2021年12月17日
一体充足に可能性収束した人類① ~サル時代と決定的に異なる点~
足の指が先祖返りして樹上機能を失った人類の祖先たち。
他のどんな動物よりも弱い存在となり、エサもなければ、外敵からも身を潜めるしかない極限的な不全状況において、人類の祖先たちに、強烈な不全解消欠乏が生起します。
そして、サル時代に獲得した共感機能(同一視回路)に全面収束するのです。
が、ここで、サル時代とは決定的に異なる点があります!
それは、オスとメスが初めて、同じ状況に陥り同じ不全を抱える存在になってしまったこと!!
これによって、
●オス・メスの関係
●婚姻様式や子育て体制
●性や親和の在り様や機能
等が、サル時代と比べてどう変わるのか。
これらこそが、人類婚姻史ブログとしては最大とも言っていいほどのテーマですが、それを追求するためにも、まずはサル時代のオス・メス関係を簡単におさえておきたいと思います。
共感機能(同一視充足回路)を形成した原猿時代は、縄張りを獲得しているオスと、縄張りを持てないメスで、その状況や不全は異なっていました。
しかし、共感機能(同一視充足回路)は、元々、縄張りを持たない弱サル同士、つまり状況や不全(欠乏)が同じサル同士で形成された機能です。
この共感機能(同一視充足回路)は、世代交代と交配を通じて全てのサルにも移植されており、すでにオス・メスとも持っているのですが、状況や不全の異なるオスとメスでは、そのままでは共感機能は作動しません。
そこで、共感機能(同一視充足回路)を獲得したオスとメスは、本能が混濁して出口が見えない等の、部分的な(根底的な)地平を同一視することによって、互いの不全を解消し合いました。
部分的とはいえ、この充足感とそこから生じる更なる欠乏(期待)は大きく、それを示しているかのように、真猿以降、親和様式や性機能は、原猿時代に比べて大きく発達していきます。
例えば、毛づくろいを行う、性器を赤くする、年中発情する等、これらは明らかに親和充足を高めるための進化でしょう。
オランウータンにいたっては、性行為の前にデートらしき行動をしたり、性行為の時間を長くしたり、より密着し見つめ合えるよう正常位で行ったり、快感度が高まっていたりと、他の猿に比べても数段進化しています。
しかし!
改めて言いますが、これはまだ異なる状況下・不全状態の中で、部分的に同一視できた地平での進化です。
そんなオスとメスが、同じく極限的な状況に陥り、同じく強烈な不全感に苛まれて、どうなったのか。
次回からその追求に入っていきたいと思いますので、お楽しみに!
- posted by nisi at : 2021年12月17日 | コメント (0件)| トラックバック (0)
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