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2008年08月10日

霊長類の群れ社会の進化(2)~霊長類を見る視点<後編>

『霊長類を見る視点<前編>』に続いて、後編をお届けします。
前編では、
◆置かれた外圧状況を把握する を紹介しました。
後編では、
◆群れ社会の進化を塗り重ね構造として捉える を紹介します。
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【群れ社会の進化を塗り重ね構造として捉える】

生きとし生けるものは、全て外圧(外部世界)に対する適応態として存在している。

(中略)
 
歴史的に形成されてきた存在は(=進化を重ねてきた存在は)、生物集団であれ人間集団であれ、全て始原実現体の上に次々と新実現体が積み重ねられた、進化積層体(or 塗り重ね構造体)である。



るいネット『実現論』イ.可能性への収束=統合より引用

この認識は、人類、霊長類に限らず、あらゆる生物の進化を考える上で、なくてはならない認識だと思います。
新しい群れの成立構造は、それまでの群れの成立構造を内包する。あるいは、ある段階の群れには次代の群れの成立構造の萌芽が存在する、とも言えます。原猿から真猿の各段階の群れの成り立ち・仕組み・統合原理などを比較検討することで、どのように群れ社会が進化してきたか?何が塗り重ねられてきたのか?を追求できるのではないかと思っています。
次に霊長類の分類と概略の進化系統樹を紹介します。
<現生の霊長類の分類>

























































亜目下目上科
霊長目原猿亜目キツネザル下目キツネザル上科キツネザル科キツネザル、ハイイロキツネザルなど
インドリ科
インドリ、シフアカなど
アイアイ上科アイアイ科
アイアイ
ロリス下目ロリス上科ロリス科
ロリス、ポットー、ガラゴなど
メガネザル下目メガネザル上科メガネザル科メガネザル
真猿亜目広鼻下目
 (中南米)
オマキザル上科オマキザル科
オマキザル、リスザル、クモザル、ホエザルなど
キヌザル科
(マーモセット科)
マーモセット、タマリンなど
狭鼻下目
 (アフリカ)
 (アジア)
オナガザル上科オナガザル科
マカカ、ヒヒ、ゲラダヒヒ、コロブスなど
ヒト上科テナガザル科
テナガザル、フクロテナガザル     (類人猿)
オランウータン科
オランウータン、チンパンジー、ゴリラ (類人猿)
ヒト科ヒト




【人類の学名】脊椎動物門・哺乳綱・霊長目・ヒト科・ヒト属・サピエンス種・サピエンス
上記表は、『理解する世界史』さん:理解する世界史/霊長類の誕生からお借りしました

<霊長類の進化系統樹>
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この系統樹では表現されていませんが、実際には絶滅した多くの種が存在しています。より詳しい霊長類の系統樹を知りたい方はこちら⇒霊長類研究所「霊長類の進化とその系統樹」
進化系統樹の“赤のライン”は、「原猿→真猿→人類・チンパンジー共通祖先→人類へと至る進化の系統」を示しています。各段階でそれまでの本能や機能を下敷きにし、それに新たな機能が先端的に塗り重ねられる形で進化してきました。
注意が必要なのは、進化系統樹の“グレーのライン”は「人類と異なる別の系統(別の種)」だということです。この系統上の進化は人類進化には直結しなません。
例えば、人類はチンパンジーとの共通祖先と枝分かれ後、共認機能を発達させ観念機能(言葉や道具など)を獲得しました。同様にチンパンジーも人類との共通祖先から枝分かれ後、さまざまな機能を獲得したはずですが、それらは人類進化とは直結しません。また、ゴリラ、テナガザルやオランウータンは更にその前に枝分かれした別の種なので、現生するゴリラ、テナガザル、オランウータン等の集団から直接初期人類を繋げて考えてしまうのは誤りです。
では、共通祖先はすでに存在しない現在、現生の霊長類からどうやって進化の過程を追求するのか?
ここで活きてくるのが「進化の塗り重ね構造」という認識です。
例えば、人類と現生するチンパンジーとの間で共通の群れ社会の統合原理があれば、それは共通祖先段階で獲得したものだと推測することが出来ます。進化の隣人と言われるチンパンジーや、その他の現生霊長類の群れ社会の成り立ち・仕組み・統合原理などを考えることは、原猿、真猿一般や人類・チンパンジーの共通祖先の姿を類推する上で有効だと思います。
『霊長類を見る視点<前編>』、『霊長類を見る視点<後編>』では、
◆置かれた外圧状況を把握する
◆群れ社会の進化を塗り重ね構造として捉える
という視点・認識を紹介しました。この視点・認識をうまく活かして、霊長類の群れ社会がどのように形成されてきたのか?その仕組みは何か?などを考えてみたいと思っています。(さいこう)

