2009年02月27日

チンパンジーの知能vol.2(数字や色彩認識と記憶能力)

チンパンジーの知能vol.1(道具を作るチンパンジー)で、野生のチンパンジーがどの程度の知能を持っているか!お解りいただけたのではないでしょうか m049

引き続きvol.2では、もっとも有名なチンパンジー、アイとアユムの事例を紹介しようと思います。
これはチンパンジーの潜在能力 m050 と思ってしまう程の、衝撃的な能力の紹介です。

これを読んでもらうと、映画「猿の惑星」の世界も、ひょっとするとトンデモ話ではないのかも m050 って思われるかもしれません。 Rolling Eyes

写真はこちらからお借りしました。

それでは、下のぽちっとして、猿の惑星へ出発してしてみましょう。
では、いってらっしゃいませ。。m071 m071 m071 m113   m071 m071 m071 m113
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『アイとアユム-母と子の700日』松沢哲郎著より要約引用

■数字の認識


アイはアラビア数字を表現する事を学んだ最初のチンパンジーです。
最初は、赤い鉛筆を使い、一本見せたら1の数字、二本見せたら2の数字をキーボードの中から選ばせました。1と2が区別できたら3に進むという形で、5歳の時には正しく6までの数字を選べるようになったようです。その後、0という数字の意味も理解し、0~9の数字をかなり正確に扱えるようになったようです。
(1985年イギリスの科学誌『ネイチャー』に論文が載り、アイの名が国際的に知られるようになりました。)


■数字を記憶

さらに、アイは5つの数字を瞬時に記憶できます

モニター画面に出てきた白い丸に指を触れると、5つの数字が画面上バラバラな位置に現れます。アイは、小さい数字から大きなものへと、順に指で触れていきます。しかも勉強を繰り返す中で、かなりのスピードで出来るようになったようです。

そこで、一番小さな数字を選んだとたん、残りの4つの数字をすべて白い正方形に置き換えてみました。

たとえば、画面に1、3、4、6、9と数字が出てきたとしましょう。1に触れたとたんに、残りの4つの数字が白い正方形になる。驚いたことに、いきなりこうした「いじわる」をされても、アイはまったく苦にしませんでした。正しく、3のあった場所の正方形、次に4のあった場所の正方形・・・・・・というように順に触っていくのです。つまり、一瞬のあいだに、5つの数字の大小を読み取り、それが画面のどこに出ていたかを記憶しているのです。

アイが最初の数字に触るまでの時間は約0.7秒でかかります。まったく同じ課題を大学院生にやってもらったようですが、平均で1.2秒かかってしまったようです。アイと同じ0.7秒で数字をすべて白い正方形に置き換えてしまうと、人間にとっては大変難しい作業になります。

同じ条件で比べて、チンパンジーが人より速く正確にできる認知課題もあることが実証されたのです。


ちなみに、人間の子どもに「ハイ、言ってみて!一、三、六、ハイどうぞ」と言ってみて、正しく「一、三、六」と数字列を復唱できるのは、約三歳からです。「三、九、六、一」と4つ言えるのは約五歳、5つの数字は約七歳にならないと復唱できるようになりません。

人間の大人が瞬時に記憶できる項目数は、いろいろ条件を変えても7プラスマイナス2の範囲に収まります。つまり人は5~9個のものしか記憶できないのです。アイは6つの数字にも挑戦したようですが、3回に1回くらいしか正答しないようですが、それでも凄い記憶力と認識力です。


その後、様々な学習を重ね、漢字と色の関係を認識したり、行動パターンを記号化したりと、学習によりかなりの潜在能力があることが確認されているようです。

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どうですか m049 チンパンジーにもかなりの認識力や潜在能力があることがお解かりいただけるのではないでしょうか m051 Wink

この事実からも人類誕生500万年前から200万年までの300万年間は、大きく捉えると、骨食というニッチを開発し環境適応した野生動物として生存で、人類の観念機能の進化の大きな起点は、以前紹介した【逆境⇒進化】初期人類の逆境 vol.2<裸の起原>が大きく関係しているの可能性がありそうです。

しかし、より細かく見ると200万年前のホモ・ハビリスの脳の大きさは、500万年前の人類の400mlから600mlに大きくなっています。(【初期人類は骨を食べていた!vol.8参照。)この変化はどう行動様式として表れてるんだ Shocked m052 という疑問も湧いてきますよね m049

次回はまた、【逆境⇒進化】初期人類の逆境シリーズに戻り、それら問題も含め、人類のさまざまな発明と【逆境】【外圧】状況の関連を見ていこうと思います。

ではでは Very Happy  

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comments

>アイは5つの数字を瞬時に記憶できます。

これって「一分間勉強法」に近い能力かもしれませんね。ただ「一分間勉強法」の方が情報量が圧倒的に多いので、アイを上回る必要がありますが…。(もっと進めばサヴァン症候群のような能力まで行く。)

想像ですが、原始人はサヴァン症候群に近いくらいの映像記憶などがあったのではないでしょうか。地図がなくても遠くまで行けたり、何万種の植物を記憶していたり、足跡だけでオスメスや年齢、何日前に通ったかなどがわかる。
そう考えると、原始人の方がチンパンジーより、潜在能力は圧倒的にすごかった可能性がありますね。

  • 大杉
  • 2009年03月05日 21:21

>大杉さん
コメントいつもありがとうございます。
わたしも「一分間勉強法」読みましたが、われら人類もすさまじい潜在能力を持っているのでは?と感じました。

しかし、

>原始人の方がチンパンジーより、潜在能力は圧倒的にすごかった可能性がありますね。

この捉え方は少し大雑把ではないでしょうか?脳容量など段階的な変化が見て取れます。【逆境⇒進化】シリーズでは、もう少し事象から具体的に能力変化を抑えてみたいと思います。

他にも、ネアンデルタールやホモエレクトゥスなど調べている仲間がいるので、そっちの追求も期待してください。頑張ります。

  • yidaki
  • 2009年03月05日 22:31

yidakiさん、確かに大雑把でしたね。しかし「大学院生」よりマシかなー(冗談です)。
未開民族をイメージしてすごいと考えていましたが、仰るように比較対象は猿人や原人でしたね。
チンパンジーvs猿人・原人の知能比較、楽しみにしています。

  • 大杉
  • 2009年03月07日 02:40

>大杉さん

未開民族と比較するのも如何なものかと思いましたが、本文事例の大学院生との比較による結論づけも、いささか比較対象としてどうかと感じるところがありますね。

これからの検証の流れとしては、人類誕生から段階的な逆境と、人類が観念機能獲得までの関係性を押さえてみたいと思います。

その中で現生チンパンジーの潜在能力、または能力限界も見えてくると思います。

これからも、ご愛読よろしくお願いします。

  • yidaki
  • 2009年03月07日 20:25
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