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2009年12月17日

「やる気のスイッチ」から「新秩序の構築」へ

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>現在は、秩序が崩壊or消滅しようとしているにもかかわらず、新しい秩序は登場してこない。
この社会秩序が崩壊してゆく感覚、しかも新しい秩序が見えない(分からない)不安と焦りが、性欲さえ「それどころではない」と脇に押しやるほどの強い力を持った得体の知れない不安と焦りの正体である。<(11/29なんでや劇場レポート(1)
社会秩序の崩壊という危機の中、適応本能は必死に新しい秩序を模索している。今必要なのは新しい秩序の構築
では、どうやって新しい秩序を構築していくのか?
その可能性を模索する中で、今回は、廃校寸前という逆境から学校再生を成し遂げた品川女子学園の事例から、そのヒントを探っていきたいと思います。
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以下に、日経ビジネスオンライン
「女子校を再生!学校改革で偏差値20ポイントアップ」
「学校改革で受験者数増 品川女子学院が生まれ変わった」
「やる気のスイッチ」を入れるにはより紹介します。
逆境からの学校再生⇒「社会に有為な人材に育てる」

改革に成功し、業績を伸ばす企業が注目されるならば、私立の中高一貫校、品川女子学院はまさに、「注目の私学」である。一時は廃校寸前という危機もあったが、2008年の187人の卒業生の進路を見ると、4年制大学進学率83%。合格者数は早稲田、慶應、上智に32人、「MARCH」(明治、青山、立教、中央、法政)に106人、国公立大学に14人。改革の15年で、入学偏差値は20ポイント上昇した。
品川女子学院という学校の名前を聞いて「山口百恵さんのいた学校?」と思いつく人は、多分40代以上だと思う。あの頃は決して進学校でなかった品川女子学院が、いまや偏差値や大学進学率の伸びで、“学校再生”の秘訣を注目される学校になったのだ。
学校再生の中心となったのが、学園創業者の曾孫、品川女子学院校長6代目の漆紫穂子(うるし・しほこ)さんだ。漆さんが品川女子学院の教師になったのが1989年、その後わずか7年余りで次々に大胆な改革を行った。
例えば「品川中学、高校」から「品川女子学院」へ校名変更、セーラー服からかわいらしいチェックのプリーツスカートの制服への転換、漆家が借金の個人保証をしたという校舎の全面改装。北品川駅前の校舎は茶色の壁で外界と隔てられ、セキュリティーも万全だ。構内にはおしゃれなカフェテリアもある。しかし、それらは少子化時代に生き残ろうとする私学なら、どこでも考えつきそうなことだ。
「見た目の改革は、氷山の一角に過ぎません。1990年から、中と外の改革を7年ほどの間に一気に進めました」。中の改革とは、進路指導の充実などカリキュラムを変えることはもちろん、広報の見直し、教員採用の充実などを含む。現在、品川女子学院はTOEICを指標とした英語教育や、企業とのコラボレーション教育でも知られている。高校2年の時点でTOEIC990点中830点をマークした生徒もいるという。

例えば取材をした日の午後は「角川書店とのコラボレーション企画で、生徒が映画『DIVE!!』のプロモーションを企画し、その試写会があるのです」と言われた。角川書店からの依頼で、生徒がポスターや携帯サイト、書店でのプロモーションを行い、試写会には主演俳優の来校もあるという。ユニークなカリキュラムを打ち出すのも、志望者を増やす手段の1つとしてよく用いられる手法だ。しかしそれだけでは一時的な効果はあっても、継続的に成長することはできない。
「改革当初は学校をつぶしてはいけないという焦りから、あれもこれもとやり過ぎて、ほかの教員から『改革の方向性が見えない』と指摘されました。おかげで、『捨てる勇気』を持つことが大切だと気づきました。お金や人材など、資源には限りがあります。どこを捨ててどこを生かすのか、改革の軸をぶらさずに決断していくことで、目標が明確になりました。これにより、皆のベクトルが合って、継続的な成長ができたのだと思います」と漆さんは言う。
改革の軸とは、「卒業生の母校を守る」「在校生を、社会に有為な人材に育てる」という学校の使命でもある。

未来から逆算したライフプラン作り「28project」

 品川女子学院のユニークさは「28project」という教育方針に表れている。「大学進学をする18歳の時ではなく、28歳の時に社会で生き生きと活躍できる女性を育てることを目指し、未来から逆算してその土台づくりをしていく」というのが、学校の目指すところだ。そのライフプラン作りが「28project」である。
なぜ28歳なのだろうか? 会社での仕事の責任も重くなり、また女性は結婚や出産を考えていくうえで、ライフプランの大事なターニングポイントになる年齢を28歳としているからだ。次代を産み出す母体でもある女性だからこそ、出産適齢期をかんがみての「28歳」。この思想には、はっとさせられた。

