2010年10月02日
所有欲ではなく、共有による充足こそ人類の本質である
皆さんの子供の頃、周りに一人や二人くらい、自分がもらったものをすぐいろんな人に分け与えたがる子供っていなかったでしょうか。
せっかく自分がもらったものなのにそんなことしたらすぐなくなっちゃうから人にあげなくてもいいのに・・・。
などと、その子を見ながら思ったかもしれませんね。
翻って大人になった今、そういうことをする人はほとんど見かけません。
では、なぜ子供の頃、自分が持っているものを他人にもあげたがるという行為が生じるのでしょうか?
今日は回りの子供たちの様子を思い浮かべながら、そのあたりを一緒に考えてみたいと思います。
今日も応援よろしくお願いします。
以下は、「るいネット」からの引用です。
最近2歳を過ぎた息子を見ていて感じるのは、「本質的に人類には所有欲は存在しない」と言うこと、そして「所有欲ではなく、共有による充足こそ人類の本質である」と言うことです。
年齢的に公園で同世代の子どもと遊ぶことが増えましたが、「半分こ」と言いながら、自分の持っているものや食べ物を人にあげる所を良く見かけます。
私や妻、親族などにも、同じような行動を取り、逆に誰かが食べているものや持っているものを欲しがることも多くなってきました。欲しがると言っても、それを「所有」したい「自分のものにしたい」訳ではなく、自分も「共有」したいと言う意識が中心の様子。その為、全部をあげると、大部分をこちらに戻してきます。
また、食べ物であれば、「おいしいね」と話かけると、非常に嬉しそうに、「おいしい」と繰り返します。このことからも、誰かと物を共有したり、共感することで、共認充足を得たいと言うことが意識の中心であることが解ります。
一方で、公園などで観察していると、同じような年齢の子どもで、非常に所有欲の強い子を見かけることもあります。そのような子どもを見ていると、親が「○○ちゃん、それは△△ちゃんのだから取ってはだめでしょう!」と叱っているケースが非常に多い。(兄弟などが居て、強制的に物を取り上げられているケースの場合もある)このような叱られ方をしている子どもは、他の子どもから「貸して」と言われても、頑なになって怒っていることが多いと感じます。
このことから、『本質的に人類には所有欲は存在しないが、「取ってはいけない」又は「取られる」と言う所有観念(=私権観念)が、”否定意識と共に(=自我発生の下)で”植え付けられると、強固な所有意識が形成される』のだと考えられます。これは、人類史における私権意識の登場背景(実現論2_1_01)と同様の構造でしょう。このように考えて見ると、次世代を担う子ども達に私権意識の残像を植え付け、可能性の芽を封じていているのは、子どもを育てる親自身であると言えるのではないでしょうか。新しい時代の可能性を開き、共認時代と言う新秩序を構築していく上でも、次代に向けた子育て規範や体制を構築して行くことが非常に重要であると感じています。
(以上、引用終わり)
子供の頃は、自分のものを相手にも分け与え、「ありがとう」といってもらえるのが嬉しくてあげるようですね。”所有”意識はないので、相手に分け与えることで自分の分がなくなることに対する意識などなく、とにかく相手に「ありがとう」といってもらいたい一身のようです。
ところが、周りの大人が、「それはあなたにあげたものだから大切にとっておきなさい」と、”所有”することを薦める。
あるいは、「人のものを欲しがったり、とってはいけません」と教える。
こうして所有意識と、それを奪うことに対する否定意識が刷り込まれてゆくわけです。
”無垢”な子供の、“共有する喜び”の姿こそ、本来の人類の姿といえるのだと思います。
兄弟が多かったり、近所に親戚の子供がいたり、常にいろんな子供たちとひとつのものを共有してきた時代と異なり、一人っ子が増え、個室が与えられ、モノは個人個人が所有し、家族とでさえ共有することがなくなった現代ですが、誰もが共認充足を求める時代に変わった今こそ、”所有”する自己満足より、”共有する”仲間同士の共認充足の可能性に蓋をせず、あるがままの人類の姿、可能性を広げて行きたいものです。
- posted by saah at : 2010年10月02日 | コメント (4件)| トラックバック (0)
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