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2010年09月24日

『市民皆農の時代へ』という考え方

現在の日本は、世界の市場経済の荒波の中でどのように生きていけば良いのでしょうか?
根本的な発想の転換として、「市民皆農」の提案があります。
就業機会が得られないという問題と、農民の高齢化で休耕地が増えているという問題を同時に解決できる。しかし最大の問題は、農業で生計を立てるのは結構難しいという現実です。
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ではどのような内容の提案でしょう?
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るいネット秀作からです。
”現在の農業の問題の一つとして消費者と生産者が分断されてしまっていることが上げられる。一方で顔の見える農業に代表されるように、農に対する期待感の高まりを感じている。
そこで消費者と生産者の距離を縮める方法として『市民皆農の時代へ』という考え方の事例がまとめられたものがあったので紹介します。”
http://ameblo.jp/asianroad/entry-10406096930.htmlNPO理事長日記さんより引用します。
***以下引用***

「市民皆農の時代へ」
「食べる・消費する」生活から 「作る・参加する」暮らしへ
→「半農半X」スタイルのすすめ
◎市民皆農(しみん・かいのう)とは、
自然農法家・福岡正信は、「国民皆農論」(「緑の哲学」別冊、1975)で「一反百姓になろう」と提唱。「自らの食は、自らが作る。それは万人の基本的生活態度でなければならぬ。それは、どんな事態がおきても、最も安全にして豊かな生命の糧を保証するばかりでなく、日々人間が何によって生き、何をめざして生きていくかを確かめてゆく生活となるからである。一家族の生命をささえる糧を得るには、一反(10アール)でよい。その面積の中で小さな家を建て、穀物と野菜を作り、一頭の山羊、数羽の鶏や蜜蜂を飼うこともできる。」
ブラジルから戻った坂根修が、埼玉・寄居に「皆農塾」を開設し、「みんな百姓になればいい」として、「皆農」を提唱。「私のところの生活費は6万円。その他に公共料金、ガソリン代、税金だ。合計で13万円もあれば食っていける。(中略)これくらいの収入では、そうとう貧乏していると思われるかも知れないが、わが家には冷蔵庫も洗濯機もテレビもある。ビデオはないが、最近ガス湯沸し機も入った。ただ欠けるのは、貯金通帳の残高だけだ。」

◎半農半X(はんのう・はんえっくす)とは、
京都・綾部に住む塩見直紀が、『半農半Xという生き方』(2003)で、「すべての難題を一挙に解決できる方法」として提唱。「環境、食、心、教育、医療・福祉、社会的不安を抱えたこの時代を生きていくために、どうすればいいのかと人から問われれば、私は『半農半Xという生き方がいい』と答えるでしょう。(それは)自分たちが食べる分だけの作物を育てる『小さな農』を行いながら、好きなこと、個性、天賦の才を活かした仕事をして一定の生活費を得る。お金や時間に追われることなく、人間も地球もストレスから解放されるライフスタイルである。」
◇新しいキーワードは市民皆農。
「(市民皆農とは)市民誰もが何らかの形で農に携わり、農家の支え、農を守ることを意味する。
新鮮でおいしく、安全な食べ物が食べられる。
自ら作物を作り育てる充実感や喜びを得られる。
農作業に携わることで健康になり、ストレスを解消できる。
日本の農業を支え、食料自給率をあげることにつながる。
残り少ない日本の自然や景観、文化を守っていく一助になる。
『農縁』の構築が、地域の再生や活性化のきっかけとなる。
など、多くの意味があるが、市民皆農は市民自らがいきいきと生き、豊かな暮らしを取り戻すことが主眼となる。年間3万人が自殺し、生活習慣病やうつ病が蔓延する『病める大国ニッポン』の有効な処方箋になるに違いない」
◇野菜は、人の心に応えてくれる!
「家庭菜園・市民農園で野菜をつくるおもしろさに目覚めた方々は、これまでの半生を振りかえることもあります。これまで、せわしさ、慌ただしさばかりだった人生、ものを消費してばかりだった人生。いったん立ち止まって、ゆっくりと、しかし生産的な人生を歩みはじめる。野菜は、必ずやそんな人の心に応えてくれることでしょう」

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実際に、農業に携わることで、日本人本来の状況認識である『大自然に人間は生かさせて頂いている』という当たり前の観念が、再起してくるようである。
だから、自然の作物に同化する農業による「共認力の再生」(≒人を思いやれる心の再生)が出来るのだと思います。

さらに本当の効用は、市場社会の比率を下げるという事だと思います。
市場経済に100%浸かった生き方は、金儲け→個人主義に傾斜して行き、集団による共認充足を放棄してしまうようなベクトルです。現代社会の諸問題はここにあるともいます。この市場経済社会から半分足を洗うと、心が取り戻せるのだと思います。

日本の現状では、『半農半X』が可能です。これは何を意味するのでしょうか?
市場経済として採算に合わない農業を半分して生きていけるとは?!
これは、現在の日本人は半分は生きていくのに必要のない労働をさせられているということです。

世界の先端で、日本は市場経済から脱皮した精神的に一番豊かな生活の実現が可能なのだという提案のように見えてきます。
その為に、具体的に少しずつ農業に携わる事を提案しています。

◇日本の自給率は実質20%程度。食料確保のリスクが世界一高い国。
①自給率40%と言われるが、8年間維持できていると考えることがおかしい。
②この10年で農地・農家が、10%以上も減り続けているのに、自給率がその数字で維持できるはずがない。
③野菜のタネの9割が海外から輸入されて栽培された野菜が、はたして国産といえるのか。
④牛や豚、鶏の飼料の自給率はほぼ〇%なのに、それで国産といえるわけがない。
⑤自給率をあげるには、まずは地産地消。その次にダイズと小麦の生産だ。
◎市民皆農、半農半Xを実現するために 
1.まずは地場産の野菜を食べる
自給率を都道府県レベル、さらに市町村レベルまで落として考えたい。東京都では1%だが(農水省統計)、東久留米の自給率はどのぐらいだろうか。市内の直売所や地場産組合主催の直売などを利用しながら、時に、農家の方とお話もしてみよう。いま注目の柳久保小麦だって、種まきから収穫まで、半年以上かかる現実を聞けば、何か感じることがあるはずだ。
2.ちょっとした野菜を家庭で作る
ベランダや庭で、あるいは台所で、パセリやミツバ、カイワレなどは簡単だが、土があれば、ミニトマトも意外と簡単に作れる。
3.市民農園・体験農園を利用する
市内には、8箇所の市民農園、1箇所の体験農園が開設されている。募集時期があるので、広報でチェックして、にわかファーマーになってみよう。

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