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2010年05月04日

本格追求シリーズ2 世界婚姻史の構造解明(その1)「第5回 採取時代の婚姻形態 採取部族編3」

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外圧の低い採集部族の婚姻形態は、総偶婚(乱交)→兄弟婚(班内乱交)→交叉婚(班外乱交)へと移行してきました。
採集部族の婚姻形態が、交叉婚に移行したのは、氏族集団の自己閉鎖性・自立性を、交叉婚により解消し、部族としての結束力を高めるためでした。
参照:
本格追求シリーズ2 世界婚姻史の構造解明(その1) 極限時代の婚姻形態
本格追求シリーズ2 世界婚姻史の構造解明(その1)「第3回 採取時代の婚姻形態 採取部族編1」
本格追求シリーズ2 世界婚姻史の構造解明(その1)「第4回 採取時代の婚姻形態 採取部族編2」
そしてその後、集団婚である交叉婚が徐々に崩れていきます。
今日は、この状況を追いながら、どうして崩れたのか?を考えて見たいと思います。
写真はこちら からお借りしました。今も残る妻問婚の参考にご覧ください。
モソ族(中国の母系社会・妻問婚)
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今回扱う範囲は、この範囲です(ピンクの楕円部分)。
↓クリックし、スクロールして見てください。
画像の拡大
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●男集団婚(少妻多兄弟)の登場
交叉婚までの完全な集団婚から、徐々に片方の集団が崩れていきます。その代表的な婚姻様式が、男集団婚です。
男集団婚とは、兄弟が共同で、姉妹が解体される形態です。具体的には、男の兄弟全員に対して、妻となる女は、相手の姉妹の内の1人、あるいは、A集団から1人、B集団から1人等で構成されます。
なぜ男集団婚ができたのでしょか?
・女の性的商品価値の発生
採取部族では、女の採集物が主要な食糧になるため、女の存在理由が変化していきます。今まで従役<性役だった女の役割が、従役>性役へ変わっていきます。
一方男は、生産力上昇による外圧の衰弱から、発散欠乏→性欠乏が増大していきます。
その結果、性の供給・需要のアンバランスが生じ、女の性的商品価値が発生してきます。
・女長老による婚資の登場
外圧が低い採集部族の母系氏族では、実質的な主導権は女が、とりわけ女長老(バアサマ)が握っています。そこに婚資(結納)が登場してきます。
そして、女の貯蔵→蓄財要求と、女の性的商品価値が相まって、婚資が採集部族でも共認されていきます。
・男集団婚の成立
婚資が共認されれば、女長老は、娘を切り売りすれば(娘全員ではなく、1人、2人等に分けて結婚させれば)もっと婚資が増えて氏族集団の利益になると考え始め、男集団婚が成立していきます。
そして集団婚は、兄弟は共同、姉妹は解体の方向で徐々に崩れていきます。
(参照:古代ブリテン、インド:トダ族、レプチャ族、オラオン族、南西アフリカ:ホッテントット他)
●短偶婚(短期一対婚)
次に、性的商品価値の上昇に伴い、今度は女の選択特権が生まれてきます。好き嫌いです。そして、ついに男兄弟も解体されます。これが男1・女1の短偶婚です。
しかし注意点として、好き嫌いを基準としている以上、相手は数年毎に変わっていきます。
また、集団婚の風習から浮気は自由です。
この点が、生涯固定・不倫のタブーを柱とする固定一対婚とは、全く様相は異なります。
(参照:カスピ海北カザフ草原:マサゲト族、インド:ナヤール族、オーストラリア:ディエリ族)
*男集団婚も短偶婚も、あくまでも集団婚の上に成り立っていると言う点がポイントです。
●妻問婚(少夫多妻)
私有意識の上昇に加え、採集部族の人口も増え農耕も開始され、同類圧力も上昇していきます。
女の性的商品価値の上昇と、好き嫌いの選択特権、男側の私有権が並行し上昇していきます。
そして妻問婚の婚姻形態が出来上がります。
妻問婚とは、以下、るいネット「妻問い婚は私権社会の引き金か? 2」より

身柄や生活の根拠が各自の氏族にあり、夫は妻方に通ったり滞在したりするのであるが、その結合は弱く、離合が容易である点にある。つまり対偶婚の段階では氏族が生活組織の単位であって夫婦関係はいわば恋愛である。ここでは夫婦関係は容易に「床去り」「夜離れ」ができるし、女の側でも男を「門からかえす」とそれで簡単に離婚が成立する事情にあった。