漆さんは常に「実社会に出てからの生徒の姿」を意識している。学校は、生徒を6年間だけ無事に守り育てればいいというわけではない。「学校のホスピタリティーとは、たとえ煙たがられても、生徒が大人になった時、この学校で教育を受けてよかったと思ってもらえること。生徒たちの未来へのプレゼントをすることなのです」。「28歳になった時に社会で活躍できる女性を育てる」ことを目的とした「28プロジェクト」は、まさに「未来へのプレゼント」にほかならない。

 学校という場で、何の目的で勉強するのか? 生徒の誰もが一度は突き当たるその問いに、これまでは「将来の自分のため」という答えしかもらえなかったのではないか。品川女子学院はその答えを、より具体的な形で提供しようとしている。
「好きなことはあっても、普通の授業だけではそれがどんな風に仕事に結びつくか分かりません。実際に社会人と共同作業をすることで、会社にはどんな仕事があるか、自分は将来何がやりたいのか、リアルにイメージできるようになります。学校の勉強と社会がつながっていること、今と未来がつながっていることに気づいてほしい」。薬品会社は、薬をつくるだけではない。清涼飲料水の部門もあれば、法律業務を担う法務部もある。「こんなところに、こんな仕事があるのだ」と、生徒たちが目を輝かせる瞬間がある、
「学校外とのコラボレーションは、大変なエネルギーが必要です。大学進学だけを考えれば、回り道かとも思いましたが、大学のその先に目標を置くことで生徒のモチベーションが高まり、勉強に打ち込める。結果として、第一志望校への合格者が増えました」

偏差値の高い学校、進学率のいい学校というだけでなく、「生徒が生き生きしている」と評判の品川女子学院の秘密は、実社会を早くから体験させる教育にある。しかし漆さんはこれを「キャリア教育」とは呼ばず、「ライフデザイン教育」という。仕事もプライベートも含め女性たちのライフデザインをするという意味だ。「社会や仕事に対して、モチベーションの高い女性を育てることが日本を支えることになるのです」
しかし、仕事と出産については問題もある。ある時授業で、MBA(経営学修士)を取得し、その後出産した女性が講演をしたら、ある生徒が「そんなに素晴らしいキャリアなのに、どうして子供を生んじゃったんですか?」と質問したのを聞いて、はっとした。キャリア教育だけに偏ってしまうと、生徒は女性が出産することは仕事のリスクと考えてしまうのだ。
「実際に日本には、出産年齢で労働力率が下がるという現象もあり、女性が出産を機に退職すると元のポジションに復帰しにくい現実もあります。ですから28歳までに資格や専門性を身につけ、その後どんな選択をしても自分が望めば仕事を続けていける女性になってほしい。28歳までに、その先も問題なく進めるようなライフデザインができるための教育なのです」。出産年齢には限界がある。出産を考える年齢になってから、産後も復帰できるような専門職につきたいと思っても間に合わない。その時になって困らないためには、16~17歳の進路選択から始めるべきなのだという。

漆さんには、もう1つ夢がある。品川女子学院の卒業生たちの支援だ。卒業生が互いに助け合い、ワークライフバランスを保っていけるような組織づくりをしていきたいと思っている。そのためには、彼女たちの未来のパートナーになるような男性の養成も必要だ。「うちの生徒に、『私たちはもうやる気十分ですから、先生はぜひ男子校に行って教えてください』と言われました(笑)」

やる気のスイッチを入れるには

日々生徒に接していると、子供たちのやる気のスイッチが入る瞬間に立ち会えることがあります。どんな時にスイッチが入るかというのは人それぞれだと思いますが、私が学校でしばしば目にしてきたものを3つ挙げてみます。
1) できないと思っていたことができた時
2) これはみんなのためになると思えた時
3) 自分のやりたいこと、目標ができた時

「社会(現実)の役に立つ」というスタンスに貫徹された成功事例だと感じます。
「社会に有為な人材に育てる」という軸で女子教育を追求するならば、自ずと女性の役割(出産・子育て)の肯定視へと繋がると言えるかもしれません。
既存の制度収束やキャリア指向という面も見られますが、私権秩序の崩壊から新秩序の構築へと激変していく現代社会において、常に現実(実社会)を対象化して試行錯誤しながら実現していくスタンスにこそ、「やる気」を起こされるのではないでしょうか?
現在顕在化している性の衰弱(棚上げ)という現象。では、そこからどうする?どうやって新秩序の構築に向かって活力アップしていくのか?(活力衰弱のままでは答えは見つからない。)
>性欲さえ「それどころではない」と脇に押しやるほどの強い力を持った得体の知れない不安と焦りの正体こそ、人類(とりわけ先進国)が初めて直面する難課題であり、新たな可能性なのです。<(日本人の半数が「子ども必要ない」~秩序の崩壊
「新秩序の構築」という、難課題ではあるけれども新しい可能性に向けて、今こそ必要なのは、みんなの「やる気のスイッチ」を入れる ことなのではないでしょうか? 🙂
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