2010年08月27日
集団を超えた、共認原理に基づく婚姻体制って過去にあるの?6~オーストラリアの限定交換~
集団を超えた、共認原理に基づく婚姻体制って過去にあるの?シリーズ1、2、3、4に続いて、レヴィ・ストロースの『親族の基本構造』より、5~限定交換と全面交換~を紹介しました。
今日はオーストラリアの先住民族アボリジニの婚姻制度~限定交換体系~とは?を具体的に紹介しようと思います。
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1788年よりイギリスに侵略され植民地化されたオーストラリアには、30万人から50万人ほどのアボリジニが、オーストラリア内に生活していました。上図で日本列島とオーストラリア大陸を比較してみて頂くとわかりますが、平成17年国勢調査による現在の日本の総人口の確定数1億2776万人に対して、これだけ巨大な大陸に30万~50万人のアボリジニしか住んでいなかったのです。これからも人類が生存できる環境はかなり限られ、それぞれの部族が小集団で生存していたことがわかると思います。しかし、植民地化に伴う殺害等で1920年頃には、入植当初30万~50万人いたアボリジナル人口は約7万人にまで減少したといわれています。
アボリジニといっても一つの民族ではなく、白人の入植当時、アボリジニの部族数は700部族程で、巨大なオーストラリア大陸に点在して生存している状況だったようです。一般的にアボリジニの部族は言語体系によって規定されていたようです。
前回の5~限定交換と全面交換~は、なかなか難しく理解できていない人も多いのではないでしょうか?
今日は、500000人(アボリジニ総人口)÷700部族≒700人(一部族)、つまり一部族を700人くらいで構成していると考え、アボリジニの限定交換による双方交叉イトコ婚を具体的にわかり易く理解していただけるように紹介しようと思います。
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- posted by yidaki at : 2010年08月27日 | コメント (1件)| トラックバック (0)