2008年01月24日
薬物文化とシャーマニズム
最近、スピリチャルなるものが流行しています。
霊的・精神世界というと、どこか胡散臭さを感じてしまう人も多いかと思いますが、今回は、文化史・人類学という視点から、シャーマニズムの問題を扱ってみたいと思います。
シャーマニズムとは、シャーマン(巫師)の能力により成立している宗教です。シャーマンはツングース語に由来し、トランス状態に入って霊(超自然的存在)と交信する現象を起こすとされています。
シャーマンに関する学説に様々ですが、概ね以下のように定義されます。
①トランスという特別の精神状態において脱魂(ecstasy)または憑依(憑霊)(possession)が行われる。
②神仏・精霊などの超自然的存在と直接接触・交流・交信 する。
③社会的に一定の役割を持つ信仰と行動の体系。
①のトランスは、ある種の異常心理状態ですが、平常の社会人と半ば交流できる状態でもあります。(※演技的なものもあると考えられています。)「脱魂型」は、ある人物の霊魂が身体を離脱することであり、訳語(ecstasy)からも判るように恍惚状態になるとされています。「憑依(憑霊)」は、神霊・精霊がある人物の身体に憑くことを示します。
世界の民族の中で、薬物や植物を使用することでトランス状態になり、儀礼として積極的に活用されている事例を紹介します。

- posted by matuhide at : 2008年01月24日 | コメント (6件)| トラックバック (0)
