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2010年08月05日

シリーズ「私婚関係から私権の共認へ-Vol.2」 ~実現論 第二部:私権時代より-⑨~

シリーズ「私婚関係から私権の共認へ-Vol.2」の最終回(9回目)です。
尚、前回までの記事は、
~実現論 第二部:私権時代より-①~
~実現論 第二部:私権時代より-②~
~実現論 第二部:私権時代より-③~
~実現論 第二部:私権時代より-④~
~実現論 第二部:私権時代より-⑤~
~実現論 第二部:私権時代より-⑥~
~実現論 第二部:私権時代より-⑦~
~実現論 第二部:私権時代より-⑧~
これまで【~実現論 第二部:私権時代より】①から⑧までを使ってきました。
今回は実現論「第二部:私権時代 ロ.私権文明を問い直す。「東洋と西洋」が終わり、いよいよ佳境の「私婚関係から私権の共認へ」の最終回としてお送りします。
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今日、一対婚はあたかも人類の始原からそうであったかの様に、思われている。あるいは、初めはそうではなかったとしても、ごく自然に、一対婚という「あるべき形」に移行してきたのだと信じられている。(例えば、サル学者の中には、何とか一対婚家族の萌芽を見つけようという偏見に満ちた問題意識を持ってサル集団を研究している者さえ、多数いる始末である。)だが、それは大きな誤りである。事実は全く逆であって、一対婚は女と男の性的邪心を源泉とする掠奪闘争の帰結として、掠奪国家によって作られた私権(性権と占有権)に基づく婚姻制であり、かつ世界中が自然に移行したのではなく、掠奪国家が人口の過半を占める採集部族をはじめ全ての平和な部族を皆殺しにし、あるいは支配することによって強制的に普遍化されていった婚姻制である。

これは重要な認識です。現代の我々の生活からの思考では、一対婚は当たり前にしかうつりません。しかし、我々以外の事実に目を向けると簡単に一対婚は極めてごくわずかの婚姻形態であることに気がつきます。また、一対婚をサル学から見た分析も間違いです。
実現論第一部:前史 イ.可能性への収束=統合より引用します。

一夫一婦制のモデルとして、軽量化の道を歩んだ小型テナガザルの両頭婚の例が持ち出されるが、これも人類とは無縁である。

るいネットからのテナガザルの両頭婚についての記事も紹介しますので、そちらで一対婚ではなく、オス,メスともに縄張り闘争の結果縄張りを獲得しえた勝者であることがポイントです。
テナガザルの小型化と両頭婚
ここで最も重要な認識は、
一対婚は女と男の性的邪心を源泉とする掠奪闘争の帰結として、掠奪国家によって作られた私権(性権と占有権)に基づく婚姻制
です。日本も一対婚になったのもたかだか300年の歴史しかありません。日本は昔から
共同体として集団の中に婚姻をも委ねてきました。現在もこの一対婚ではありますが、いろんなところで綻び始めています。一対婚になったことによる障害の方が共同体体質である日本人にとっては窮屈で仕方ないのかも知れません。そのことに関しては、次に紹介します。

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なお、この点でも日本は特筆に値する文化基盤を持っている。日本人は長い間、採集部族として総偶婚(それも、最も原始的な兄妹総偶婚)を続け、一七〇〇年前に朝鮮からやってきた侵略部族に支配され統一国家が形成された後も、長い間総偶婚の流れを汲む夜這い婚を続けてきた(夜這い婚は、昭和30年頃まで一部で残っていた)。国家権力によって上から押し付けられた一対婚が庶民に定着するのは江戸時代中期からであり、現在までわずか三〇〇年間ぐらいしか経過していない。婚姻様式が社会の最基底に位置するものであることを考える時、この総偶婚のつい最近までの残存(or 一対婚の歴史の浅さ)は、日本人の心の底に残る縄文人的精神性を物語る貴重な文化基盤である。

ここをきっちりと押さえておく必要があります。日本人の心の底に残る縄文人的精神が現代人においてどこまで残っているのでしょうか?現場において、いくら自己中の人間が増えたと言っても、心の底にある縄文人的精神は、十分に残っていると感じます。それをきちんと呼び起こすことが出来れば、一対婚などの私権制度など、無いに等しいぐらいの共同性が戻ってくるように感じます。そのためにも、過去の婚姻の歴史を知っておく必要があります。まだまだ勉強ですが、一先ず、夜這い婚について、以下に紹介します。
日本の夜這い婚の歴史をるいネット秀作投稿から紹介します。
夜這いの解体と一夫一婦制の確立1
夜這いの解体と一夫一婦制の確立2
夜這いの解体と一夫一婦制の確立3
夜這いの解体と一夫一婦制の確立4
夜這いとは、ちょっと現代では微妙な感覚かも知れませんが、当時のおおらかな性のあり方の方がよっぽど人間的であると思いませんか?

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comments

“社会期待”という切り口は面白そうですね。
特に、「原始時代」から「部族連合の時代」へと転換する以前、【同類圧力⇒闘争回避=友好期待】というあたりには面白そうです。
どのように闘争を回避したのか? それは、それまでの「生存期待」「精霊信仰」や人類の根本にあるの本源性と、どのにように繋がっているのか?など興味が涌いてきます。
新しい社会期待として「本源期待」が生起した今、原始時代の社会期待やその背後の外圧状況を知ることは、今後のどうする?のヒントになルのかもしれませんね。

  • さいこう
  • 2010年12月11日 11:23

>さいこうさん
コメントありがとうございます。
>新しい社会期待として「本源期待」が生起した今、原始時代の社会期待やその背後の外圧状況を知ることは、今後のどうする?のヒントになルのかもしれませんね。
そうですね。【原始時代~部族連合の時代】同類闘争が始まるまでの時代に焦点をあてることによって、今後どういう時代を迎えるのか、構造的に解明していこうと思います。ご期待ください。

  • yidaki
  • 2010年12月18日 18:02

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