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2010年11月04日

共同体の原基構造-7~自己中は「人類の本性」を破壊する

みなさん、こんにちは。シリーズ『共同体の原基構造』の第7回です。
本シリーズでは、逆境下で共認機能に全面収束した人類は、共認充足を最大の活力源とし、自我を全面封鎖した共同体の中で人類の本性=共同性を育んできた、ことを見てきました。
そして、前回は、自我を全面封鎖した共同体の事例として、「自分らしさ」を理解できない人々を扱いました。その人々は理解できないというようりも、そもそも「自分らしさ」という観念自体が存在していませんでした。
一方、現代は個性を重視し、自分らしさにこだわる一部の人々が、「人それぞれ」「人に迷惑をかけなければ何をやってもいい」と主張する時代。これは、500万年に亙って共同体で封印されてきた「自我」の発現に他なりません。
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では、このような自分勝手な振る舞いや仲間を否定する行為(自己中=自我)が引き起こす問題とはなんでしょうか?
改めて、500万年に亙る共同体の原基構造を振り返り、この問題に迫ります。
シリーズ『共同体の原基構造』INDX
1~極限時代に見る「人類の本性」
2~極限時代の外圧状況
3~人類の本性は共同性にある
4~規範原理
5~極限時代の死生観
6~「自分らしさ」という倒錯観念
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『自己中は「人類の本性」を破壊する』より

牙も角も、そして素早い足もない。
樹上に適応する為の足の指も先祖返りして失ってしまった。
本能的な武器を全て失ってしまった人類にとって唯一の武器は猿時代に獲得した共認機能。
自然外圧+外敵圧力+恒常的食料不足。
絶望的な境遇の中で、唯一残された可能性=共認機能に全面的に可能性収束することで、人類は奇跡的に生き延びることができた。
共認機能がもたらす親和の充足は、絶望的境遇の中でも、前向きに生きようとする活力を生み出す。そして親和充足が生み出す肯定視を土台にして課題・役割・評価共認が形成される。
絶望的な境遇の中では、自我=自分さえよければいいと言う思いは発現し得ない。皆で課題(=食料の確保をはじめ、「生きる」と言う課題)を共認し、役割を共認し、集団を統合する為の評価を共認して、かろうじて生き残れる状況。そのような状況での自我の発現は、個の死滅だけでなく、集団の崩壊・絶滅そのものを意味する。
人類は500万年に亙って、皆で充たしあい、支えあうことで生き抜いてきた。この共同性こそ、人類の本質・本性と言える。
言葉を変えて言えば、「共認」こそ原点である。
このような事実認識に立てば、「自我」を原点とし、「自己の確立」を叫ぶ近代観念・個人主義思想が全く根拠のない偽者の論理であることが解る。
更に言えば、これら近代観念・個人主義が生み出す「自己中」は共認充足を妨げ、人類の本性を根本から否定し、破壊する。
「自己中」は人類の敵である。

 共認充足は人類の最大の活力源であり、極限時代にはそれなくしては生きていけないものでした。過酷な自然外圧の中をなんとか生き延びてこられたのも、過酷な現実対象=自然を凝視し続ける中で観念機能(精霊信仰)を獲得できたのも、その観念機能に先端収束し弓矢を発明できたのも、それらの行動の最基底に共認充足という活力源があったからなのです。
だからこそ、始原共同体では、集団の規範は充足可能性への道標となり、個体が亡くなっても集団や仲間に引き継がれ新たな生に成るという死生観を持ち、「自分らしさ」と言う観念を持たない彼らは、不安に怯えるどころか、常に自信に満ち溢れ力強く、存在不安の欠片も見られないのです。
 人類500万年を貫く統合原理は、共認原理です。共認充足は人類とって最大の活力源であり、その活力源を土台とし課題、役割、あるいは規範や評価を共認して人類は存続してきました。共同体とは、人々がそれらの共認内容に強く収束することによって、統合されてきた集団なのです。
共認機能は同化機能、正確に言えば相手の期待=心を掴みそれに応える事で互いに充足を得る機能です。従って自分しか頭に無く相手の心=感情を省みない自己中はこの人類にとって最も重要な共認充足を破壊するものであり、排除・封印すべき対象=敵なのです。
「共認充足は、人類とって最大の活力源であり生命線である」
「自己中は共認充足を破壊する=敵である」
現在は個人を原点とする「私権原理」から、共認を原点とする「共認原理」へと、社会統合原理が転換しつつある時代。したがってこの事実認識は極めて重要だと思います。
次回は、再び現在へと舞い戻ります。これまで追求してきた人類500万年に亙る共同体の原基構造を土台にして、これからの共認充足の可能性とは何か?そのためには何が必要か?など、次代の可能性を追求する予定です。ご期待ください!!

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