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2010年04月11日

本格追求シリーズ2 世界婚姻史の構造解明(その1) 極限時代の婚姻形態

みなさん、こんにちは。
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前回の記事「本格追求シリーズ2 世界婚姻史の構造解明(その1) プロローグ」プロローグに続きまして、
今日は、「本格追求シリーズ2 極限時代の婚姻形態」について整理、構造化していきたいと考えています。
中身に入る前に、応援の一押しお願い致します。

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画像の確認
↑↑↑今日紹介する婚姻形態(ピンクゾーン)
極限時代の人類は、洞窟で生活していました。
極限時代における婚姻形態は、外圧+生産様式によって大きくは2つに分かれています。
① 密猟生産の婚姻形態【ボス集中婚】
② 旧猟生産末期~狩猟生産初期の婚姻形態【集中婚・老若交代型】【集中婚・乱婚並列型】
①密猟生産の婚姻形態【ボス集中婚】
年代は最長700万年前、200~50万年前ごろ
洞窟に隠れ棲んでいたという事実から他の動物と互角に闘えるようなまともな動物であったはずはなく、他の動物のスキをうかがって、食べ残しや草の根・木の実を拾って食べるだけの、想像を絶するような過酷な自然圧力≒外的圧力の下に置かれていたと考えられます。
この過酷な圧力に集団として生存していくために考えられた婚姻形態はボス集中婚です。ボス集中婚とは、雌が強い雄に集中するという婚姻形態をいいまして、オスの力=集団を統合し導いていける体力・腕力・自然に対する同化能力(天候や方向等)に対するメスの強者選択本能によって形成されていました。
したがって、人類のオスの中でも集団を生存していくための方針を出していける力のあるものがボスに選ばれました。
また、人類のメスは集団の役にたてないという現実から、集団内で性充足を与える存在として役割を得ることで自らの不全感を解消し、充足を互いに得ることができました。
また、人類だけでなく哺乳類、霊長類もボス集中婚形態をとってきました。
哺乳類の場合、ボス集中婚以外の形態をとる哺乳類も存在しますが、その分かれ目はオス・メスの体格差にあります。体格差が1割以上になると、ほぼ間違いなくボス集中婚です。
霊長類の場合、チンパンジーは上位集中傾向の乱交制でありますが、ゴリラ・オラウータン・日本ザルはボス集中婚です。
②旧猟生産末期~狩猟生産初期の婚姻形態【集中婚・老若交代型】【集中婚・乱婚並列型】
旧猟生産とは、弓矢開発前の狩猟生産のことをいいまして、年代は50~1万年前です。
人類がかろうじて生き延びてきた旧猟生産の時代は、いまだ人間の数≒部族の数は極めて少ない。旧猟生産末期~狩猟生産初期は、人類がようやく洞窟から地上へ進出し始めた時代でありますが、人類はなお弱く、恒常的に飢えの圧力にさらされていました。それ故に集団統合力と秩序規範は極めて強く、旧猟生産時代の婚姻制は、極限時代のボス集中婚のままであったと考えて間違いありません。事実、狩猟生産初期の飢えの圧力が強い部族には、共通してボス集中婚の風習を認めることができます。
以下、確認できた部族について紹介します。
○ オーストラリア原住民アボリジニー【集中婚・老若交代型】
長老が多数の若い女を妻帯し、若い男は老妻を妻帯する傾向がつよいです。ここでは、男は一方では老妻を妻帯しつつ、他方では長老の若い女が産む(予定の)娘と婚約して15~20年後に結婚します。
これは、狩猟生産に入って外圧が低下し、男の発散欠乏→性欠乏が上昇して、若い男の「女をよこせ」要求が高まってきたことに対する、ボスの妥協策と考えられます。
即ち、若い男の老妻は、ボスが古女房たちを女の当たらない若者に分配するという妥協策、女房たちの娘を15年先に与えるという婚約は「若い女を」という若者の要求に対する妥協策と考えれば、つじつまが合います。
年齢にかかわらず性充足を得ることを集団システムに取り込んだといえます。
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アボリジニー
○ アフリカのザイールのバクツ族【集中婚・乱婚並列型】
ボスである酋長は30人もの妻を持ち、その他の女たちは、夜の広場で男たちが叩く太鼓に合わせて踊った後、乱婚をします。
性に貪欲で、他部族の男に対しても、メスザルのプレゼンテイングと同じ要領で、尻を相手の目の前に突き出して挑発します。
これは、外圧低下→男の性欠乏が上昇によって、若い男女の乱婚が共認されました。
ここでの、女たちの性機能の発達とサルのプレゼンテイングに近い挑発は、旧猟生産時代においてもなお、女の性役規範が極めて強く、従って性機能が著しく発達したこと、及び人類の性が全くオープンで、サルに近いものであったことを示す事例であります。
以上より、外圧が高い環境状態では、ボス集中婚による婚姻形態を実現することで、集団統合を図ってきたという事実が見えてきました。
外圧低下に伴い男の性欠乏が上昇するなかで、集団統合上、集団内の男すべてに性充足を与えるシステムをつくることで維持してきたという事実も知っておく必要があります。
次回は、採取時代の婚姻形態 採取部族編1について紹介したいと思います。

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