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2021年10月08日

オランウータンの性は、親和充足を高めあう性に変容

画像はこちらからお借りしました

前々回の記事では、オランウータンの授乳期間が約8年と類人猿最長。何故こんなに長くなったのか。そして前回の記事では、テナガザルからオランウータンへと何故大型化したのか、を記事にしました。

 

この追求から見えたのは、オランウータンはエサが少なく少子化戦略をとらざるを得なかったこと。授乳期間を延長して子づくり頻度を落とし、一頭の子どもを大事に育てる戦略です。その結果、母子間のスキンシップ=親和が増大しました。また、エサ不足故に他の動物は食べない樹皮を食べられるよう大型化し、その結果、オランウータンは外敵に襲われる頻度が大きく減ったと考えられます。

 

外敵圧力が弱まり、かつ母子間の親和が増大したことで、哺乳類に顕著にみられる性闘争本能は、かなり抑制されているように見えます。現にオス同士の性闘争は、実際に闘うことなくフランジの有無によって決着。フランジとは、上の写真にあるような頬のヒダで、群れの中で最強と意識したオスに現れる。二次性徴で大型化を促しオス同士も体格差が生じ、これにより哺乳類に見られる激しい性闘争は抑制されています。また、アンフランジオス(フランジの無い弱オス)もメスと性行為していることからも、より強者(適者)を残す性闘争本能の意味合いは後退しています。

 

 

そしてその事が、オスとメスの性関係にも大きな変化を促しています。今回はその事を記事にします。

 

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結論からいうと、

オランウータンの性は、オスの性闘争発の性ではなく、

メスの親和充足発の性に大きく変化しているのではないか

という仮説です。

 

画像はこちらからお借りしました

 

そのように見える現象事実として、幾つかあります。

 

■性行為の前にデート

普段はオスとメスはお互いによそよそしい関係にあるのに、交尾するときは、その前段階で、二匹で連れ立って仲良く行動する、というのがあります。オスとメスは森のなかに「デート・スポット」というべき出会いの場があり、交尾し、繁殖します。また、あるオスとメスが連れ立って移動していたとき、川に差し掛かった。そのとき、腕を怪我していた一方を心配して、もう一匹が迎えに戻ってきたことがある。性の前にはこういう心遣いがあるが、日常の生活では見られません。

 

■性行為の時間が長い

チンパンジーの性行為は2~3分、ゴリラは長くて8分位ですが、オランウータンの場合は、25~40分くらい、長いと1時間くらいしています。激しいときは数十分続けて、ちょっと休んでまた数十分ということも。繁殖行為は、外敵に襲われる可能性が高いため、一般的に時間は短いものですが、オランウータンの性は単なる繁殖行為を超えた別の意味合いがあることを示していると思われます。

 

■後背位ではなく正常位

他の哺乳類や類人猿の性行為は後背位ですが、オランウータンの性は正常位がほとんど。お互いが枝にぶら下がって、どこがお互いの頭でどこが足なのかわからないくらいアクロバティックに抱き合って、オスがしっかりトラストして、メスがまたそれに応じてすごくなまめかしい声をあげて鳴き続ける。本当に人間のセックスを見ているみたいにリアルでエロティック。目と目を交わし、お互いの気持ちを重ね合わせています。これは最早繁殖という意味を超えていますね。なお、この正常位は、外敵が殆どいないボノボにも見られ、親和本能が性闘争本能を上回ると正常位になるのかもしれません。

 

画像はこちらからお借りしました

 

 

このように、オランウータンの性は、繁殖のための性、性闘争発の性ではなく、オスとメスの親和充足を高め合う性に変化しています。これは、人類も全く同じですね。目と目を合わす目交わい(まぐわい)の性の土台が、このオランウータンの段階で作られているように思われます。母子間の親和充足も増大し、オスメスの性も密着の親和充足へと変化。親和充足が互いの関係を強固に繋ぐ紐帯になっています。

 

次回は、オランウータンの特長である知能の発達について。何故、知能がここまで発達したのかを記事にします。親和充足の上昇と知能の発達は、関係しているのか。追求してみます。

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