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2010年01月04日

『始原人類の婚姻様式』のまとめ

 2009年の流行語は「草食系男子」でした。いよいよ誰の目にも『性の衰弱』が明らかになってきたわけで…。
逆に言えばそれだけ「草食・肉食系」、「婚活」等のキーワードが取り立たされているのは、自我・私権の性が行き詰まり、性が「棚上げ状態」になりつつある現状ゆえに、本源的な性の充足可能性に対する興味・関心が急速に高まりつつある表れなのではないかとも思えます。今こそ「人類本来の性・集団と性」について追求していくべきなのではないでしょうか。
これまで6回にわたり、初期人類の婚姻制を調べてきましたが、改めて様々な婚姻制を「風土⇒生産様式⇒婚姻制」の軸で整理していきます。

2009ユーキャン新語・流行語大賞。「草食系男子」で授賞したタレントの小池徹平。

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◎風土、生産様式、婚姻制について整理して見ると、以下のようになります。

①モンスーン型風土(湿潤、受入れるしかない圧倒的な自然)⇒採取生産(豊穣な恵み、闘争圧力低い、能力格差つかない)⇒総偶婚
②森林⇒狩猟生産(食料確保大変、強い闘争圧力、能力格差大)⇒勇士集中婚
③牧場型風土(夏乾燥、征服できる自然)⇒牧畜生産(食料確保改善、闘争圧力低下、能力格差縮小)⇒勇士資格が低下した勇士婚
④砂漠型風土(乾燥、定住では生き延びれない厳しい自然圧力)⇒遊牧生産(家畜化技術、移動生活、闘争集団化)⇒父系嫁取り婚

人類の生産様式は、その置かれた自然外圧状況に適応する形で決まっていきます。
この部分は理解しやすいと思いますが、ポイントは婚姻制も風土、生産様式によって集団が決めると言う点です。
自然外圧があり、その外圧に適応した生産様式があり、その生産様式を最も上手く行なえる集団をいかに作るか=集団をいかに統合するかという視点で集団内の婚姻制(男女関係)が集団規範として定められていきます。
さらに歴史的な軸も踏まえて図解化してみました。左側の年表と照らし合わせてみると当時の外圧状況もうかがい知れます。

表には示されていませんが、この後集団間の略奪闘争を経て国家が成立するようになると、血縁関係を軸とする集団は解体され、性の商品化、自由恋愛の進行とともに一対婚(一夫一婦制)という婚姻様式が一般的になっていきます。
結局のところ、婚姻制(男女関係)とは、集団をどのようなルールで纏めるか、活力ある集団にしていくかという、最基底部にある規範なのです。
現代に生きていると、一夫一婦制、男女の自由恋愛、自由な性関係は、最も進んだ(自然な)男女関係のように思ってしまいますが、婚姻制は「集団」という視点が無いと見えてきません。
婚姻制(男女関係)を集団によって規定してきたのが人類500万年の歴史であり、それは以下に集団を統合するかという視点からでした。
 むしろ、婚姻制(男女関係)を個人の自由としている現代は、人類史の中で極めて異端な状況と言えるのではないでしょうか。

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>この素直な女の社会的役割欠乏が権利要求運動へと歪曲されていったのは、欧米近代思想(個人主義、女権論~男女同権論etc.)の流入によるところが大きい。<
男女同権とは、男女が全て”同じこと”をする権利を主張しているようですが、その一方で「役割分担」という発想が捨て去られていますね。しかもよくよく考えてみると、この要求の中身とは、女性も男性と同じように「私権獲得できる権利」を要求しているということが見えてきます。
やはり、本来の女性が求めていたものとはかけ離れた方向へ捻じ曲げていったといえますね。

  • 鯉太郎
  • 2010年4月17日 12:03

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