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2009年06月19日

共認機能による実現態を探る vol.2

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【共認機能による実現態を探る vol.1】では、重層社会を構築したヒヒ、マントヒヒ(父系)・ゲラダヒヒ(母系)に触れ、集団(バンド)内闘争を回避する共認システムを構築したゲラダヒヒの、ボスの決定構造を紹介しました。
ゲラダヒヒ(母系)の場合、オス同士が闘うのではなく、メスの集団共認によって、オスを選別し決定するのには驚きでした
今回は前回の続きです。引き続き『人類進化のかくれ里-ゲラダヒヒの社会-』河合雅雄著書より、紹介させて頂きます。
人間に捕獲され、ボスの地位を失ったハヤアラカですが、14日後釈放されて、自分のユニットに戻ると、新たなボスによるユニットとなっていました。ハヤアラカの取った行動とは
それではアフリカのエチオピアに重層社会を覗きに行って見ましょう
その前にポチッとお願いします。ではいってらっしゃ~い。  

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14日後、ハヤアラカは釈放されました。ハヤアラカは、新しいボスが出来ているとは夢にも思わず、まっすぐに彼のユニットの方へ走っていきました。ところが思惑に反して、雌達は彼を見ると、アラットと雌グループの間にこそこそと逃げ込んでしまったのです。
ハヤアラカは雄グループにさえぎられ、お互いに脅しあっていたとき、その後ろからのっそりとアラットが現われ両雄の睨み合いが始まりました。どちらからしかけたというまでもなく、両者はぶつかり合って、もつれ合い、雌達はいっせいに叫び声をあげました。
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雄グループはアラットに味方して、ハヤアラカを追い払おうとするのですが、雌達はどちらにもつかず、小高い岩の上から二頭の戦いを見守っています。
戦いはまったく互角で、相手を屈服させる事ができないとわかると、アラットは戦術を変更し、雌を占有しようとします。すると、ハヤアラカも怒って走りこみ、雌を自分の方へ連れ戻そうと試み、雌を囲い込もうとします。こうして、雌達は二頭の雄の間を行ったりきたりし、その度に二頭の間に激しい戦いが演じられました。
アラットもハヤアラカも唇がさけて口が血塗られていきます。戦いと連れ戻し行動を繰り返します。
平生の彼らの生活からは創造もできない激しさです。
格闘がすむと、二頭は息を荒々しく吐きながら休憩した後、すぐに雌に近づいて唇めくりをしたり、大きなあくびをしたり、しきりに誇示をし、自分への関心を引こうとしました。
ハヤアラカは、一番仲の良かったメジに近づき、尻を持ち上げてマウンティングしようとします。だが、メジは拒否。二週間前までは、とても仲の良かったハヤアラカを、彼女はきっぱり拒絶したのです。
一時間の間に、凄惨ともいえる必死の戦いが20回もあったことから、格闘の激しさを押し測ることができるでしょう。
そのうちハヤアラカは、唇が大きく裂ける重傷を負ってしまったのです。気力が低下したのだろうか、次第にアラットが優勢になり、お互いあまり格闘をせず、むしろ雌の連れ戻し行動を盛んにしだしました。
しかし、ハヤアラカが劣勢になったとみると、雌たちはアラットにプレゼンティングするようになりました。彼女たちはアラットを選んだのです。
それに呼応して、子どもの雄がハヤアラカに近づき、プレゼンティングや毛づくろいをするようになったのです。
初めのうちは、ハヤアラカは子どもがそうしようとしても、見向きもしませんでした。むしろ煩わしそうにしていたのですが、そのうち、自分から子どもの毛づくろいをしたり、背中に乗せたりするようになりました。
これはどういうことなのか?
ハヤアラカはセカンド雄にされてしまったことなのです。
機を見て、雌はアラットをリーダーに選び、子供たちは、ハヤアラカをセカンド雄に決め込んでしまったのです。
雌8頭を擁し、その子たちを合わせると27頭にもなる大集団の領袖であったハヤアラカはこの瞬間からセカンド雄になったのです。
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そのあと、アラットからハヤアラカに近づきプレゼンティングをしました。プレゼンティングは下の者から上の者に行なう行為ですが、これは、もうみんなの意識は固まったので、戦いはもうやめよう!とでも言おうとしているかのようです。
人により作為的に起こした事象ですが、セカンド雄が誕生する1プロセスがここにはあります。
共認機能を発達させたゲラダヒヒは、闘争を集団共認によって、最終的には回避するのです。
次回は、共認機能による実現態を探るvol.3ですが、マントヒヒやゲラダヒヒが、なぜ共認機能を進化させ、重層社会構築に至ったのか?ヒヒ属全体の生存環境を押さえることで、おぼろげながら見えてきました。
マントヒヒやゲラダヒヒの、共認機能の進化には1つの共通要因があるようです。
COMING SOON ・・・

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comments

>エロ話の上手な女の多くが愛夫家であるのもおもしろい。
>女たちのエロばなしの明るい世界は女たちが幸福である事を意味している。
とても納得です。
でもいつしか、はしたないものとして閉じ込められてしまったのですね。ゆがみを直したいですね。

  • 風林
  • 2009年9月6日 21:19

ひとりで黙々とすれば辛い作業でも、女たちみんなでワイワイしゃべりながらするとあっという間に楽しく終わってしまったりするのは、現代の女でも同じです♪
「性」がみんなの楽しみ・活力源という、女にとって心身ともに健康的な状態は、理想的ですね☆

  • まりも☆
  • 2009年9月10日 20:20

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