妻問婚は、男が女の氏族集団に通い、特定の女の人と婚姻を結びますが、あくまでもそこで生まれる子供は女の氏族集団で育てます。また、一対の夫婦関係も弱く、簡単に離婚が成立します。あくまでも母系氏族集団が婚姻の単位となっています。
また、日本では、妻問婚から夜這い婚が生まれ、村落共同体の中で昭和30年代まで集団婚として残ってきました。
(参照:サモア諸島:ポリネシア、バリ島原住民:インドネシア)
それ以外の採集部族の婚姻形態の変化について、少し触れておきます。
●交叉婚・性役型
交叉婚による人口増大と同類圧力の上昇を、「性規範の強化」により乗り越えたのが「交叉婚・性役形」です。
交叉婚・性役形は、採集が容易な地域に暮らし、生殖が第一で集団統合力が低いと言う特徴があります。その中でも、性役規範が強固に確立されているので、女の性権力・性的商品価値は生じていないのが最大の特徴です。
(参照:タヒチ島・ポリネシア、トリビリアンド島・ニューギニア)
●交叉婚・婚後タブー型
もともと交叉婚でしたが、私有意識の上昇により財産継承権を明確にする必要性から、婚前の乱交での妊娠のタブー、婚後の姦通をタブーにし、人工的な一対婚を導入した部族も出はじめます。
(参照:ドダ・バタック族・フィリピン)
また、次回扱う勇士婚・勇士婿入婚の集団が、たまたま逃げ延びた地域が豊かであり、発散欠乏が増大し、婚前乱交化していった氏族もいます。もともと勇士婚にあった婚後タブーを守り、婚前は乱交化していきます。
(参照:イゴロット族・フィリピン)
●交又イトコ婚
同類圧力の上昇により闘争に負けて放浪を続け、単位集団に解体された氏族に見られるの婚姻形態です。同類闘争に負け山岳地帯に逃げ延び、放浪生活に入ったことにより、氏族の基盤が解体され
、交叉イトコ婚に移行していきます。
(参照:山地バンタラム族・フィリピン、コーイ族・インド)
●まとめ
採集部族の交叉婚も、人口の増大→同類闘争圧力の上昇による外圧の変化、その中で私権(蓄財)意識の芽生え→女の性的商品価値と選択特権の登場により、婚姻形態も上記のように様々に変化していきます。
しかし、変化したとしても変わっていないのが、あくまでも母系の集団婚を基盤にしている点です。
一部学者達の研究では、短偶婚の発展が現在の一対婚に繋がっているとの説がありますが、短偶婚も母系集団婚の上に成立している点を見逃してはならないと思います。
今回の「採取時代の婚姻形態」の追求から、「現在の固定一対婚は、採集部族の母系を中心とした集団婚からは発生していない。」と言えます。
次回から、自然外圧が高かった狩猟部族→牧畜部族・遊牧部族及び父系制への転換について追求し、現在の固定一対婚の形成過程に迫って見たいと思います。
引き続き、お楽しみに~。

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ひらがなよりも漢字の方が覚えやすかったとは驚きです。
今まで学校で勉強してきたことはなんだったんだろう?と思えてきますね。
言われてみれば確かに形から意味を推測出来る漢字の方が文字を覚えるきっかけがありますし、想像する楽しさもある様な気がします。
好奇心が旺盛な子供にとってはピッタリなのかもしれませんね。

  • 匿名
  • 2010年9月7日 19:23

 考えてみれば、中国や台湾では子供は皆いきなり漢字から修得するのですから「漢字=難解なもの」というのは思い込みに過ぎないのでしょう。穿った見方をすれば、日本がアルファベット語圏の近代観念に染まっている証拠なのかも知れません。

  • kato
  • 2010年9月7日 19:24

>漢字をまず意味と音を持つ記号として一緒に覚える。そして漢字を構成する偏や旁、脚などから大まかに全体をとらえ概念を理解する。<
確かに漢字の優れた機能ですが、より日本語の優れたところは、漢字とかなやかたかなが混じっていることで、より漢字の形が浮かび上がり、漢字が目に入って捉えやすいといいうことではないでしょうか。その上でひらかなと合せ読むことで、細かい意味を把握していくという点ではないでしょうか。
日本語って調べれば調べるほど優れている言語だと思います。先人に感謝です。

  • 匿名
  • 2010年9月7日 19:31

漢字を知れば知るほど、抽象化・概念化する能力、推理力、主体性、読書力が
伸びて行き、同化対象が広がっていく。
幼児期の教育が重要だと考えている人が多いので広まっていくように思います。

  • tensen
  • 2010年9月7日 20:49

>第二のまちがいは、読み書き同時教育です。
私の子どもが幼稚園の時、フラッシュカードで次々とめくられる漢字を皆がすごいスピードで読んでいて驚いたものですが、まさに絵で見て覚えていたようです。
それが小学校に入ると今度は宿題で同じ字を何度も何度も書き取りするという昔ながらのやり方をやっていました。せっかく幼稚園の時に関心を持った漢字も次第に苦痛になっていったようです。
これってどうなんでしょうね。
今回のシリーズで日本語のこと、漢字の事をあれこれ勉強しましたが、日本人が日本語のことを実は良く分かっていないというのも変な話だなと思いました。
誇るべき日本語、もっともっと知って広めたいですね。

  • nishipa
  • 2010年9月7日 20:55

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共同体社会と人類婚姻史 | 日本人の可能性⑩~漢字が同化能力をのばす!ー2

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