2022年04月14日
同一視充足から、「いてくれること(存在そのもの)への感謝」へと進化
(画像はこちらからお借りしました)
樹上機能を失い、想像を絶する様な過酷な自然圧力・外敵圧力に直面すると同時に、共認機能の獲得以来、初めて孤独感に苛まれた原初人類(メス)。
・そのような状況に置かれたメスにどのような意識変化が起きたのか。
・その結果、共認機能はどのように変化(進化)したのか。
みなさんもぜひ、樹上機能を失った洞窟に隠れ住むしかなかった原初人類(メス)になりきって一緒に考えてみてください
周りに同一視できる同類がいないというこの状況で、まず真っ先に生じた強烈な欠乏。
それは、同一視できる同類を求める欠乏=「相手欠乏」!
この「相手欠乏」がこれまでの同一視期待と決定的に異なるのは、相手が存在することそのものへの期待であるということ!
そして、期待の位相が変わったことにより、共認充足の位相も、同一視できたかどうか(できた分)の充足ではなく、相手がいてくれること(存在そのもの)への感謝へと、深まったのではないでしょうか!!
これが、生物史上初、かつ共認機能獲得史上初の、感謝回路の誕生です。
またその相手は、これまで最も深い一体充足を得ていたオスであった可能性が高いと考えられますが、同一視充足から感謝感へと変わったことで、オス・メス関係に何か変化はあったのでしょうか。
最初の変化としては、メスの性的魅力の上昇が考えられます。
オスを引き付ける引力や、一体化したときの充足度、いずれにおいても、「存在そのものへの期待」や「いてくれることへの感謝」で溢れているメスの方が他のメスよりも高かっただろうことは、想像に難くありません。
自分が姿を見せただけで心から安堵し、意識を向けただけで全身で感謝するメスは、その表情もオーラも、これまでとは全く比べ物にならないくらい可愛かった(オスを惹きつけた)のではないでしょうか。
さらに、性機能も大きく上昇していると考えられます。
前提として、依存回路が強力に作動し、性機能進化を促し続けるという構造はあります。これは、オスは闘争、メスは生殖や親和という、オスメス分化、とりわけ哺乳類以降の役割分化の方向性からくる進化です。
が、何よりも、感謝感という共認充足の深化が皮膚感覚や快感回路をさらに発達させ、性的感度そのものや一体感の充足度を上げていったのではないでしょうか。
これによって、一度引き付けたオスを留まらせるor再来させることも可能になります。
※ちなみに、樹上機能を失った原初人類のメスが、どのようにして子孫を残せたのか、子孫を残すためにはオスを引き寄せる必要があるが洞窟に隠れ住むようなメスに本当にオスが寄ってくるのか、がずっと疑問でしたが、このような圧倒的な性的魅力を持つメスであれば、その可能性は一気に高まりますね。
以上のように考えると、私たち人類が当たり前の感覚として持っているこの「感謝感」は、実は人類特有のものだということに気づきます。
しかも、感謝感の原型は、「○○してくれて」ではなく「いてくれるだけで(存在を感じるだけで)」有難いという気持ちだということ。(現代人は劣化してしまっていますが・・・)
つまり、この「同一視充足」から「存在への感謝感」への進化こそ、サルとヒトの共認機能の差であり、ヒトの性機能進化の源泉であり、ヒト特有の観念機能の基盤を成しているのではないでしょうか。
- posted by nisi at : 2022年04月14日 | コメント (0件)| トラックバック (0)
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