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2021年10月14日

なぜスキンシップをすると知能が発達するのか

(写真はこちらからお借りしました)

 

オランウータンの知能は、一般的には人間の4~5歳児くらいと言われています。

よく挙げられる例としては、道具を作ったり使ったりする能力です。傘を使うとか、ハンモックを作るとか、最近ではスマホでお絵描きをするなどもあります。

さらに、道具系だけでなく、オランウータンの特徴として、相手の状況を理解してそれに協力する言動が取れるという面があります。
例えば、川に入った人に手を差し伸べて助けようとしてくれたり、動物園で引っ越しをすることになった際に率先して輸送箱に入って「大丈夫だよ!」と他のオランウータンに伝えてくれたりするのだとか。

そんなオランウータン、『授乳期間の延長で知能が発達』したと以前の記事でも取り上げましたが、加えて『オランウータンの性は、親和充足を高めあう性に変容』したことにより、さらに知能が発達したのではないかと考えられます。

では、そもそもなぜ親和機能が高まると知能が発達するのか?
今日はその構造に迫ってみたいと思います!

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(写真はこちらからお借りしました)

 

そのために、まずはいったん哺乳類にまで遡って考えてみたいと思います。

哺乳類は、同類の微細な動きや意思を把握して連携行動を取ったり、外圧状況に応じて柔軟に集団形態や役割を変えたり、(人工的ではありますが)様々な芸を覚えたりする等、類人猿ほどではないにせよ他の動物に比べてかなり知能が発達しています。

つまり、相手の様子をよく観察して把握し、真似したり判断して行動することが出来る能力が、哺乳類は非常に優れているとみることができます。

では、この力はどのようにして形成されたのでしょうか。

よく言われるのは、「子育てをするから」という説です。
母子間で互いの様子をよく見て、母は子を助け子は母を真似することが、その力の基礎になっているという説は、一見説得力もあります。

でもこれでは、子育ての際にその力を使っているorその力が必要だということしか言えず、「なぜそれが可能なのか」の説明にはなっていません。
これは、「集団を形成したから」という説も同様です。
ですから、もう一段、掘り下げる必要があります。

哺乳類の子育ての特徴として、授乳や子供を舐めるなど、スキンシップの多さがあります。
そして、実はこの「スキンシップ=皮膚感覚の発達」こそが、知能発達のカギになるのです!

皮膚は、情報伝達物質を分泌もキャッチもできるという、脳と同様の機能を持っています。これはすなわち、皮膚自体が判断機能を持っているということ。

それゆえ「皮膚は第二の脳」と言われたりもするのですが、進化上は、脳よりも先に皮膚が出来ており、生物は皮膚で外部情報をキャッチし判断していました。つまり、元々、皮膚が進化して脳になったのです。だから、「皮膚が第二の脳」というよりは、「脳が第二の皮膚」だという方が正確です。

そして、その後、脳が出来てからは、皮膚と脳で判断のやり取りを行って総合判断するようになりました。

従って、皮膚と脳は「共進化」の関係にあり、皮膚感覚が発達するとそれに応じて脳も進化するという構造になっているのです!

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