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2010年12月16日

原始時代の社会期待(4)~縄文時代の精霊信仰と狩猟採取生産

前回まで、「共認社会の生存圧力と同類圧力」、「原始時代の社会意識」と問題意識の固定化を図り、次に縄文時代の自然圧力とその自然との調和期待としての「縄文時代の精霊信仰」を取り上げました。
そこでは、『縄文時代は、具体的自然物一つ一つに無数の精霊が宿っていると考えていたため、精霊に対する畏怖と感謝の思いから、自然(=精霊)との循環的・永続的な調和が可能であった』との分析に至りました。
今回は、更に縄文時代の生活の営み、特に生産力としての狩猟採取生産の中で、人類が自然(精霊)とどの様に関わってきたのか?を考えていきます。
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【人類は、精霊=自然に対する『応合意識』で進化してきた。】

 「万物はまず、存在を認めて(or肯定視して)欲しいと思っている。そして、何かの(誰かの)役に立ちたいという思いを持っている」と始原人類は捉えていたのではないか・・・、例えば“火”であれば、「動物たちのように恐れるばかりではなく、あなたの役に立つように使ってください」と無言の期待をいつも人類に投げかけている。“火”に限らず全ての存在は「役立てて欲しい」という欠乏の主体であり、役に立つように使えないということは彼らの期待に背くことなんだ。だから何としても彼らの期待に応え切れるまで探索・追求を続けよう・・・、比喩的に表現するとこんな感じです。おそらく「万物の背後に精霊を見る」という境地は、決して期待一辺倒ではなく、むしろ徹頭徹尾『応合存在』という地平を切り拓いたと見る方が正しいと思います。

この『応合意識』の方が母体になったから、その後人類は、自然界のあらゆるものを道具や材料として役立て、全方位的に科学技術を発展させてきたのであり、もし『期待意識』が出発点なら、自分の期待に応えてくれやすい領域に偏った進化を遂げてきたのでないかと想像されますリンク

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人類は、『応合意識』で精霊=自然を対象化した事で、不全状況を突破してきました。
即ち、自然を対象化してとことん追求し応合して、人類は適応態と成りました。
【縄文人は、応合意識(精霊信仰)で生産技術力を進歩させた。】

観念機能(事実認識=洞窟・貯蔵・火・調理具・戦闘具・舟・栽培・飼育)の進化によって生存力を強化した人類は、約1万年前、弓矢によって外敵と互角以上に闘えるようになった頃から洞窟を出て地上に進出する。そして地上に進出した人類は、忽ち外敵を駆逐して、繁殖していった。その結果、繁殖による集団の拡大→分化を繰り返した人類に、ようやく同類闘争の潜在的な緊張圧力が働き始める。とは言え採集部族や狩猟部族は、互いに贈物etc.を通じて友好関係の構築に努め、闘争を回避していた。リンク

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精霊=自然に徹頭徹尾『応合』して来た人類は、観念機能を進化させ狩猟採取生産の技術力を著しく進歩させた事で、縄文時代後期には安定拡大期に入ったと考えられます。その結果、人口増大から益々生産力上昇期待が強まったのです。この縄文時代の進歩は、自然に対する縄文人の『応合意識』に有ったのです。ただ同時に、同類圧力の上昇も生み出した事も事実なのです。
その同類圧力の高まりは同類闘争の緊張関係を生み、それを緩和しょうとする友好期待を強めました。
次回からは、高まっていく同類圧力をどの様に止揚して、同類闘争回避に繋げて行ったのか?を追求していきます。

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