2010年04月05日
日本婚姻史2~その1:夜這い婚とは?
当ブログでは、「日本婚姻史1」として、縄文時代~大和時代の婚姻制度:総遇婚~交叉総遇婚~妻問婚~婿取婚~嫁取婚の変遷とその背景を見てきました。
日本婚姻史1~その1:縄文の婚姻性の根底部にあるもの~期待応合
日本婚姻史1~その2:日本人の原型を形作った縄文人を取り巻く環境
日本婚姻史1~その3:縄文時代の婚姻制を探る
日本婚姻史1~その4:日本の交叉婚の特殊性
日本婚姻史1~その5:弥生時代前期の婚姻制度【持ち込まれた私婚制】
日本婚姻史1~その6:弥生時代後期の婚姻制度【支配層内で萌芽した私婚制】
日本婚姻史1~その7:大和時代以降の婚姻制度【嫁取婚(父系制私有婚)の登場】
日本婚姻史1~その8:日本人はどのように恋愛観念を受容したのか?~明治編
弥生時代に持ち込まれた妻問婚を下敷きにして、嫁取婚という私婚制度が日本に定着していきますが、それは武士階級だけのことであり、農村部では集団婚である「夜這い婚」が残り続け、何と昭和初期まで残り続けていました。
今日からスタートする「日本婚姻史2」では、9回に渡りこの「夜這い」について追求していきたいと思います。
男女関係が個人の好き嫌いに委ねられ、婚姻は個人的なものとなっている現在の視点からすると、「夜這い」は非常に奇妙な風習のように見えますが、私婚制度が法的に整備された後も長く残り続けていった「夜這い」には、男女関係、集団統合の重要なポイントがあるように思います。
1回目の今日は、まず「夜這い」とはどのようなものだったのかをお届けしたいと思います。
夜這いと聞くと、男が勝手に女の元に忍び込んでいくようなイメージがありますが、実態はどのようなものだったのでしょうか。
先ずは応援お願いします。
- posted by sinkawa at : 2010年04月05日 | コメント (3件)| トラックバック (0)