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2021年12月31日

一体充足に可能性収束した人類⑤ ~初期人類の婚姻様式とチャネリング~

写真は原人が生活していたインドネシアにあるリアンブア洞窟(写真はこちらからお借りしました)

これまでの記事で、極限時代の初期人類のメスとオスの変化を見ました。洞窟を出て餌を取ることは決死行であり、オスは集団の統率力を高めるため性闘争を封鎖しました。メスは、極限の外圧に対して闘争面では役に立たないため、性的役割に収束していきました。

では、オスとメスの性関係=婚姻様式はどうなっていたのでしょうか。婚姻史ブログの本題です。

なお、この時代、人類はまだ見た目はサルです。いわゆる猿人という段階です。ですので、メスとオスと表記しています。

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初期人類のオスメス関係はそれ以前のサルの段階を踏襲していると考えられます。だから、どのサルから進化したかが重要です。このブログではそれはオランウータンと考えています。世間ではチンパンジーといわれていますが、過酷な外圧状況に晒された人類がチンパンジーよりも大きくなったとは思えません。

現在のオランウータンは、オスメスともに単独で生活しています。ただ縄張りをもつフランジ雄=首雄と成体メスのペアは存在し、メスは発情すると首雄を呼び寄せて交尾します。専ら首雄と交尾を行うので、これを首雄集中婚と呼んでいます。これはゴリラや日本ザルでも見られ、サルでは一般的な婚姻様式になります。

人類の祖先=木に登れなくなったオランウータンは、当初はそれまでの首雄集中婚を踏襲したはずです。

しかし、生活の環境は大きく変化します。初期の人類は木の上に棲めるという武器を失い、肉食動物の格好の餌食となったため、洞窟に隠れ住みました。だから初期人類の骨の多くが洞窟で見つかっています。洞窟を出ていくことはできないので、生まれた子供は生涯そこで暮らします。つまり、初期人類の集団は全員が血縁のある家族集団であったと考えられます。

哺乳類は胎生を獲得し、成体の性闘争を強化することで強い雄の子どもが残るようにしました。初期人類では、雄に求められる強さが大きく様変わりします。同類闘争はなくなり、外敵は出会ったら最期。逃げ足は追求せず、走るのに不利な二足歩行を追求します。つまり、強い雄に求められたのは、どこに行けば餌があるか、外敵に出会わなくて済むかなど、経験に基づくものが中心になったと思われます。したがって、メスや若いオスたちの期待も全て経験豊富な年長の雄=首雄に集まることになります。

また、人類は想像を絶するような過酷な状況の中、唯一の武器である共認機能を発達させ、性充足を追求したと考えられます。これは、子孫を残すという本能的な性を超えて、共認充足すなわち相手の性期待に応えることで自らの性充足も高めていく性の充足を活力源にして辛うじて生き延びてきたのではないでしょうか。人類の性が他の動物に比べて性行為に長い時間をかけ、高い快感充足があるのは、この時代の性充足の追求の結果だと考えられるからです。

人類の性は本能を超えているため、子供たちは大人のやり方を見たり、実際の性行為の経験を積んでいく中で育まれていきます。ですので、闘争を担えず役割欠損を埋めるように性充足を求めたメスにとっては、首雄の性期待に応えると同時に、性充足の意味でも経験豊富な首雄に期待を寄せることになります。

 

(写真はこちらからお借りしました)

人類のセックスは本能を超えた性充足を追求しているため、動物の性とは大きく異なります。「挿入して射精」ということを超えて、前戯が長くなり、快感を追求した結果、オーガズムの境地を獲得します。現代人のセックスからは想像できませんが、未開部族などで見られる性の様式、たとえばポリネシアンセックスといわれているものが、当時の性にまだしも近いのではないかと思われます。

われわれの身体にはそのような快感回路は備わっており、再生させれば、男性でも失神するほどの快感が得られます。そのような充足が日常的に必要なほど当時の人類は性充足を追求し、身体の改造も行ってきたということです。もちろん、これはオスとメスがお互いの性充足を求めた共認の性を追求した結果です。

半世紀にわたって性を追求したAV監督代々木忠の手にかかれば、現代人でもその境地に至ることができます。その境地を獲得すると、身体への接触すらも必要ありません。なんと、直接見えない離れた場所でも同調して絶頂に達することができるようになります(リンク)。これがチャネリングセックスの境地です。人類は性充足を追求した果てに、ある段階にその境地を獲得したとみて間違いありません。

そして、その回路を獲得して以降は、首雄と雌の性行為の周りにいる仲間たちもチャネリング回路を使うことで同じ快感を得られるようになります。こうなると、子孫を残すという行為は首雄とメスたちに限定はされていながらも、性充足という意味では全員婚のようなかたちになります。

このように、わたしたちの身体には共認の性を通じて相手や世界と一体感を得られるチャネリング回路が備わっています。この絶望的といえるまわりの世界が自分と一体であるという感覚が得られた充足感は大きく、人類はこの感覚を頼りにして自然を対象化する観念機能の追求に進んでいったのではないでしょうか。

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