をお届けします。
シリーズ「単一起源説vs多地域起源説を切開する」
vol.1 『起源説の概要』
vol.2 『単一起源説を支持する分子遺伝学的証拠とは?』
vol.3 『ネアンデルタール人、現生人類と交配?』
vol.4 『DNA解析って何? 』
vol.5 『DNA解析って何?-2~分子時計』
前回は、DNA解析って何?の続編として、分子時計を取り上げました。分子時計は、無条件に成り立つ性質ではく、限られた条件のもとで成り立つ特殊な性質であることが分かりました。
では、この分子時計を前提にした分子進化系統樹は
・分子時計の前提が成り立たなければ使えないのか?
・それとも、分岐年代が性格ではないとしても系統樹が示す生物の系統進化は変わらないのか?
などなど、疑問がわいてきます。
そこで、今回は、DNA解析って何?の続編として、この「分子進化系統樹」を取り上げます。
◆分子進化系統樹って何?
生物の進化系統関係に基づき、進化的な分岐関係を表した図。系統樹の作成にはいくつかの方法があるが、計算機プログラムが利用可能な近隣結合法、最大節約法、最尤法などがよく使われる。
(Weblioより)
<分子進化系統樹の例>
子進化系統樹は、入手したDNAを解析し生物の系統発生の歴史を追跡するものなので、ある程度は正確な系統樹が作れるものだと思っていましたが、調べて見ると、必ずしもそうとは言い切れないことが分かってきました。分子進化系統樹も、分子時計と同様に前提条件があり、その分析手法故の限界もあるようです。
最新の分子進化系統樹は、かなりの専門的な知識の話になってしまうので(素人である私には理解しきれない)ので、今回は「進化系統樹って何?」の基本の基本に絞って、「進化系統樹の作り方」を追いかけて、その背後の考え方に迫ります。
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- posted by sachiare at : 2010年07月02日 | コメント (1件)| トラックバック (0)