2009年12月11日
日本語の成り立ち4~二重層説2
画像引用元「東京大学総合研究博物館」
『日本語の成り立ち』シリーズの前回は、村山氏による南方語の上に北方語が積み重なってできたとする 「二重層説」の紹介でしたが、今回は北方語の上に南方語が積み重なってできたとする 「二重層説」を、川本崇雄氏の『南から来た日本語』(1978年)より紹介します。
村山氏は南島語が土着言語で、それがアルタイ化して日本語が成立したと考えておられたようですが、川本氏は南島語は基礎ではなく、後から来てむしろ上層となり、塗り重ねてしまったのだと考えておられるようです。
その理由としては、一般に文法はなかなか変わりにくいが、単語は容易に入れ替えが行なわれること、
そして日本語には確実にアルタイ系と見られる単語は少なく、南島系の単語が多いことによるものでした。
しかしこれまで、南島語基礎説を否定できるような明快な理論的な裏づけがないままに時が過ぎてきました。
では、川本氏による南島語基礎説を否定できる明快な理論的な裏づけ(北方語の上に南方語が積み重なってできたとする説)とは何か 、紹介したいと思います。
その前に応援よろしくお願いします。
- posted by yidaki at : 2009年12月11日 | コメント (3件)| トラックバック (0)