いじめ、不登校、学力低下など、日本が抱えている学校教育の問題は深刻である。
日本の子どもの学習到達度は世界的に見ても高いが、反面、「受験勉強や部活動が大変そうだ」という外国人の意見も多い。
そこで今回は、日本人ではない外国人が、日本の学校のシステムや子どもたちを取り巻く環境をどう思っているのか探ってみようと思う。
日本の教育システムは外国のものと比べて、どのような点が違い、どのように思われているのだろうか。
○「生涯働きすぎ」の人になるための洗脳教育と捉えれば、こんなに完璧なシステムはないと思う。
○「日本の学校に通う私の子どもが、テスト前に猛勉強している姿を見た時、成績の良し悪しで子どもを可愛がるような最低のお母さんになってしまったようで、少し胸が痛みました。中学生になってからは、受験のためのドリル、問題集、暗記などが大変で、魂を抜き取られるような経験をします。多くの学校で、自分の成績がランキング形式に公になり、下のほうにランクされた生徒の人生は大変だと言います。」
小学生までの教育システムは素晴らしいですが、それ以降はできることなら、この日本の教育システムとは違う選択をさせたほうが良いと思います。
○マインドコントロールみたい。男だけが勝ち残っていけるシステムになっている。
○ 教育制度がひどいから、素晴らしい教師がたくさん辞めていく。
「部活動の強制」を廃止すべき。13歳の子どもが朝の8時~夕方6時まで学校にいなくちゃいけない理由なんてない。
不登校の子どもをより重要な問題として捉えるべき。1日も登校していない子どもを卒業させてしまう義務教育はおかしい。
「学年」の区別をより明確にすべき。出席率が50%以下の生徒は次の学年に進級させるべきではない。学習指導要領の大半を理解できていないのに、上の学年にあげるのは酷。
しかし、何だかんだで一番変わらなくちゃいけないのは「親」だと思う。悪い先生がいても、親が良ければいい子に育つが、いくらいい先生がいても悪い親の代わりにはなれない。”悪い親”はたくさんいるから。
○社会に適応した「普通の日本国民」を育てるための教育としては、素晴らしく成功している制度だと思う。
○日本の教育は子どもたちに「信じる」ことを教え、「考える」ことを教えない。
自分で考え、壁の向こう側には何があるのか自分で理解することを教えられなければならない。
○小学校はグレート!だけど、それ以降は地獄だね。宿題多すぎ、学校の先生はペーパーワークで忙殺され、定期試験でいい結果を出すためのプレッシャー、入学試験のプレッシャー、暗記、暗記、暗記、ひたすら暗記…。学生は「考えろ」と教育されるのではなく、ただ「繰り返せ」、「 parrot (わけもわからずに他人の言葉を繰り返すこと)」を教育される。学校は冬には寒く、夏には暑い。
教師の威厳はもはや存在せず、PTAとモンスターペアレンツが学校を牛耳る。こんな教育制度に従わなければならない子どもがかわいそうだと思うよ。
○今朝も新聞の折込ちらしの中に、塾の広告を見つけた。夏休みに朝の9時から夜の9時まである「夏期講習」の広告だった。日本の学校教育が素晴らしいのなら、わざわざお金を払って塾に通う必要なんてないはずだ。
学校の授業だけでは大学受験は難しいって言われているけど、これもおかしいよね。
僕の息子は日本の小学校に数年通っていた。それはそれで良かったんだけど、息子に言わせると授業のペースは遅すぎてつまらないし、運動会や他の学校行事に時間を割きすぎだと言っていた。
○これはありえない話だけど、日本が漢字を廃止して、全てひらがなで表記するようになれば、日本の子どもは漢字練習の時間を他の勉強にあてて、どれだけのことが学べるだろうと思うことがある。
○宿題多すぎだろ、どの学年も。
○欧米の学校: 批判的思考力、自立的志向を指導する
日本の学校: 日本人へのなり方を指導する
○「テストの正解が1つしかない」っていうのはおかしい。日本の学校に影響されて、最近はアメリカの学校でも試験のための勉強を教える教師が増えてきたけど、創造力を低下させるシステムだよね。
日本の教育システムは「こつこつ奴隷のように働く人」を産む。
もし、日本版スティーブジョブズが日本の学校を卒業したら、彼(or彼女)は日本には残らないだろうね。
○日本人は学校教育がダメだとわかっているから、ほとんどの人が子どもを塾に通わせる。僕の息子は9歳。クラスの41人中27人が塾に通っているらしい。つまり、日本では子どもの教育にお金をつぎ込めばつぎ込むほど、子どもは成功するということ。ちなみに僕は6人兄弟。6人とも普通の小中学校を卒業して、塾や私立校には通わなかったけど、全員イギリスの大学を卒業したし、兄弟のうち2人はイギリスでトップ10に入る難関大学を卒業した。でもこういう話って、日本じゃあまり聞かないよね。
○私が個人的に気になるのは、中学や高校で先生が生徒に「1日最低○時間は勉強しなさい」と言うことです。私の息子は学校で「1日の勉強時間は2時間が理想、最低でも1時間はしましょう」と言われたそうです。息子に、「宿題を済ませて、授業中にわからないことを質問するようにすれば、長時間勉強する必要はないんじゃない?」と言いました。
本人が行きたいと思わない限り、塾に通わせる必要はないし、塾に通っている子どもが通っていない子よりも賢いわけでもありません。学校は子どもたちに好きなことを言いますが、最終的に判断するのは子どもと親です。
学校は試験の前になると、子どもに何時間勉強したのか尋ね、子どもはそれでいい結果を出すために勉強しなくちゃ!という気にさせられますが、私は子どもに試験前に猛勉強するのは必要ないといっています。大切なのは、毎日の授業をきちんと理解することだと思うからです。
外国人からはかなり手厳しい声が多い。「受験のための勉強」に対する批判が多く、忙しすぎる学生生活や非効率的な学習指導システムを問題視する意見が目立った。
日本も一時は詰め込み教育が問題視され、ゆとり教育を採用したが、根本的な「受験戦争」がなくなったわけではなく、中身のない道徳の授業が増え、学力のみが低下するという中途半端な結果に終わってしまった。もちろん海外の教育システムをそのまま日本で採用すればうまくいくというほど単純なものではないが、今の教育制度では「子どもに考える時間を与えない」というのが一番の問題点であるように思う。
目の前のことに終われ、「気がついたら大人になっていた」という若者が就職活動のときになって、「何がしたいかわからない」と言う。
とりあえずは就職するが、「これは私のしたいことではなかった」と言って、3年以内に辞めてしまう。
最近、批判されがちなこんな若者たちも、結局は日本の”忙殺型教育システム”の被害者に過ぎないのかもしれない。
【外国人】日本の学校教育制度ってどう思う?日本教育の特徴と問題点