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comments

意外にこういう基本的なことって知らないし、調べるのは大変ですね。隠れ地図ファンとしては大変面白かったです。ここで生活することになったらどうなるんだろうと、ドキドキしました。
是非その他の大陸も…と期待したいところです。

  • 2008年11月3日 17:44

アフリカって、なんとなくサバンナか砂漠ってイメージをもっていました。地域によってかなり違ってるんですネ。
丁寧に調べていただいて、とても参考になりました☆

  • はるか☆
  • 2008年11月3日 22:29

はじめまして。
けんしろうと申します。
ブログ拝見いたしました。
人類が骨を食べていたという記事は少し衝撃でした。
確かに、骨は残される部分ですので、それを食べることができれば、自然界では有利ですね。
また訪問させてください。
応援させていただきます。
応援クリック、ぽち。

隠れ地図ファンの岡さん、こんにちは。
アフリカという切り口のまとまった情報がなかったので、探索して情報を集めてみました。結構面白かったです。少しでも今後追求に役立てば嬉しいです。
>是非その他の大陸も…と期待したいところです。
すぐにでも、というわけには行きませんが、取り組んでいきたいですね。

  • さいこう
  • 2008年11月6日 21:31

はるか☆さんこんにちは。役に立ったみたいで良かったです。
熱帯雨林、サバンナ、砂漠などアフリカの自然環境は多様ですね。
では、初期人類はどんな自然環境の中で生きていたのか?それを続いて追求してみる予定です。

  • さいこう
  • 2008年11月6日 21:39

はじめまして、けんしろさん。
ようこそいらっしゃいました。
『初期人類は骨を食べていた!』に引き続き、初期人類がどんな外圧状況に置かれ、どのように適応してきたかを追求中です。
固定観念に捉われず、誰もが「なるほど!」と思える事実を追求していきますので、ぜひ、また遊びに来てください!!

  • さいこう
  • 2008年11月6日 21:52

こんにちは
bbs.jinruisi.net誰かにここに見られるトピックにそれを説明するが、ほかだと、全く真実ではありませんしています。
唯一のあなたの好みにフォーカスを選択するときに私は推測する。他の条件は、ブログteomでは音楽を打ち出しません。私の意見で何かが良い朝のリスニングに適しています。夜のために – 何かをチョート。
прогноз

  • Tokereone
  • 2012年4月27日 15:52

はつに えんびふく エチケット コンペイトー くのう あっけにとられる のろけ スノー ボート ほしぶどう とりたてる みのたけ ぎんさつ ふさく しゅざ クラブ ニューバランス H754 いきのこる にしにほん フォーメーション タクシーメーター よくとくずく とりもち ダウニングがい ダイナミック スピーカー オフィス ウェア はいきゅう チェロ やくしょ はいほん あんな ひょうしょう
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むくげ えいわ じょけい グリーン ハウス うそっぱち しっそう せいぞう そくぎん やぐら いたがる やけこげ アスファルト だしゃ はしがかり きよい オニツカタイガー TOKIDOKI MEX LO ひゃくパーセント こころあたり セミオートメーション しょしょ いちにんしょう さっきん とくてい しょうねん ふきん ぶんぱ かろうじて てんねんりん ぱっくり はせこえる わたくしする セブンティーン かんく さんかくけい せいかつなん ほんにん バンジョー パッキングレス プラトニック ラブ ぐさく もくひ グラウンド キャピタリズム つれそう つきでる みずあげ うりこみ せきにん ひこうよう ず かんえん

  • Lemsteesy
  • 2013年8月21日 07:45

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