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2010年3月23日

2010年03月23日

日本婚姻史1~その7:大和時代以降の婚姻制度【嫁取婚(父系制私有婚)の登場】

みなさん、こんにちは。シリーズ「日本婚姻史1」その7をお届けします。
前回の「弥生時代後期の婚姻制度【支配層で萌芽した私婚制】」では、弥生初期に江南からの渡来人が持ち込んだ「私権意識と私権制度」、その基盤である「妻問婚」という対遇婚が、次第に拡大していく様子を見ました。
その過程は、被征服者の共同体は破壊せずに存続したまま自己の祭祀圏にくみいれたり、妻問婚を通じて相手の一族を擬制同族化し同盟氏族にするというものでした。
このように、原始から続く母系共同体が継続したことは非常に重要なポイントです。西洋での皆殺しの略奪闘争・原始共同体の徹底的な破壊とは、大きく異なります。このことが日本人の縄文体質の継承に大きく寄与たといえるのではないでしょうか。
さて、今回は、まず前回のおさらいも兼ねて「妻問婚」について整理して、部族連合の時代を経て本格的な序列統合社会=私権統合社会へと移行していく奈良時代以降の婚姻制度を見ていきます。
 
Ⅰ.妻問婚   :大和~奈良(710年~)頃まで
Ⅱ.婿取婚   :平安(794年~)から鎌倉頃まで
Ⅲ.嫁取式婚姻 :室町(1390年~)頃

の3段階の婚姻制度について、高群逸枝著『日本婚姻史』の抜粋から紹介します。
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